唐宰相一覧［除皇族］129.魏元忠

魏元忠。本名真宰，則天母號を避けて改名する。
宋州宋城人。
太學生として長らく登用されなかった。
儀鳳中に吐蕃が侵攻時、方策を提言して秘書省正字令直中書省仗內供奉。
ついで監察御史。
文明中に殿中侍御史に進む。
徐敬業の乱に監軍として李孝逸に従軍して功績がある。
司刑正、洛陽令に進むが、
酷吏周興に陥れられ死刑となるが、軍功により配流貴州。
聖歷元年侍御史から御史中丞に進む。
また來俊臣、侯思止に誣告され費州に配流。
しかしまた御史中丞。
聖歷二年鳳閣侍郎同鳳閣鸞台平章事檢校并州長史として相。
すぐ銀青光祿大夫を加えられ、左肅政台御史大夫兼檢校洛州長史にうつる。
政事厳粛で名声がある。
長安中，相王が并州元帥の副となる。。
時に突厥が侵攻し、大總管として防ぐ、
慎重に行動するため功績もないが敗北もない。
寵臣張易之・昌宗の専権を弾劾し、端州高要尉に貶せられる。
中宗が即位し衛尉卿同中書門下三品として相に復す。
兵部尚書知政事、侍中兼檢校兵部尚書に進む。
無能な中宗に代わり軍國大政を見る。
中書令から光祿大夫を加えられ齊國公、監修國史。
神龍二年「則天皇后實錄」を編纂。
四年秋に尚書右僕射兼中書令仍知兵部尚書事監修國史。
多くの恩寵を受けて左僕射に移る。
武三思と權を争い、その失脚を策す。
三年秋に節愍太子が起兵し武三思を誅する時、議に預かる。
三思の残党宗楚客・紀處訥等に弾劾され、特進齊國公を以って致仕。
さらに弾劾され渠州員外司馬。思州務川尉。途次に卒。
七十余才。景龍四年，追贈尚書左僕射、齊國公、宋州刺史。
開元六年，謚曰貞。
［宰相履歴］
①.聖暦二年臘月鳳閣侍郎平章事～4月檢校并州大都督府長史天兵軍大總管
～久視元年3月銀光禄大夫兼洛州長史～6月兼左肅政臺御史大夫
～8月隴右諸軍州大總管～10月蕭關道行軍大總管～長安元年5月靈武道行軍大總管
～10月三品兼群牧大使～二年5月安北道行軍副元帥，
尋授并州道行軍大總管兼宣勞使左肅政臺御史大夫三品兼知并州事
～12月安東道安撫使～三年5月兼左庶子～9月貶
②.神龍元年4月衛尉卿平章事～兵部尚書三品～5月兼検校侍中
～6月侍中兼検校兵部尚書～10月光禄大夫中書令兼兵部尚書事
～二年7月右僕射兼中書令仍知兵部事～12月左僕射兼中書令仍兼知兵部事
～景龍元年春罷兵部～8月特進致仕

唐宰相一覧［除皇族］128.吉頊

吉頊。字は？。
洛州河南人。
易州刺史哲の子。
身長七尺という長身。
進士に合格し明堂尉。
萬歲通天二年劉思禮を始めとして宰相李元素など三十六家を
誣告し千餘人を陥れた。
これにより右肅政台中丞に進み、則天の信任を得た。
風儀が有り弁舌がなめらかであった。
酷吏仲間の來俊臣を失脚させる。
明年，突厥の侵攻時に檢校相州刺史となるが功績なし。
聖歷二年に天官侍郎同鳳閣鸞台平章事として相となる。
張易之、昌宗と親しく控鶴內供奉となり、幽閉されていた盧陵王
［中宗］の復帰を提言する。
武懿宗と殿中で争い侮辱し則天の不興を受け、
久視元年十月弟の罪に坐し貶琰川尉となるが、最後まで武氏諸王を
抑えることを提言、改安固尉。尋卒する。
のち睿宗により贈左御史台大夫
［宰相履歴］
聖暦二年朧月天官侍郎平章事～久視元年正月貶