
責任は重い(左から民進党の野田幹事長、連合の神津会長)
新潟県知事選の不戦敗に続き、衆院東京10区・福岡6区補選でも惨敗─―。蓮舫代表以下、新執行部体制になってから「3連敗」を喫した民進党。相変わらず国民からの信頼回復にはホド遠い状況と言わざるを得ないが、あらためてハッキリしたことがある。「特A級戦犯」は、幹事長の野田佳彦元首相と、裏で揺さぶる「連合」(日本労働組合総連合会)という事実だ。党の要石である「幹事長」は、選挙時の候補者調整から支援体制の指示、資金面のバックアップ――と全てを取り仕切る「番頭」だ。ところが、野田氏は東京10区、福岡6区でも“アリバイ程度”の演説に立っただけ。しかも、この期に及んでも、「これからも民進党は独自候補を出し闘う。現在、共産党との共闘は考えていない」とか寝言を言っていた。新潟県知事選で「自主投票」となった民進以外の野党がタッグを組み、圧勝とみられていた自公を破った現実からナ~ンも学んでいなかったのだ。これじゃあ、「大人の対応」をしてきた共産党が怒るのもムリはない。志位和夫委員長は都内で開かれた講演で、「国民の切実な願いに応えて一致点を見つけ、協力するのが政党間協力の当たり前の姿だ」と苦言を呈していたが、これがまっとうな政治家の見識だ。
■連合の地方組織は“開店休業”状態
野田氏のケツをせっついているのが「連合」だ。神津里季生会長は、新潟県知事選で最終日に蓮舫氏が野党候補の応援に入ったことについて、「(自公候補を支援した)連合新潟にとっては、火に油を注ぐようなものだった」と批判。その上で、「国の原子力規制委員会で安全が確認され、地元住民の同意があるものは再稼働すべきだというのが基本的な流れ」と言っていた。まるで安倍政権の主張と同じだ。野田氏はそんな自公の“別動隊”と一緒に野党共闘を阻むことに力を注いでいるのだ。だが、連合の「集票力」なんて幻想だ。地方組織は「開店休業」状態で、神津会長など一部の大企業に所属する幹部が「目先のカネ」に目がくらんで政権に擦り寄っているのが実態だ。新潟県知事選と、衆院補選を密着取材したジャーナリストの横田一氏がこう言う。「知事選で野党が勝利を収めた教訓は、うまく共闘できれば連合の支援は不要ということ。補選でもその流れを引き継ぐべきだったのに、民進が連合に配慮して野党そろい踏みとはなりませんでした。野田幹事長が単独で応援演説していましたが、有権者の反応は冷めていて、まるで『動く減票マシン』でしたね」民進党が安倍政権を倒すには、野田氏のクビを切り、連合と決別することが不可欠だ。
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