私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

我が町のキベリクビボソハムシ:新ハムシリーズ第3弾

2021-06-24 15:09:17 | ハムシの仲間
2021年6月23日(木)

我が町のキベリクビボソハムシ 4mmほど

20210528

近場の山道散歩コースから川沿いの草地へと足を運んでて、見つけた!


「お~っ! きみもいてくれたのか!」
我が町で初めて出会ったからね、うれしい!

上翅の黒を黄色で縁どってるデザインは、とても美しい。
少しとび出た大きな目も愛くるしい。

食草(ホスト)はヤマノイモらしくて、たまたまひなたぼっこでもしてたのかなあ?

そっと近付いても、ゆるりと歩みを進めるだけで逃げない。


むしろ、いろんなポーズをとってくれるじゃん!


んで、昨年6月、所用で広島西部の兄貴んとこへ寄ったときにも見つけたことを思い出す。
あんときは、プンプンと何匹も逃げまくって・・・ろくに写真撮らせてくれんかったよなあ・・・

ま、いいや! と、今日比べてみることに。


うわっちゃあ~っ!
デザイン、一味ちがうやんっ!
もとい! 六脚ちがうやんっ!

私の町のは、脚が黄色一色。
兄貴の町のは、黒いストッキングはいてるみたいやんっ!

確かに、図鑑でもネットでも「体色変異はバラエティに富む」となってるけど、ホンマやなあ。

記録していた過去データと同じやんと疑いもせなんだら、写真さえも撮ってなかったかもしれん。
疑って比べてみようとせなんだら、違いに気づきもしなかったかもしれん。

『偶然は強い意志がもたらす必然である』
という地元にこだわり続けた大好きなK先輩の言葉とはちょっと違うけど
『偶然は日課の散歩と強い好奇心がもたらす必然なのである』

ただね。
我が町で出会った1匹のキベリクビボソハムシより、兄貴の町の方が優雅な模様に見えるのは
『となりのトトロは青い(?)』ってやつなんかなあ。
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リュキュウアサギマダラ:沖縄慰霊の日に

2021-06-23 14:56:34 | チョウ・ガの仲間
2021年6月23日(水)

今日は『沖縄 慰霊の日』

76年前、大戦末期の沖縄は、日本で唯一住民を巻き込んだ激しい地上戦がくり広げられた地。
20万人を超える方々が亡くなったという。
そして、旧日本軍の組織的な戦闘や抵抗が終わったとされる今日を、県は『沖縄 慰霊の日』と制定してる。

私も地元広島の平和を学ぶ延長として
何度か足を運び、語り部の方々に当時の状況を聞かせてもらった。
ガマもいくつも見てまわった。
「平和の礎」で祈り、「アメリカ軍基地」へも案内してもらった。
書籍もあれやこれやと読んだ。

十分理解しているとはいえないけど、知ろうと寄り添おうとする気持ちは、今も変わらない。

沖縄は、旧日本国政府に「捨て石」のように扱われ
未だに「重荷」を背負わされ続けているのかもしれない。

地上戦によって失われたのは人命だけではない。
琉球固有・特有の文化も自然も当然大打撃を受け、失われてると思う。

ほんの一例だけど

リュウキュウアサギマダラと


左奥:ツマムラサキマダラ(?)のオスかな?

私の町でみられるアサギマダラとでは



食草は似ていても、容姿はかなり違う。
自然や風土の違いは、それぞれ固有・特有の文化を生んでいく地域の宝物なのだとあらためて思う。

意図的にあえて犠牲を生む戦争や政策なんてなことは、絶対に許されるものではない!
と、強く思う。

昔々、小室等さんとたまたま居酒屋で飲んだとき、ギターを手に歌ってくれた
忘れもしない(CD買ったから)『チビチリガマの歌』を祈りとともにのせておくね。

いくさゆぬあわりー
むぬがたてぃたぼりー
わらびうまがゆーに
かたてぃたぼりー

はんざちびちりやー
わしたーうちなゆぬー
くくるちむやまちー
なちゅーさうちなー

なちゅーなちびちりよー
みるくぅゆーにがてぃー
むぬしらしどぅくーるー
ちびーちりーがまー
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キボシツツハムシの遺体をみつけて:新ハムシリーズ第2弾

2021-06-22 14:36:16 | ハムシの仲間
2021年6月22日(火)

キボシツツハムシ 3mmほど

20210605

いつもの散歩コースに垂れかかってるクリの葉で、かみさんが見つけた。
見つけたときは、ひっくり返ってすでにお亡くなりになってた。

初物のハムシだしな、と落ちてるクリの葉にとって
しばし休憩とジーパンの上へ置き、パチリ!


パチリ!


何とか生前の姿へと整えてあげたくなってくから、人の心って不思議なもんじゃね。

細い草の先で、できるだけ触角や脚を広げて、パチリ!


パチリ!


