計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

頭痛の種のベットリ雲

2012年02月08日 | 気象情報の現場から
 最近、レーダーアメダス等で降水域の分布を見ていると、新潟県付近の日本海上では筋状または線状の降水域が発生するというよりも、まるで融け始めた綿飴がこびり付いたかの如く、沿岸付近を中心に降水域の塊が停滞するパターンが度々見受けられます。

 上空の北西季節風が強いと筋状または線状の降水域が幾列も見られるのですが、この季節風が弱いと平地を中心に塊の様な降水域がベットリと広がり、そのまましつこく停滞するのです。筋状または線状の降水域の場合は、山沿いの地域を中心とした降雪=山雪となる一方、ベットリ雲の場合は平地を中心とした降雪=里雪になりやすい傾向があります。

 しかし、このベットリ雲がいつも里雪と言うわけではなく、沿岸部でベットリの場合もあれば、山寄りにベットリの場合もあり・・・どの辺にベットリと粘着するのか・・・判断が難しい所です。ベットリ雲の出現する位置は、上空の季節風の向きと強さ(風速)のコンディションに応じて少しずつ変わってくるので、上空の寒気の強さ(気温示度)と共に、風の動向にも注視しなければなりません。

 それにしても、ベットリ雲の出現頻度が半端無いな・・・。
コメント
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