せっかくの平日の休日。 朝のテニスから帰ってシャワーを浴びたところで、いつもな行けない名店でランチを取ろうとお店に予約を入れることにしました。
まずは、リストランテ濱崎に電話するも、ランチは木曜日から土曜日までとの回答に玉砕! 本年は結局一回しか行けなかった(福岡に住んでた時の方がいけた笑)。
で、イタリアンはあきらめてフレンチに転向。 そこで、電話をかけたのが知る人ぞ知る名店「コート・ドール」。
実際の発音は「コット・ドール」に近いのですが、フランス語で「ゴールド:コースト」 を意味するしゃれた名前です。レストランも間接照明を至る所に使い、洗練されていながら温かい雰囲気をつくり出していました。
日本フレンチレストランにおいて高い評価を受けるこのレストランを支えているのは、 斉須シェフが12年間にわたるフランス生活で身につけた心意気。食事後にたまたまお話をする機会に恵まれましたが、修業時代を含めて「大変だと思ったことはない」と言い切り、「お客さまと接することが楽しい」とおっしゃっていました。
今回お願いしたのは4,500円のランチコース。前菜、野菜、メイン、デザート、 最後にコーヒーか紅茶というコースです。最初のスタートを飾るのは、シェフがフランス時代に一世を風靡した 「赤ピーマンのムース」。 フランス語では、La mousse aux poivrons doux sur coulis de tomate ですから、「トマトの凝縮ソースにのった甘いピーマンのムース」という(旦那訳)。お皿の中央に見えるピンク色のものが赤ピーマンのムース。
その下に広がっているのが トマトの凝縮ソースです。この赤ピーマンのムースはここ意外にも食べられるのですが、単体で食べてもよし、 バゲットとあわせて食べてもよし。とても感銘を受けました。
かの映画俳優オマール・シャリフが食べに来たというのもうなずけます。 私はこの俳優さんの事はわからなかったので彼が教えてくれたのですが、オマール・シャリフ(Omar Sharif)エジプト出身フランス在住の映画俳優で、ハリウッドには「ドクトル・ジバゴ」や「アラビアのロレンス」で華々しく活躍をしています。
「ドクトル・ジバゴ」においては、ゴールデン・グローブ賞に輝いた名優。彼はフランス時代cmでよくみていたよう。 二品目は、「季節の野菜のエチュベ」。
フランス語では、 Etuvee de petits legumes a la coriandreと言うそうです。ちなみに、EtuveeというのはEtuveから来た単語。Etuveは煮ものをする鍋のことです。とあるウェブサイトによると、野菜を煮た後、鍋ごと冷やすんだとか。簡単そうに聞こえますが、各野菜のバランスを合わせたり、苦みが出ないようにするには、 高いレベルの技術が必要だそうです。楽しかったのは歯ごたえ。一品目は下と目で楽しみましたが、二品目は目と歯で 楽しみました。歯と言うよりは、顎と言ってもいいのかもしれません。まるで漬け物のようにポリポリ食べる間隔が面白くて。
メインは彼は「ホロホロ鳥のロースト」で、私はフレンチでは肉か魚かと言われるとほとんど魚しか食べないのですが面白い素材で迷っていたところシェフの代表料理ともいわれたので「エイとキャベツ」に。エイっていうと臭みがあるイメージがあったんですが食べてみると全然おいしい。斉須シェフによると、エイは鮮度の落ちが激しく、一度落ちてしまうと臭くなってしまうのだとか。
私達は、その臭さをシェフが技術で取り去っていると思ったのですが、「魔法はない」というシェフの言葉を借りると、鮮度のいいエイを使って調理をするのだそうです。このお皿を薦めてくれた松下ソムリエによると、主役はキャベツだそうですが、味わって感じたのは、上にトッピングされたネギのおいしさ。キャベツの歯ごたえと、淡泊なエイのヒレ、そして、新鮮なネギの組み合わせ。とてもおいしく感じました。
ホロホロ鳥とは、キジ科の鳥で、フランス語では、パンタード(pantade)と言われ。フレンチではあふれる野性味にも関らず、特有のクセやクサミがないから定番な肉。私も少し取り分けして食べました。パン粉をまぶしてロースとしてあり、それがムタルド(マスタード)ソースとぴったり。
ワインはもちろんボルドー地方の一つであるサン・エステフのシャトー・ボー=シット1998。シットとは汚いと言ってはいけません。実際には、 Chateau Beau-Siteですから、発音も単語も違います~旦那談。 テイスティングをしたときには、土の香りが強くしました。ボルドーでもメドック系のワインは往々にして土の香りが強くします。粘土も高そうなので、やや渋みを期待したところ、非常に素直な飲み応え。苦みの原因であるタンニンはまろやかに仕上がっていました。 サン・テステフ(Saint Estephe)はメドック地方でもかなり河口に近いため、海の香りがしたワインもありました。ひょっとすると、そういったミネラルがタンニンをよりマイルドに変化させたのかもしれません(これは完全な推測)。
デザートは「ミカンのムース」と「ブランマンジェ」の二品。デザートが二品楽しめるというのもとてもお得。4,500円のランチと考えると高いと思う人がほとんどでしょうが、これだけのものが4,500円で楽しめるとすれば、むしろ安いと考える方が正しいのではないかと思います。
12時半から食べ出したのに、店を出たときには3時を回っていました。二人とも少し酔っぱらいながら、桜田通りを二の橋へと向かったのでした。斉須シェフ、松下ソムリエありがとうございました!
