肅宗の死後、張皇后が推す趙王を排して代宗を立てた輔国は得意満面だった。
宦官としては前例のない三公の一つ司空や宰相職の中書令となり、代宗から「尚父=父と思う」という称号まで得ていた。
だがいくらおとなしい代宗も
「政事はすべて私がやります。帝はだまって座っていればいいんです」
とまで言われては不快な気持ちを抑えきれなかったが、
禁軍を握っている輔国に逆らずどうにも打つ手がなかった。
「あいつにばかり甘い汁をすわれてはたまらん」
「馬鹿が舞い上がっているぜ」
宦官仲間の程元振らにとっても、輔国の態度は腹に据えかねるものがあった。
「帝も嫌気がさしておられるようだ」
「いっちょうやるか」
と元振達が動き出した。
突然輔国に
「元勲として博陸郡王に進み、禁軍の職と中書令を免ず」の命がくだった。
愕然とした輔国、禁軍はすでに元振が握っていてどうにも動きがとれなかった。
「もう私の功績なんかお忘れでしょう、先帝に死んでお仕えするつもりです」と憤然と別れをいう輔国に、帝は「苦労をかけた、尚父にはゆっくり休んで欲しいというのが朕の願いだ」と白々しく答えた。
数日後、盗賊が輔国の邸宅に侵入しその首を切って去った。
帝は木で首を作らせ葬らせた。
宦官としては前例のない三公の一つ司空や宰相職の中書令となり、代宗から「尚父=父と思う」という称号まで得ていた。
だがいくらおとなしい代宗も
「政事はすべて私がやります。帝はだまって座っていればいいんです」
とまで言われては不快な気持ちを抑えきれなかったが、
禁軍を握っている輔国に逆らずどうにも打つ手がなかった。
「あいつにばかり甘い汁をすわれてはたまらん」
「馬鹿が舞い上がっているぜ」
宦官仲間の程元振らにとっても、輔国の態度は腹に据えかねるものがあった。
「帝も嫌気がさしておられるようだ」
「いっちょうやるか」
と元振達が動き出した。
突然輔国に
「元勲として博陸郡王に進み、禁軍の職と中書令を免ず」の命がくだった。
愕然とした輔国、禁軍はすでに元振が握っていてどうにも動きがとれなかった。
「もう私の功績なんかお忘れでしょう、先帝に死んでお仕えするつもりです」と憤然と別れをいう輔国に、帝は「苦労をかけた、尚父にはゆっくり休んで欲しいというのが朕の願いだ」と白々しく答えた。
数日後、盗賊が輔国の邸宅に侵入しその首を切って去った。
帝は木で首を作らせ葬らせた。
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