春の花と聞いて思い浮かべるものは、人によって違うだろう。
しかし、その代表格が「桜」なのは、衆目の一致するところ。
沖縄では1月に咲きはじめ、九州~本州では3月末~4月が見頃となり、
北海道への到達は5月。
桜の開花を基準にするならば、日本の春は1年の半分近い長さになる。
そんな見方ができるほど、身近でシンボリックな花だ。
現在は4月半ば。
北陸はソメイヨシノの盛りを過ぎ「花の時」を迎えた。

例えば、豪華な椿。
ツバキ科ツバキ属の常緑高木で、光沢のある濃い緑の葉が特徴。
厚みのある葉の意味で「あつば木」。
つややかな葉の「艶葉木(つやばき)」。
光沢のある葉の「光沢木(つやき)」など、
花ではなく葉が名前の由来とされる説が多いのは面白い。
「春の木」と書くとおり、まだ寒い早春から花開き、長い間、目を楽しませてくれる。

品種改良も盛んで、咲き方や斑の入り方、花色など、実に多種多彩。
細かな解説ができる知識はないが、それらを愛でることはできる。
また、フランスのファッションデザイナーのエピソードも思い浮かぶ。
「ココ・シャネル」が23歳でパリに帽子店を開く際、
才能を認め資金面で援助したイギリスの青年実業家は、彼女に思いを寄せていた。
彼が最初に贈った花こそ「椿」。
愛し合いながらもすれ違い、結ばれることなく、男は自動車事故によってあの世へ旅った。
椿がシャネルのモチーフになった切っ掛けと言われている。

続いては「源平桃」。
桜の咲く時期に相前後して開花の最盛期を迎える。
一本の木に、赤と白、中間の絞りの3色が競うように咲き乱れる様は、
かつて源氏(白旗)と平氏(赤旗)が覇権を争った如き。
わが津幡町は源平合戦ゆかりの地。
(※木曽義仲が勝利した「倶利伽羅峠の戦い」。)
何だか、浅からぬ縁を感じてしまう。

最後は、おやど橋の袂の「タブノキ」。
先日、近くを通りかかったところ、
蕾と見紛うばかりの大きな円錐形の芽が幾つも出来ていた。

やがて、ここから若芽が伸び、薄い黄緑色の花が咲き、実を結ぶ。
推定樹齢700年の間、絶えることなく繰り返されてきた営みである。
一匹、気の早いハナアブが葉に止まり、開花を今や遅しと待ち侘びていた。

しかし、その代表格が「桜」なのは、衆目の一致するところ。
沖縄では1月に咲きはじめ、九州~本州では3月末~4月が見頃となり、
北海道への到達は5月。
桜の開花を基準にするならば、日本の春は1年の半分近い長さになる。
そんな見方ができるほど、身近でシンボリックな花だ。
現在は4月半ば。
北陸はソメイヨシノの盛りを過ぎ「花の時」を迎えた。

例えば、豪華な椿。
ツバキ科ツバキ属の常緑高木で、光沢のある濃い緑の葉が特徴。
厚みのある葉の意味で「あつば木」。
つややかな葉の「艶葉木(つやばき)」。
光沢のある葉の「光沢木(つやき)」など、
花ではなく葉が名前の由来とされる説が多いのは面白い。
「春の木」と書くとおり、まだ寒い早春から花開き、長い間、目を楽しませてくれる。

品種改良も盛んで、咲き方や斑の入り方、花色など、実に多種多彩。
細かな解説ができる知識はないが、それらを愛でることはできる。
また、フランスのファッションデザイナーのエピソードも思い浮かぶ。
「ココ・シャネル」が23歳でパリに帽子店を開く際、
才能を認め資金面で援助したイギリスの青年実業家は、彼女に思いを寄せていた。
彼が最初に贈った花こそ「椿」。
愛し合いながらもすれ違い、結ばれることなく、男は自動車事故によってあの世へ旅った。
椿がシャネルのモチーフになった切っ掛けと言われている。

続いては「源平桃」。
桜の咲く時期に相前後して開花の最盛期を迎える。
一本の木に、赤と白、中間の絞りの3色が競うように咲き乱れる様は、
かつて源氏(白旗)と平氏(赤旗)が覇権を争った如き。
わが津幡町は源平合戦ゆかりの地。
(※木曽義仲が勝利した「倶利伽羅峠の戦い」。)
何だか、浅からぬ縁を感じてしまう。

最後は、おやど橋の袂の「タブノキ」。
先日、近くを通りかかったところ、
蕾と見紛うばかりの大きな円錐形の芽が幾つも出来ていた。

やがて、ここから若芽が伸び、薄い黄緑色の花が咲き、実を結ぶ。
推定樹齢700年の間、絶えることなく繰り返されてきた営みである。
一匹、気の早いハナアブが葉に止まり、開花を今や遅しと待ち侘びていた。
