1995年渡邊孝氏が書かれた「魏博と成 : 河朔三鎭の權力構造についての再檢討」という論文を読む。
河北(河朔)三鎭のうち、幽州盧龍軍は奚や契丹、そして渤海等との関係があり、常に臨戦状態にあり
他の二鎭とは違う状況であることはわかっていたが、魏博と成徳に関しては類似した状況にあると思っ
ていた。氏の論文をみてそれぞれの差異がある程度理解できるようになった。
魏博 初代田承嗣に親軍なし→徴兵による在地性の強い軍の編成→強力な牙軍の形成→方鎭の継続→
成徳 初代李寶臣に親軍あり→有力な將領の率いる軍の結合体→將領の分離・没落→王氏世襲へ
つまり成徳では強力な牙軍が形成されることはなく、それによる廃立が発生しなかったという論である。
河北(河朔)三鎭のうち、幽州盧龍軍は奚や契丹、そして渤海等との関係があり、常に臨戦状態にあり
他の二鎭とは違う状況であることはわかっていたが、魏博と成徳に関しては類似した状況にあると思っ
ていた。氏の論文をみてそれぞれの差異がある程度理解できるようになった。
魏博 初代田承嗣に親軍なし→徴兵による在地性の強い軍の編成→強力な牙軍の形成→方鎭の継続→
成徳 初代李寶臣に親軍あり→有力な將領の率いる軍の結合体→將領の分離・没落→王氏世襲へ
つまり成徳では強力な牙軍が形成されることはなく、それによる廃立が発生しなかったという論である。