3mmととっても小さなハムシだけど、模様はとってもカワイイ!
こんなのがいるなんて、『虫と戯れ散歩』してなきゃ死ぬまで気づかんままぢゃったわ!

クリの葉では、よくバラルリツツハムシ・クロボシツツハムシなどと出会ってきたけど
まだまだいろんな虫たちがおるんぢゃと再認識させられたハムシだったなあ。

もちろん、元の葉に戻しておいて・・・

何とほぼ1週間後の散歩で・・・
私の眼の前のクリの若葉に現れ

20210611

撮影の間もくれないまま、サッとお隠れになった。
軽い挨拶かい?
と、何か縁を感じちゃったりするから、ますます不思議なもんだね。

ま、もう遺体とはいえ、一度出会い、撮影してるから
無理して追いかけることはない。

いずれまた、水辺の生き物体験学習のいろんなボランティアも再開するだろう。
こうした小さな虫たちもまた、水辺近くに多く出現することも肌で感じられるようになったし。
子どもたちだけで近場で遊べる『小さな虫探し』も、1つのテーマとして持っておいても悪くないだろう。
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セモンジンガサハムシ無紋型:新ハムシリーズ第1弾

2021-06-21 14:41:57 | ハムシの仲間
2021年6月21日(月)

午前中の予定が全部つぶれた~っ!
つくづくこの世は不条理に溢れてるなと思いつつ・・・

それでもストックしてる生き物たちの紹介は毎日続けたいからね。

セモンジンガサハムシ無紋型 5mmほど

20210531

散歩中のソメイヨシノの葉でキラキラしてて
「これはセモンジンガタハムシとちゃうぞ?」と、パチリ!

心はウキウキ、初物のハムシに違いないと直帰。

去年、苦労してみつけたセモンジンガサハムシの画像と見比べてみて


ほらあっ!
「前翅後部に黒い斑紋があるじゃろ?」
「コイツ、セモンジンガサハムシちゃうぞぉ~っ!」と喜んで
「無紋のイノコヅチカメノコハムシとも光沢や平べったさがちゃうぞぉ~っ!」とさらに喜んで

20210506

手元の『甲虫図鑑』にも『ハムシハンドブック』にも名前が出てこない。

しゃ~ない!
あてにならんけどネット画像検索や!
詳しいハムシストもおられることだろう。

見つけたぞっ!
あれれ?
うわっちゃ~!
『セモンジンガサハムシには無紋の個体もいる』んだと!

「そんなこと、図鑑に一言も書いちゃおらんやろが~」とこぼしつつ

何年、何十年関わってきた淡水魚のことでさえ、新たな知見は次々アップロードされてるもんな。
たかが始めて1年ちょっとの「虫調べ散歩」のどシロウトにわかるわっきゃないわな。

信じこむことの哀しさと虚しさをつくづくと痛感した1日でありましたとさ。
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ニホンヒキガエル:K先輩の思い出を添えて

2021-06-20 12:13:15 | 爬虫類・両生類
2021年6月20日(日)

ニホンヒキガエル 10cmほど

20210612

昨日の記事ウンモンスズメのぶら下がりと同じ日、私の町はずれの山道散歩中に、たまたま足元で跳ねた。


本来、夜行性。
なのに小雨でうす暗かったせいか、夕方前に現れた。


東日本や西日本の本州日本海側に生息してるアズマヒキガエルとは亜種レベルの違いがあるとされている。

そのことは、後回しにしとくことにして・・・
カエルの仲間に出会うとK先輩が頭に浮かぶ。

ニホンヒキガエルの画像とともに、K先輩との思い出を語りたい。


K先輩は、水生動物の研究者であり自然保護活動家でもある。
すぐれた報告書や論文をいくつも書かれておられる。
自然保護の集まりで何度もお会いし会話は交わしつつ、ともに活動したことは数回程度の関係。

もう何年も前のことだ。
ある秋の朝のこと、すでにリタイアされた作業服姿のK先輩が田畑近くの道路にポツンと立ち続けていた。


「何をされてるんですか?」 思わず声をかけた。
「いや、この辺の田んぼのカエルを調べんといかんと思ってな」
「はい?」
「いや、勝手にひと様の田んぼや畔に入る訳にはいかんやろ?」
「だからな、こうして農作業に出てくるのを待って了解をもらおうとしとるんや」
「いつもそうやって調べてるんですか!」
「ほうよな。当たり前じゃろ?」

腰には、自宅から持ってきてた水筒とタオル。
手にはバケツとメモ帳を持ち、黙ってずっと立ち続けてる。

差し入れの飲み物を買いに行くことにした。
戻ってみても同じとこで立ち続けてる。
「私も手伝っていいですか?」 差し入れを渡し恐る恐る訊ねてみた。
「ええよ! ええけど大変よ? 丸々1日かけても終わらんよ?」
「この辺は兼業農家が多いから、農作業が集中する土日にずっときとるんよな」
「まだまだ何週間も続くけどな」

