詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

ー秋の手帳からー

2007年11月21日 | 日記
雲ビルを烏噴水をガラスの街

犬吠えてわが野生に雨ぽつぽつ

君に落ちた
落ち葉のあまりの巨大さに
思わず見上げる雲の低さか

さよならが
言いたかっただけ吹きつのる
君のマフラ-に降り積む雪に

ニュ-ギニアから
飢え逃げのびし兵のまま
父は植林する海見ゆる丘まで

血みどろの
こぶしはすっぽり壁穴へ
我が青春は外へと飛び出し

「さよなら」と
君の自転車路地まっすぐ
「さよなら」君の破れたポケットに

漆黒の
サイロに登らって鬼となり
香る五月の吐息捕らえる

牧草を
積み疲れてみる君の夢
信号みたいな桜桃見上げて

岩ツバメ
出で入る崖のふるさとの
一本路の君を追いかけ