【店情報】 コート・ドール
東京都港区三田5-2-18 三田ハウス1F 03-3455-5145
まずは、リストランテ濱崎に電話するも、ランチは木曜日から土曜日までとの回答に玉砕! 本年は結局一回しか行けなかった(福岡に住んでた時の方がいけた笑)。
で、イタリアンはあきらめてフレンチに転向。 そこで、電話をかけたのが知る人ぞ知る名店「コート・ドール」。
実際の発音は「コット・ドール」に近いのですが、フランス語で「ゴールド:コースト」 を意味するしゃれた名前です。レストランも間接照明を至る所に使い、洗練されていながら温かい雰囲気をつくり出していました。
日本フレンチレストランにおいて高い評価を受けるこのレストランを支えているのは、 斉須シェフが12年間にわたるフランス生活で身につけた心意気。食事後にたまたまお話をする機会に恵まれましたが、修業時代を含めて「大変だと思ったことはない」と言い切り、「お客さまと接することが楽しい」とおっしゃっていました。
今回お願いしたのは4,500円のランチコース。前菜、野菜、メイン、デザート、 最後にコーヒーか紅茶というコースです。最初のスタートを飾るのは、シェフがフランス時代に一世を風靡した 「赤ピーマンのムース」。 フランス語では、La mousse aux poivrons doux sur coulis de tomate ですから、「トマトの凝縮ソースにのった甘いピーマンのムース」という(旦那訳)。お皿の中央に見えるピンク色のものが赤ピーマンのムース。
その下に広がっているのが トマトの凝縮ソースです。この赤ピーマンのムースはここ意外にも食べられるのですが、単体で食べてもよし、 バゲットとあわせて食べてもよし。とても感銘を受けました。
かの映画俳優オマール・シャリフが食べに来たというのもうなずけます。 私はこの俳優さんの事はわからなかったので彼が教えてくれたのですが、オマール・シャリフ(Omar Sharif)エジプト出身フランス在住の映画俳優で、ハリウッドには「ドクトル・ジバゴ」や「アラビアのロレンス」で華々しく活躍をしています。
「ドクトル・ジバゴ」においては、ゴールデン・グローブ賞に輝いた名優。彼はフランス時代cmでよくみていたよう。 二品目は、「季節の野菜のエチュベ」。
フランス語では、 Etuvee de petits legumes a la coriandreと言うそうです。ちなみに、EtuveeというのはEtuveから来た単語。Etuveは煮ものをする鍋のことです。とあるウェブサイトによると、野菜を煮た後、鍋ごと冷やすんだとか。簡単そうに聞こえますが、各野菜のバランスを合わせたり、苦みが出ないようにするには、 高いレベルの技術が必要だそうです。楽しかったのは歯ごたえ。一品目は下と目で楽しみましたが、二品目は目と歯で 楽しみました。歯と言うよりは、顎と言ってもいいのかもしれません。まるで漬け物のようにポリポリ食べる間隔が面白くて。
メインは彼は「ホロホロ鳥のロースト」で、私はフレンチでは肉か魚かと言われるとほとんど魚しか食べないのですが面白い素材で迷っていたところシェフの代表料理ともいわれたので「エイとキャベツ」に。エイっていうと臭みがあるイメージがあったんですが食べてみると全然おいしい。斉須シェフによると、エイは鮮度の落ちが激しく、一度落ちてしまうと臭くなってしまうのだとか。
私達は、その臭さをシェフが技術で取り去っていると思ったのですが、「魔法はない」というシェフの言葉を借りると、鮮度のいいエイを使って調理をするのだそうです。このお皿を薦めてくれた松下ソムリエによると、主役はキャベツだそうですが、味わって感じたのは、上にトッピングされたネギのおいしさ。キャベツの歯ごたえと、淡泊なエイのヒレ、そして、新鮮なネギの組み合わせ。とてもおいしく感じました。
ホロホロ鳥とは、キジ科の鳥で、フランス語では、パンタード(pantade)と言われ。フレンチではあふれる野性味にも関らず、特有のクセやクサミがないから定番な肉。私も少し取り分けして食べました。パン粉をまぶしてロースとしてあり、それがムタルド(マスタード)ソースとぴったり。
ワインはもちろんボルドー地方の一つであるサン・エステフのシャトー・ボー=シット1998。シットとは汚いと言ってはいけません。実際には、 Chateau Beau-Siteですから、発音も単語も違います~旦那談。 テイスティングをしたときには、土の香りが強くしました。ボルドーでもメドック系のワインは往々にして土の香りが強くします。粘土も高そうなので、やや渋みを期待したところ、非常に素直な飲み応え。苦みの原因であるタンニンはまろやかに仕上がっていました。 サン・テステフ(Saint Estephe)はメドック地方でもかなり河口に近いため、海の香りがしたワインもありました。ひょっとすると、そういったミネラルがタンニンをよりマイルドに変化させたのかもしれません(これは完全な推測)。
デザートは「ミカンのムース」と「ブランマンジェ」の二品。デザートが二品楽しめるというのもとてもお得。4,500円のランチと考えると高いと思う人がほとんどでしょうが、これだけのものが4,500円で楽しめるとすれば、むしろ安いと考える方が正しいのではないかと思います。
12時半から食べ出したのに、店を出たときには3時を回っていました。二人とも少し酔っぱらいながら、桜田通りを二の橋へと向かったのでした。斉須シェフ、松下ソムリエありがとうございました!
【店情報】 コート・ドール
東京都港区三田5-2-18 三田ハウス1F 03-3455-5145