新年おめでとうございます。
今年も拙ブログをどうぞよろしくお願いいたします。
令和7年(2025年)最初の投稿は、
津幡町で見聞した、よしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、以下の1本。
【元旦叙景。】
『弁当忘れても、傘忘れるな』
ご存じの向きもあるだろうが、北陸から山陰にかけそんな諺が伝わる。
陽が差しているかと思えば、にわかに搔き曇り風が吹き始め、
雨や雪が落ちてきて、ひとしきり降りが続いたらまたブレイク。
目まぐるしく変化する冬の天気を指す言葉だ。
元日の空模様も不安定だったが、朝方~午前は晴れ間が覗いた。
「おやど橋」から津幡川越しに「弘願寺(ぐがんじ)」を望む。
微風が残りさざ波が立ってしまったが、辺りの景観と空が川面に映る。
撮影したのは午前6時半頃だったか。
車も人も通らない早朝、穏やかな北陸の片田舎らしい幕開けだ。
耳朶を打つのは水鳥の羽ばたきのみ。
画像奥、右へカーブした流れの向うに少なくない数の鴨類が留鳥として生息している。
姿かたちからして水面採餌タイプと推測。
水に浮いた種子や昆虫を食べる彼らにとって、
岸近くに葦が生え、敵も少ない津幡川は住み心地がいいのかもしれない。
変わっては津幡町加賀爪の「白鳥(しらとり)神社」。
昔々この地に舞い降りた白鳥を捕らえ献上したところ、
日本武尊(やまとたける)の魂が白鳥となって飛び去った話を思い出した天皇が、
お宮を建て白鳥の神と名付けて祀ったのが由来とか。
鳥居が竹製にのは、一年前の地震の影響だ。
ダメージを負い倒壊の危険があるとして、元の鳥居は撤去。
石造りを再建するには7桁の費用が必要と聞いた。
「仮鳥居」になって半年が経つ。
本殿内に明かりが灯り、人の話し声が聞こえる。
初詣の準備が進んでいる様子。
僕は平穏無事な一年を願い手を合わせた。
<津幡短信 vol.126>