KOFUKUの家から

演劇的体質の自由人
大きな愛にいだかれて
チワワたち猫たち
南のちいさな森の家にて
芸術的田舎暮らし真っ最中

あおぞらのように

2005-08-23 | KOFUKU日記
夏が終わる。
日曜日、シェアメイトのR君が新しい住処へと引っ越していった。
仲良し3人組と一匹は惜しむようにしながらR君の荷物を車に積んで、新しい家への道をたどった。
R君の新しい家までは車で3分、歩いて10分かからない。
きっと周りの人にしてみたら何で引っ越す必要がある訳?って距離なんだろうな。
でもR君にはとっても意味のある引越しなのだ。
我々、三人と一匹は多分、その辺の家族や夫婦や兄弟や恋人同士より親密に違いない。
お互い穏やかな愛であふれている。
長い人生の中で、一瞬だけ時間をすごす特権を与えられた血の繋がらない人間達だからこそ、魂の家族になりえるんだろう。
そして、一生傍にいるわけではないからこそ、いつもそれぞれの幸せを心から願っている。
ある意味、家族の中の家族なんだろう。
でも、きっとそんなだからこそ彼は独り立ちを決めたのだ。
お互いを思いやる見返りのない行動に、ともすれば依存してしまいがちな存在に、自ら距離を置こうと決めたのだ。
そしてそれが決められたのは、我々の中の「愛」が不滅だからだと彼の魂が確信したからに違いないと私は感じている。
だから残される私たちは彼の選択を止めなかった。
これからの人生をしっかりと生きる為に独り暮らしを選んだ彼は、日々考え、想い、歩んでいく道を選んで行くのだろう。
私たちの関係は今の日本のあり方からすれば不思議に違いない。
恋人でも血を分けた家族でもない男女が一つ屋根の下で暮らしているのだ。
いろんな思いをめぐらしながらのぞいている人もいっぱい居ることも知っている。
まあ、「結婚」やら「恋愛関係」ってのが存在する限り、世間の目はそんなものだろうな。
でもね~、皆さん、こんな人たちも居るんですよ。
性別も血も越えてしまえる仲間たちってのが出来ちゃうんですよ。
ね?羨ましいでしょう?(^^)
私は今までも恵まれてそんな仲間たちの中で暮らしてきた。本当にありがたいことだと思う。
これらの出会いを神様に深く感謝している。
人は二人と同じ人は居ない。
私は二年半前、10年暮らした魂の家族を死という形で失った。
だからそれを良く知っている。
彼も恋人でも夫でもなかった。ただ本物の家族、魂の家族だった。
養子縁組をして、この世で本当の兄弟になる、たった一週間前に天に帰ってしまった。
だから、以前にも増して、私は魂の家族と確信する人たちを愛することを厭わない。
生きている時間を愛せる時は何よりも貴重だから。
「オンリーワン」という言葉がある。
人はたった一人しかいないから貴重だと言うことだ、と想っている人が多いだろう。
でも私はこう思う。
独りしかいないからすごいんじゃ無くて、その人がその人であるからすごいのだ、と。
R君もKANちゃんもすみれも私にはオンリーワンだ。
愛に順位なんかつける奴はおばかさんだ。
みんな最高。私の宝物なんだもの。
R君の門出にそんなことを想っていた。

R君は空を見るのが好きだ。青空を見にどこまでも歩いていく。
そんな彼は素晴らしく美しい。
彼はこれからもあおぞらの下を歩いていくんだろう。
R君の行く道がいつも青空の中にあることを心から祈っている