「美」を愛する人へのメッセージ

岩国市を中心に「いろ・色・パステル画」展を開催しています。また、「美」という大きなテーマに向かって発信していきます。

「2時間の変化」・・パステル画体験教室

2011-04-26 07:32:52 | 「パステル画」講座

「やまぐちフラワーランド」で行った「パステル画体験教室」での皆さんの変化を画像で見てみたいと思います。

まずこの方を「Aさん」とします。このAさんは40代の方で夫婦でこの講座に来られました。

 

奥さんの方の最初に描いたパステル画ですが、まだパステルの使い方やその効果がわからず「実験」の段階であることがよくわかります。

ところが次に「キャンソン紙」の色を変えて描き始めると、その効果が目に見えて感じることができ、1本の線の色に対する気持ちが変わっていっています。

 

1本の線を何色にしたらいいかかなり考えていて、「表現」としての次のステップを考えはじめています。

 

パステルも単なる道具ですので、それをある程度体で覚える必要があります。

次にこの作品を描いた人を「Bさん」とします。「Bさん」は最初このように「こすったり」「ぼかしたり」してパステル」の感触を確かめていました。

ところが、この方も「キャンソン紙」の色を変えてみて「明度」や「彩度」に気づき、それを最後まで生かすのにはどうしたらいいか工夫していました。

 

また、「ポイント」となる部分を作り、絵全体がバランスあるものにしようと試みているのがわかります。

この作品は「Cさん」の作品で、「Cさん」は30代の人だったと思います。この方もパステルと言うものがどんな効果があるのかいろいろと試しているのがわかります。

やはりこの方も「キャンソン紙」の色を変えてから、その効果に気づき、その画風まで変わっていくのがよくわかります。

 

また、生き生きとした効果を出すにはどうしたらよいか、かなり迷っていたのがわかりました。

この方は「Dさん」で70代の方でしたが、「絵は苦手」と言ってはじめはなかなか前にすすみませんでしたが、描くうちにパステルとその色の魅力に取り付かれ、だんだんと変わっていくのがわかりました。

この作品が最後に描いたこの方の作品ですが、とても自由に伸びやかな表現になっていることがわかります。

 

この4人の方の変化に見られるのは、まず「パステルになれる」ことから始まり、「キャンソン紙の色」を変えることにより「パステル」が持っている「発色の良さ」に気づき、それを生かそうとしているところだと思います。

 

絵を描いている途中に、誰もがあたるこうした「表現や発見」との出会いが「次のステップ」へ大きな弾みになるのだと思います。

 

また、それが「創作の喜び」として次の制作への「あしがかり」になるわけですから、とても大事な行程の一つだと思います。

 

たかだか2時間の間に、これだけの変化が見られるわけですから、今後時間を描ければ誰でもその人なりの表現ができるということになります。

 

ただ、そうした「表現」や「発見」との出会いは、自分で創らないとないわけで、そこが大きな「ポイント」になるのではないでしょうか。

 

「絵が描けない」という人は、そうした「ポイント」を見過ごしているか、違うことにより流されてしまっている結果、何も生まれて来ないという状態に陥るのではないかと思っています。

 

ふだん何気なく見ている「花」でも「きれいだな」と思う瞬間があります。その瞬間を絵画に表現すると、ふつうでは描けないものが描けるようになるから不思議です。

 

「感性」とは理屈ではありません。その世界へ自己を投入することで、今まで見えなかったものが見えてくる世界だと、つくづく思う「体験教室」ではなかったかと感じています。

 

a href="http://art.blogmura.com/pastel/">にほんブログ村 美術ブログ パステル画へ
にほんブログ村 にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村


「パステル画体験教室」・・音を描こう!

