◎寄進の作法
鎌倉の円覚寺の住職をやり、後に相国寺の住職をなさった誠拙和尚。
彼が、円覚寺の住職をしていた時に、江戸の豪商白木屋某という者が訪ねてきて百両を寄進した。
誠拙和尚は「そうか」と答えると、白木屋が、「和尚、一言の謝辞くらいあってもよかろう。」となじる。
誠拙和尚は、いきなり粥を煮ていた鍋のふたを白木屋に打ちつけて、「貴様が功徳を積むのにわしがお礼をいうことがあるか」と一喝した。
イエスも右手が寄進することを左手が知らないように寄進せねばならないと諭す。寄進には作法がある。だからといってふたを打ちつけるのは親切すぎる。黙っていてはわからないと思ったか。
鎌倉の円覚寺の住職をやり、後に相国寺の住職をなさった誠拙和尚。
彼が、円覚寺の住職をしていた時に、江戸の豪商白木屋某という者が訪ねてきて百両を寄進した。
誠拙和尚は「そうか」と答えると、白木屋が、「和尚、一言の謝辞くらいあってもよかろう。」となじる。
誠拙和尚は、いきなり粥を煮ていた鍋のふたを白木屋に打ちつけて、「貴様が功徳を積むのにわしがお礼をいうことがあるか」と一喝した。
イエスも右手が寄進することを左手が知らないように寄進せねばならないと諭す。寄進には作法がある。だからといってふたを打ちつけるのは親切すぎる。黙っていてはわからないと思ったか。