「来たっ!」 K先輩が小走りで農家の方に駆け寄っていく。
どうやら向こう隣の田んぼの方で、了解が得られたみたいだ。

私もバケツを手に後をついていく。
畔から始め田んぼを何往復もしながらしらみつぶしにカエルを種類や体色変異型に分け、つかまえていく。

(別個体)

「後ろじゃ戦力にならんわ。もう慣れたじゃろ? あっちからやってってな」
「はい!」

許可の下りた田んぼが終わったら、記録をして、カエルたちを元の田んぼに戻して回って・・・
「さ、次を待つか! さっきの農家さんから少し状況聞いたから、あっこら辺の農家さんが来るみたい」
そう言って、またじっとポツンと立ち続けてる。

手には、この周辺の田んぼや休耕田が載ってる地図。
調査が終わった田んぼはマーカーでぬられてる。


「え? ひょっとして全域を1人で・・・?」
「ほうよ! わしゃいつも1人でやっとる。肩書でやっとるわけじゃないしな」
「え~っ! あの報告書や論文もそうやって・・・?」
「ほうよ! 放置された田んぼなんかは自治会長をつかまえて連絡とってもらって、許可もらうんよな」
「全部やらんと意味ないやろ? 希少種がおるからとそこばかりやっても意味ないやろ?」
「おらんとこもおるとこも調べて、できるだけ正確に把握してな」
「それを急いでまとめてから、行政やあんたらのような協力してくれる保護グループと連携する」
「もちろんまとまったら地元の方々への説明会もするで!」

「だからな、地元の人たちを不愉快にさせる『勝手な判断で立ち入る!』ようなことは絶対したらあかんのんよな」
「そういう連中もおるからなあ、地元の農家さんとこじれる一番の原因や、ホンマ困る」
「その連中にも希少種を調べて保護しとる気になっとる場合もあるから、悪気はないんじゃろうけど」

筋が通ってるし、節度も守るし、地元の方々ともしっかり交流してるから
いざ『住民説明会』となったとき、なごやかに保護と作物生産が相反することもなくまとまることが多いそうだ。

もちろん、私らも私有地への立ち入りや水路の利水関連への許可や承諾はもらって調べてる。
でもなあ、たった1人で何十年も地域ごとに毎回毎回立ち続けてやってるのかと思うと気が遠くなる。
あのすぐれた報告書や論文はこうしてできてるんだ!

希少種の生息を知り、その生態や環境を伝えるのも、自然保護上の啓蒙活動なんだろうね。
もちろん、とっても良いことだ。
ただし、それは何らかの連携やまとめがない限り、保護の発展はほとんど進まないんじゃないかな?
まして、地元民への許可もなしに行ったとしたら、それはもう保護に逆行するかもしれない。
若い頃、私もたまたま私有地と気付かずに立ち入って叱られたこともある。
迷惑かけるかもしれない自己充足のための単なる趣味と言われてもしかたないんじゃないかな?

私の虫探し散歩は、行政所有の山道や公園か、所有者に許可をもらった場所。
特定外来種に出会い処置をしたとしてもそれはあくまで信念に基づく趣味。
K先輩のように、保護の連携をするための緻密な営みを重ねてるわけじゃない。

長年、各方面と連携とりつつ進めてる地域の希少種の保護活動ともちがうしね。

ちなみに、K先輩は沢山の道具と資料を積んで、日々車で調査地をめぐる。

新型コロナ感染状況下で、コロナ感染確率と交通事故確率を比べて論議してる方々もおられるようだが
等比数列と等差数列を比べること自体、もはや論理が破たんしてると思うよ、話にならないんじゃないかなあ?
ま、少なくとも交通事故を例に出すのであれば、少なくとも過去5年程度の資料をもとに有意差くらい調べておいてほしい。
まったく専門外だけど、ネズミ算的に事故確率が増えているとはとても思えない。
せめて、特定外来魚との接触確率と人為的分布拡散と比べられたらいいと思った。

さておき、カエルを見るたびにK先輩がポツンと立ち続ける姿が浮かぶんだよねえ。
あれほど多くの自然愛好家に慕われ、敬語を使うのも口が震えてしまうようなお方なのにね。

長いなあ、ごめんなさい。
カエルを見ると、ついK先輩が浮かんできて、背筋がしゃんと伸びてしまうから。

最後にニホンヒキガエルとアズマヒキガエルのシロウト判別法のご紹介。


鼓膜の横径を
鼓膜と眼までの距離をとしたとき

A ≦ B ならば、ニホンヒキガエル
A >B ならば、アズマヒキガエル と、これはネットから得た知識なので正しいかどうかはわからない。

要は、比べたら、ニホンヒキガエルの鼓膜は小さくて、眼から離れがちということかな?

ただ、アズマヒキガエルにあって写真を撮ったこともないし
今は、趣味のために自分の街から出てアズマヒキガエルを探すぞ!なんてする気もないからね。
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