「未完成交響曲D759」や「四重奏曲断章D703」の源泉となった「ピアノソナタ ヘ短調D625」
シューベルト作品にて、「後期」と「中期」には明らかな「差異」がある。
後期作品は「規模の拡大」が実現した!( > ベートーヴェン以上!!)
中期作品は「集中」が実現した!( > 時には、作品自体が完成しなかったが!!)
昨日まで、私高本は「ミサ曲第5番変イ長調」着手 = 1819年11月 が「シューベルト中期」の開始時期、と明言していた。だが、どうやら違うようだ。
オペラ「双子の兄弟 D647」の依頼があった1818年末以前(シューベルトの作曲速度からすると、同年8月か9月)が『シューベルト中期』開始
である。
「ピアノソナタ ハ長調D613」も素晴らしい作品である。だが、
「佐伯周子ベーレンライター新シューベルト全集に拠るピアノソロ曲完全全曲演奏会」を実行中
だと、「全貌」が「うっすら」とではあるが浮かんで来る。この2作品の間には、「乗り越えられない障壁」があったことを。