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河﨑秋子『颶風(ぐふう)の王』2018・角川文庫-どさんこ女流作家による人と馬のすばらしい物語

2024年09月12日 | 北海道を読む

 2020年7月のブログです

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 河﨑秋子さんの『颶風(ぐふう)の王』(2018・角川文庫)を読みました。

 川﨑さんの本も初めて。

 作家の紹介欄に、羊飼い、1979年北海道別海町生まれ、とあります。

 どさんこさんですね。

 この本も旭川の本屋さんの北海道本のコーナーで見つけました。

 すごい物語です。

 東北や北海道根室を舞台とした、馬と人の物語。

 あらすじはあえて書きませんが、馬と人との交流がきれいごとに終わらずに、描かれます。

 物語自体も何代にもわたってすごいものがありますが、そこに内包されているものがすごいとしか言いようがありません。

 日本が近代化する中で、捨て去ってきた大切なもの。

 声高にそれを叫ぶわけではありませんが、読んでいるとだんだんとこころにしみ込んできます。

 あらためて、自然との調和の大切さを感じさせられます。

 読後感の心地よい、スケールの大きな良質の物語です。      (2020.7 記)

 


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