若い頃にお世話になった恩人の墓参に島根県大田市まで行きました。東京で大成されたお方ですが故郷である大田市のお寺にお墓があります小雨と強風でお線香をあげることが出来なかったのが心残りではありましたが無事墓参を終え、後はせっかく島根まで来たのですから幾つかの観光地を巡る予定です。
比較的近くに世界遺産の『石見銀山』があるので足を延ばしてみた。戦国時代から江戸末期までの長期間銀を産出、しかもピーク時は世界の銀の3割を産出していたと言うのだから当時の日本経済にも大きく貢献した凄い銀山だったのですね。整備された国道から銀山地区へ入ると曇り空ということもあったが何となく物悲しさを感じる雰囲気、駐車場にレンタカーを停め坑道入り口まで続く一本道を歩くがお寺が多い事に気付く、ここで働く工夫の寿命は短く30才の誕生日を迎えた者は希だったそうだ。
人の息吹を感じさせる情緒ある古い町並みも見所のひとつだろう。
平成27年に国宝指定された松江城の天守、これで国宝になった日本の城五ヶ所すべてを回った事になる。大勢の見学者により丸くすり減った飴色の光沢を放つな手摺の付いた急な階段を登って狭い最上階にたどり着くどこの城も同じようなもの、違うのはそこから見える景色だけそんなイメージしかない。かれこれ40年になるが姫路城のイメージはそれと違う、規模が大きく分厚い板張りの廊下を歩いた時これが城かという実感が持てる。
ダイハツのCMで有名になった『ベタ踏み坂』の江島大橋だ。たまたま走っていたあれここは!! かの有名な『ベタ踏み坂』急いで助手席の妻に写真を撮らせたがあの迫力ある写真にはならなかった。
江島大橋を渡ると鳥取県境港市に入る。
境港と言えば『水木しげるロード』と新鮮な海の幸。
ヤスギハガネという言葉を聞いたことがある人は多いと思う。ここは安来市内にある『和鋼博物館』出雲地方で古くから行われていた製鉄『たたら製鉄』の方法や歴史などを知ることが出来る場所だ、日立金属が運営していたが今は安来市に移管されている。日本刀は今でもたたら製鉄で作られた玉鋼が使われているという事だが、なぜこの地で古代から製鉄が行われしかも刃物に適したものだったのか?その疑問は解けた。
鋼の性質に悪影響を与えるリン、硫黄などの不純物が少ない砂鉄がとれた事、大量に使用される木炭の供給が可能な広大な山林があった事、これが出雲地方で盛んに製鉄が行われた理由なのだ。
出雲大社への参拝でこの旅を締めくくった。
お餅の入ったしるこ ぜんざいはこの出雲大社が発祥という説があり門前の飲食店にはぜんざいと書かれたノボリが多くみられる、600円と高い気もしたが夫婦で仲良く頂いた正に夫婦善哉である(笑)。
2017-03-15~17