2011-04-25 16:19:35 | 「パステル画」講座

昨日は小雨が降ったものの、いい天気で「やまぐちフラワーランド」には、たくさんの人が花を見に訪れていました。

 

入場門前には、こうした花の「デコレーション」が飾れていて、「春の訪れ」を再確認できる設定がされています。

「研修室」では、13:00~「島崎陽子さん」の指導による「パステル画体験教室」が開かれ、14名の人を対象に講座が開かれました。

 

この日のテーマは「音楽を描こう」と言うかなりハイレベルなものでしたが、2時間にわたる皆さんの可能性の変化には驚かされました。

「音」を聞いて、「イメージ」を膨らませるのは、とても高度なことで、最初のうちは皆さんどのように描いたらいいのか大きな壁にぶつかっていたようです。

 

1枚目の「キャンソン紙」に音楽を聴きながら、「自由な線を描いていく」という設定の下、「パステル」の感触になじみ、思い思いの「抽象画」ができ始めました。

音楽的な曲線の中に、面を自由に創り、そこから自分なりの組み立てが出来上がり、2枚目の感触を手ごたえにして、3枚目でようやく自分の形が出来上がった人が多かったように思えます。

 

まず、「パステル」という題材になれて、そこから自分流の「構成」ができ、さらに「イメージ」の世界へとすすんでいくにつれ、皆さんのはじめの苦痛が少しずつ解け、やがて「喜び」の世界へと移行するのが、見ていてとてもよくわかりました。

最後にできた作品を机上に並べてみて、その変化に気づき大きな手ごたえを感じて皆さん帰られました。

 

「抽象画」という体験したことのない世界に、一歩入れたという満足感はとても貴重な体験ではなかったかと思います。

 

人は見えない世界のことをどうしても受け入れる許容量を持っていません。

講座も終わりに近づくと、皆さんもその変化に気づき、思わず周囲の人の作品へと目が行っていました。

 

こうした講座を通じて、無理をしてもそうした世界に入り込むと、今まで思っても見なかった世界が見れるのではないでしょうか。

 

a href="http://art.blogmura.com/pastel/">にほんブログ村 美術ブログ パステル画へ
にほんブログ村 にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村


「ミニコンサート」

2011-04-24 07:44:22 | 「いろ・色・パステル画」展

天気予報では昨日は「雨」と言うことでしたが、幸いにも天気になり「やまぐちフラワーランド」も人出が次第に多くなりました。

春の「いろ・色・パステル画」展の会場にも、いろいろな方が来られ熱心に作品を見ていました。

昨日は、「ミニコンサート」が会場では行われ、「やまぐちフラワーランド」でのはじめての試みとなりましたが、「フルート」と「ヴァイオリン」の音色が会場を覆い、パステル画との共演で、「感性の世界」を創りあげていました。

この建物はおもしろい構造になっていて、会場は「地下1階」にあるような構図になります。画像は「1階」から「地下」に降りる途中の階段から撮影したもので、おもしろいアングルが取れました。

「地下」に降りて、会場を見上げると、階段に座って演奏を聞いている人達がいるのがわかります。

また、1階から下を見下ろすと演奏風景がこのように見えるおもしろい構造になっています。

1階では「手すり」につかまって熱心に演奏を聴いていて、この会場全体が一つの「文化の空間」を創りあげた時間となりました。

 

この建物は「金管楽器」にとてもよく響き合い、音楽を知らない私でもこの日の演奏がとても効果的に伝わってくるのがわかりました。

 

演奏の後、「フルート奏者」と話をしましたが、演奏にはとてもいい空間で、しかも1階や階段の途中に座っての演奏の鑑賞がとても楽しく、どこか「ヨーロッパ」の「カフェ」での演奏に似た感じがあるというようなことを言っていました。

 

明るい日差しにあたりながら花を見た後、「自由」な空間での「音楽鑑賞」はあたかも「蜂」が蜜を求めてさまよっている姿にも見えました。

 

実際、館内では「演奏の開始の館内放送」がすんだ後、演奏の音を聴きつけて次から次へと人が集まってくるのがわかりました。

 

「満ち足りた時間」を共有でき、演奏者の方にお礼を言うとともに、会場にある作品の多様性に改めて共感できた1日でした。

 

a href="http://art.blogmura.com/pastel/">にほんブログ村 美術ブログ パステル画へ
にほんブログ村 にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村


「島崎陽子さんの作品」

2011-04-23 08:59:02 | 「島崎陽子さんの作品」

会場を上から見てみると、いろいろな色彩を使った作品が目にとまります。

 

「赤」「白」「青」という、とても華やかな色調でまとめられたパステル画の存在が気になります。

「花」をテーマにしたこの3点のうち、この画像に見られるのは「赤」という色の中に「白」の花を持ってきて、そこに「アクセント」としての効果を出しています。

 

その効果がとてもよく出ていて、思わず振り返ってしまうような作品になっています。

 

