中日新聞社説が言いえている。
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http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2008100902000073.html
2008年10月9日
総合経済対策を盛り込んだ補正予算案が衆院通過、来週成立する運びだ。論戦では総選挙を意識し激しい言葉が飛び交うが、すれ違いが目立つ。主要争点は出そろった。国民の審判に委ねるときだ。
補正予算案は八日の衆院予算委員会と本会議で、与党と民主党などの賛成多数で可決した。民主党は同日の締めくくり質疑でも、道路特定財源の一般財源化方針などで政府のあいまいな姿勢を批判したが、採決では賛成に回った。
米国発の金融危機で日本の実体経済に赤信号がともり始めている。そんな折に補正予算案に反対すれば、有権者の反感を買いかねないとの判断からだ。何より懸案を処理した上で、速やかに衆院を解散すべきだとのメッセージを麻生太郎首相に発信したものだ。
ここは首相も解散をためらってはなるまい。
国会論戦は総選挙を前に、与野党の宣伝合戦の場と化している印象だ。自民議員が行財政改革で二〇・五兆円の新財源を生み出すとした民主マニフェストを狙い撃ちにすれば、民主党は菅直人氏ら三人の代表経験者を投入、与党が合意した本年度内の定額減税の財源などを逆に追及した。
政策実現を担保する財源問題や後期高齢者医療制度の見直しなど国民注視の課題は本来、冷静で分かりやすい討論が求められる。批判の応酬が延々と続くようでは、言論の府としての責務を果たせていないと言われても仕方ない。
景気対策や汚染米、消えた年金、「政と官」の関係、インド洋での給油継続…。争点は出そろった。政権選択の戦いにふさわしい旗印を示し、審判を受けるのがあるべき姿だ。補正予算成立後に速やかに解散するのが肝要だろう。
首相はこの日、株価急落について「想像を絶する」と述べ、解散よりも追加の経済対策を優先させる意向を表明した。与党内にも内閣支持率の伸び悩みから解散先送り論が浮上している。
金融危機に対処する必要があるのは理解する。だが、衆参ねじれ状況下で野党の解散要求を突っぱねて経済対策をとろうとしても、早晩行き詰まるだろう。
国民の信任を得た政権こそが先行き不透明な時代を切り開くべきである。民意に勝る「援軍」はない。あらためて確認するが、有権者の判断を仰がない政権が三代にもわたって続くことが異常なのだ。民主主義の原点をこれ以上ないがしろにしてはいけない。
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全く同感だ。
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http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2008100902000073.html
2008年10月9日
総合経済対策を盛り込んだ補正予算案が衆院通過、来週成立する運びだ。論戦では総選挙を意識し激しい言葉が飛び交うが、すれ違いが目立つ。主要争点は出そろった。国民の審判に委ねるときだ。
補正予算案は八日の衆院予算委員会と本会議で、与党と民主党などの賛成多数で可決した。民主党は同日の締めくくり質疑でも、道路特定財源の一般財源化方針などで政府のあいまいな姿勢を批判したが、採決では賛成に回った。
米国発の金融危機で日本の実体経済に赤信号がともり始めている。そんな折に補正予算案に反対すれば、有権者の反感を買いかねないとの判断からだ。何より懸案を処理した上で、速やかに衆院を解散すべきだとのメッセージを麻生太郎首相に発信したものだ。
ここは首相も解散をためらってはなるまい。
国会論戦は総選挙を前に、与野党の宣伝合戦の場と化している印象だ。自民議員が行財政改革で二〇・五兆円の新財源を生み出すとした民主マニフェストを狙い撃ちにすれば、民主党は菅直人氏ら三人の代表経験者を投入、与党が合意した本年度内の定額減税の財源などを逆に追及した。
政策実現を担保する財源問題や後期高齢者医療制度の見直しなど国民注視の課題は本来、冷静で分かりやすい討論が求められる。批判の応酬が延々と続くようでは、言論の府としての責務を果たせていないと言われても仕方ない。
景気対策や汚染米、消えた年金、「政と官」の関係、インド洋での給油継続…。争点は出そろった。政権選択の戦いにふさわしい旗印を示し、審判を受けるのがあるべき姿だ。補正予算成立後に速やかに解散するのが肝要だろう。
首相はこの日、株価急落について「想像を絶する」と述べ、解散よりも追加の経済対策を優先させる意向を表明した。与党内にも内閣支持率の伸び悩みから解散先送り論が浮上している。
金融危機に対処する必要があるのは理解する。だが、衆参ねじれ状況下で野党の解散要求を突っぱねて経済対策をとろうとしても、早晩行き詰まるだろう。
国民の信任を得た政権こそが先行き不透明な時代を切り開くべきである。民意に勝る「援軍」はない。あらためて確認するが、有権者の判断を仰がない政権が三代にもわたって続くことが異常なのだ。民主主義の原点をこれ以上ないがしろにしてはいけない。
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全く同感だ。