ブラームスは「シューベルト楽譜出版」に尽力した偉人
である。この事実を冒頭に掲げたい。
- 旧シューベルト全集交響曲(完成曲)全7曲 +「未完成」を校訂&編纂出版(1884&1885)
- 「3つのピアノ小品」D946 を編集&出版(1868)
- 「20のレントラー」D366 を編集&出版(1869)
の3点が超有名。
交響曲第6番ハ長調D589 以前の6曲は、ブラームス校訂旧シューベルト全集 = 世界初版!
の事実を改めてここに書く。
本日は D946 について書く。
以前にも書いたが、
- D946/3 → 1827年作品(紙とインクから確定している)
- D946/1&2 → シューベルト自身が「1828年5月」と署名した作品
であり、どこをどうひねっても「3曲で1つのまとまった作品としてシューベルトが構想した瞬間は1秒も無い」だろう。同時代のドイツ人作曲家で交流もあった ウェーバー は「ピアノソナタを終楽章から作曲」することもあった作曲家だが、シューベルトも場合は「第1楽章を作曲してから他楽章を作曲」する作曲家と今のところ考えられているからだ。しかも最低で5ヶ月以上間を空けてから作曲を再開することは「後期のシューベルト」では考えられない。継続して5ヶ月以上掛かった曲は 交響曲「グレート」などが確認されているが。