つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

湖国小旅行 2024夏。

2024年08月24日 14時14分14秒 | 旅行
                       
猛暑・酷暑の夏、少々夏バテ気味だ。
体力・気力が萎え、忙しさにかまけてブログ更新も滞りがち。
久しぶりの投稿である。

--- さて先日、仕事の合間をぬって日帰り旅に出かけた。
行先は滋賀県・大津、びわこ競艇場他。
賭け事も楽しみなのだが、毎年「夏の琵琶湖」の景観を味わいに行くのは、
個人的に欠かせない恒例行事となっている。



往路途中に立ち寄った北陸自動車道のPA「杉津(すいず)」。
福井県・敦賀市にあるここは、廃線となった国鉄北陸線・杉津駅の跡。
かつては機関車が煙を上げて峠をスイッチバックとトンネル群で越え、
北陸線屈指の車窓風景とだったと聞く。
確かに眺めが良い。
駐車場~道路越しに広がる日本海・若狭湾を望み一息ついていると、句碑を発見。



名月や 北國日和 定なき(めいげつや きたぐにびより さだめなき) 芭蕉

<芭蕉が月の名所と呼ばれる敦賀の港に到来したのは元禄二年八月十四日で、
 翌日の中秋観月が目的である。
 待望の十五夜は雨月となってしまったが、
 はかり難い越後路の陰晴に翁は北陸の風情をひとしお感じて、
 この句を「おくのほそ道」に遺した。>(※<  >内句碑傍の解説パネルより引用)

今宵は煌々たる秋の月を期待していたが、あいにくの雨。.
昨夜の晴れがウソのよう。北陸の天気は変わりやすく、それだけに味わい深い。
肩を落としながらも自然の営みに感慨を抱く。
思い通りにいかないのが旅であり、人生もまた然り。
そんな作者の面持ちが偲ばれる一句である。

この句碑が建立されたのは昭和63年(1988年)。
北陸道が全通したタイミングは「奥の細道」の旅から300周年。
これを記念して北陸を通りかかった際に詠んだ一連の歌を石に刻み、
幾つかのSA・PAに置いたうちの一つだ。



しばし俳聖の姿に思いを馳せていたら空腹を覚え、
PA内のレストランで「越前おろしそば」をいただいた。
喉越しよく美味しかったが、残念なのは「辛味大根」じゃなかった点。
ツンと鼻に抜ける爽やかな辛味を期待していたが違った。

まあ、「芭蕉」先生に倣い、思い通りにいかないのも旅の醍醐味。
そう考えるとしよう。
何しろ訪問先の競艇などは「不如意」そのものなのだから。



今年はあいにく雲量が多く薄曇りだったのが玉に瑕ながら、
やはり夏のびわこ競艇場は風光明媚だと思う。
碧い水、青い空、白い雲。
遊覧船ミシガンやヨットが行き交う湖面。
現れては消える、モーターボートの描く航跡。
静と動が交錯する「借景」パノラマのようだ。





当日は4日間開催の2日目、予選最終日。
競艇は1日12回のレースが行われる。
銭を張るのは後半戦と決めていて、
各人機の調子を見極めようと、到着からしばらくは観戦に徹した。
自分なりにデータを収集し、8レース、10レース、11レース、12レース、
計4つのレースに投票することに。
あとは買い目をどうするかだ。



一旦、場内2階の食堂に落ち着き「ホルモンうどん」を注文。
スープは醤油仕立て。
甘辛く煮込んだ牛のフワ(肺)をたっぷりのせた麺が、実に旨い。
びわこ競艇に来たら外せないメニューとなっている。
舌鼓を打ちながら沈思黙考。
マークシートに記入して投票を終えた僕は、結果を見ずに競艇場を後にした。
もう一つ、訪れたい場所があったからだ。

※次回へ続く
                          

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