の~んびり タイランド 2

タイの風景、行事や趣味の陶磁器を写真を中心に気ままに紹介しています。

ムアン・シン歴史公園

2015年02月11日 | カンチャナブリー

カンチャナブリ市街から43km、クウェー・ノーイ川沿いにクメール遺跡「ムアン・シン」があります。

ムアン・シンの城壁門です。現在はムアン・シン歴史公園の入り口となって入場料を徴収しています。



駐車場から遺跡へ向かう途中に、遺跡事務所兼展示室があります。
案内所の前に置かれていた、頭部を失った巨大なガルーダです。

祠堂の塔頂部です。



遺跡事務所です。

小さな展示室になっています。

石像はどれも複製品です。



観音菩薩が彫られた結界石でしょうか・・・。

遺跡壁面を飾っていた漆喰像です。先住民のモン族の技術を継承しています。当然建築に携わったのはモン族だと思われます。


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12世紀末から13世紀のジャヤヴァルマン7世(1181年~1220年頃)統治時代に建造された大乗仏教寺院です。
東向き寺院で四方に楼門を持ち、回廊で囲まれた内部には祠堂と経蔵が建っています。特筆すべきは建築石材は全てラテライトを用い、表面に漆喰を塗り込んでいます。一部に漆喰が残っています。
遺跡はクメール帝国の勢力が衰えた14世紀初めに放棄されたようです。

北側寺院壁の外側を東へ進みます。
(実際は西楼門から入り東楼門へ歩いたのですが、紹介は逆順序で寺院正面からします。)



東側参道から楼門を見ます。

東楼門です。



主祠堂です。上部は崩壊しています。

ヨニの上に八臂の観音菩薩像が安置されています。
遺跡から発掘された像の複製品です。オリジナルはバンコク国立博物館に展示されています。
頭飾前部に阿弥陀如来の化仏、上半身から腕に彫られた無数の化仏は「観音の毛穴には無数の宇宙が存在する」と言う経典の記述を具現化したものと考えられています。胸部と腹部の周りは「完全なる知恵」を意味する般若波羅蜜多菩薩とする説もあります。(バンコク国立博物館図録より)
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バンコク国立博物館に展示されているオリジナルです。

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回廊です。





西楼門です。

西楼門内に安置されている女神像です。

西楼門を外から見ます。

寺院の西北に「モニュメント2」と書かれた基壇があります。



用いられている石材はラテライトです。補修の新しい石材なのか、ラテライトの角が鋭利で他で見るような丸みがありません。

たくさんの小部屋から成り立ちヨニが安置されています。
大乗仏教寺院と言う説明ですが、ヒンドゥーのシヴァ神の象徴であるリンガこそ逸失しているものの、リンガを支えるヨニが案内所の前を含めてたくさん残されています。

解説では基壇にたくさんの穴があって、木造瓦葺きの建築物であったと考えられています。











遠くから見るとカキのような実がなっていました。地面にもたくさんの実が落ちている所を見ると食べられないようです。

南へまっすぐ進み城壁の外へ出ます。

城壁の南はクウェー・ノーイ川が流れています。



川沿いを少し降りたところに2000年前の墳墓が保存されています。副葬品は土器、青銅器、鉄器があり13世紀のクメール到来以前に定住していた人たちです。
クウェー・ノーイ川沿いでは1万年から8000年前の石器時代の人骨や前史時代の墳墓が数カ所発掘保存されています。



遺跡の前に咲いていた花です。


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