「赤」という色を「青」や「白」を使って、我々の目にあざやかな印象を与える効果がでています。

この作品は先ほどとは逆に、「白」の中に「赤」の存在を少し入れることによりその効果がさらにましています。

 

「ユリの花」でしょうか。その「白い花」の「純度」を増すためにもこうした違う色の配置は必要になります。

次に「青」を基調とした作品ですが、ここには「赤」と「白」を足すことにより、「青」の存在を生かしているようなところがあります。

 

こうして口では簡単に言えますが、いざこうした作品を描くとなるとそれは大変なことなんです。

 

また、こうした「アイデア」を出すのも、とても時間がかかるはずですが、島崎さんのすばらしいところはそれらを「遊び感覚」で行っているところです。

 

いろいろな技法を取り入れて、「創作」という作業を楽しんでいる姿が目に浮かぶようです。

 

ですから、作品が生きていて見る側に「心揺さぶられるもの」があるということに気づくと思います。

 

私はいつも中学生に言っているのですが、「絵画」とは「コミュニケーション」なんだと。

 

要するに「絵画は何かを第3者に伝えるものがある」と言うことで、それをどれだけこちらが感じられるかが「鑑賞」の楽しさにつながるような気がします。

 

会場をまわりながら、一人ひとりの作品からでてくる「主張」のようなものを感じ取ることこそ、「美術作品」を見るおもしろさだと痛感します。

 

 24日(日)13:00~ここ「やまぐちフラワーランド」で、島崎さんの指導による「パステル画体験教室」が開催されます。

 

 

皆さんもこの講座に参加して、その魔法のような世界を体験して見てはどうでしょうか。

 

a href="http://art.blogmura.com/pastel/">にほんブログ村 美術ブログ パステル画へ
にほんブログ村 にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村


「西兼音壽さんの作品」

2011-04-22 17:04:35 | 西兼音寿さんの作品

第4回 春の「いろ・色・パステル画」展は「やまぐちフラワーランド」で行うと言うことで、一人1点は「花」を描こうということで始まっています。

 

会場にはいつものメンバーが独自のスタイルのテーマだけでなく、「花」を通しての新たな視点が見られるのが大きなポイントになっています。

 

会場を一周してみると、その違いが手に取るようにわかり人の持つ「個性」のおもしろさに改めて気づかされます。

 

「人の目」と「人の心」は常に動いていて、常に刺激しあっていることがわかり、それが「写真の世界」とは比べ物にならないぐらい、我々の目に訴えかけてくるものがあります。

 

「いろ・色・パステル画」展というグループの名前にふさわしい、色とりどりの作品が並んでいて、とても楽しい気分になるのは私だけでしょうか。

 

そういう前提の下に作品を見て欲しいと思います。

まず、「西兼さん」の作品ですが、西兼さんが描く題材は「人物」や「風景」が多く、こうした「花」はあまり見たことがありません。

 

以前、私が見た「静物画」の中で印象に残っているのは、「ざくろ」をテーマにした作品です。

 

ここに、その画像がありませんがそれとは少し違った雰囲気があり、「花」の持つ空気のようなものをとらえているように見えます。

この作品は油絵で言えば、50号ぐらいでしょうか。かなり大きな作品で、「バレリーナ」の何気ないひとコマを描いています。

 

優しい色調と、モデルに対する心遣いが手に取るように伝わり、どこか「孫」の絵を描いているようなあたたかみを感じてしまいます。

「フルート奏者」を描いているこの画像は、画像の取り方は悪く見えにくいのですが、「モデル」の緊張した場面がよく出ているように思われます。

 

はじめて「モデル」をしたこの音楽家の心情まで出ていて、そこには「未知の世界」への「警戒心」さえ感じます。

 

絵とはそうしたことが伝わるすばらしいもので、単に描き方がうまいとか、手法がどうだとかと言うのは「二の次」のことのように思います。

 

「西兼さん」の色調は、「淡いブルー」というものが主体となっていて、見ている我々の心がとても穏やかになる気持ちを植え付けてくれます。

こうした空間に展示された「作品」からは、どこか「呼吸」のようなものさえ聞こえてくるようです。

 

a href="http://art.blogmura.com/pastel/">にほんブログ村 美術ブログ パステル画へ
にほんブログ村 にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