詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

「反対」金子光晴への感想 シャーマンについて

2019年07月21日 | 犯罪


*一読すると・・この詩なんかも、宮沢賢治の詩や童話とは正反対のことを表現していると思えるが、どっちもシャーマンの言葉であり・・シャーマンには鳥のシャーマン(宮沢賢治)もいれば、あくまでも現実に即した蛇のシャーマン(金子光晴)もいれば・・アメリカ先住民に多いヘカテのような両性具備の徹底的な反逆の人生を生きるシャーマン(子供の命名者としての役割)も多い  



   反対    金子光晴

僕は少年の頃
学校に反対だった。
僕は、いままた
働くことに反対だ。

ぼくは第一、健康とか
正義とかがきらひなのだ。
健康で正しいほど
人間を無精にするものはない

むろん、やまと魂は反対だ
義理人情もへどが出る。
いつの政府にも反対であり、
文壇画壇にも尻を向けてゐる。

なにしに生まれてきたと問はるれば、
躊躇なく答えよう。反対しにと。
ぼくは、東にゐるときは、
西にゆきたいと思ひ、

きもの左前、靴は右左、
袴はうしろ前、馬には尻をむいて乗る。
人のいやがるものこそ、僕の好物。
とりわけ嫌ひは、気の揃ふといふことだ。

僕は信じる。反対こそ、人生で
唯一つ立派なことだと。
反対こそ、生きていることだ。
反対こそ、じぶんをつかむことだ。
(金子光晴詩集『赤土の家』1919年発行より)

犬はいよいよその飼い主に似てくる

2019年07月21日 | 犯罪
-投票所に行ってきた。
おそらく言論自由の…
死以外は笑い飛ばすしかない


国民の税金や年金や共有財産を
掠め取ることしか頭になかった政官財カルトの
壮大なバベルの塔もいよいよ完成の時を迎える

40年ほど前には借金ゼロだった国や地方は
いまや1000兆円の借金のうえに
国民の財産はすべてうばわれ
最終的に支払わせられるのはまた血税から

本来年金積み立て者に支払うべきだったのに
年金積立金でリゾート法やグリーンピア以降も恥じることなく
株博打や自然破壊や人間破壊と年金強盗に懸命だった官僚たち

彼らに負けず劣らず
正当な担保をとるという資本主義の根本を覆して
バブル投資に狂奔した挙句のこの国の大銀行や大企業が
血税から数十兆円もの援助で息を吹き返して
わが世の春を楽しみ
アメリカハゲタカ国際金融資本に瓜二つの化け物に

以前読んだSF「斎藤家の核弾頭」(篠田節子)にも
遠くないこの国の似たような未来の話しが
ランク付けされた国民背番号下位の人間から
臓器移植や人体実験や食料へと抹殺されてゆく

そこではぼくらのように
学歴もこれといった才能もない人間が実験材料にされる
真っ先に反社会的という烙印を押され
管理用マイクロチップを体内に埋め込まれて
監視カメラだらけの原発跡地へと追いやられる

そこで遺伝子変異等実験データーを採られた後は
めでたく勤めを終えて臓器移植や食料のために抹殺される
その放射能の安全値が確認された後に
政官財支配層の日本低国株式会社の偉いさんらの豪邸が
筍よりも見事に建ち並ぶ

赤い月が昇ってくると

2019年07月21日 | 犯罪
赤い月が昇ってくるといつも
流れ去るばかりの車窓に
ちょっぴりだけ郷愁が灯る

母が入院する病院へ向かう途中
赤い月と虫の音に頬吹かれながら
遮って飛ぶ蝙蝠の群れをいつも見上げてた

飲んであちこち反吐を吐き散らし
月に吼えるおらを抱きしめて
「まるで狼男だね」と微笑んでくれた母sann

赤い月の夜には
なんだかすべてが物足りない
食い詰めたみすぼらしい浮浪者のおいらには
すべては流れさる風の中の塵芥になる

おらの信念はずっと昔から
「明日はきっとくたばるにはいい日」だ