作曲家シューベルトは『何』を目指していたのか?
本日号では、この命題を突き詰める。
21世紀の現在から見ると、「作曲家 = 作曲だけして生活している人」に見える。ヴォーカルを兼務している人は 特別に「シンガーソングライター」と呼ぶほどだ。
だが、「ベートーヴェン以前の作曲家」は全く違う様相を呈していた。
王や貴族の楽団長(または副楽団長)になる。または援助を受ける。 --- スカルラッティ、バッハ、ハイドン前半生、モーツァルト、ベートーヴェン など
教会付き音楽家になる --- ヴィヴァルディ など
オペラハウス専属作曲家になる --- ロッシーニ など
演奏家になる --- モーツァルト、ベートーヴェン、パガニーニ など
1つに限定する必要は無いのだが、上記4つのどれか1つ以上に属していた。
演奏もしなければ、組織にも属さない「純粋作曲家」の世界初はシューベルト
である。シューベルト の後に、シューマン、ブルックナー、ブラームス、ドヴォルザーク などが続く。
シューベルト も当初から、「組織に属さない世界初の作曲家」を目指していたワケではないようだ。