新型コロナウイルスワクチンの接種ペースが現状に近い一日約四十四万回で推移した場合、緊急事態宣言の発令が来年四月までにあと三回必要になるとの試算を、群星(むりぶし)沖縄臨床研修センターの徳田安春センター長(臨床疫学)らがまとめた。政府は高齢者への接種を七月末までに終えるため一日百万回を目標に掲げており、徳田氏は「感染収束には接種ペースを現状の二倍以上に速めるべきだ」と指摘している。
試算は徳田氏と神戸大大学院の国谷紀良(くにやとしかず)准教授(数理科学)が、昨年一月十四日〜今年四月二十日の感染報告者数などを基に実施した。一日の新規感染者数が全国で五千人を超えたら宣言を発令し、千人以下になったら解除すると仮定した。
四月二十日時点では、十六歳以上の国民約一億一千万人への接種を五百日間で終えるのに一日約四十四万回の接種が必要だった。このため試算では、一日約四十四万回接種した場合や、その倍の約八十八万回接種した場合など複数のシナリオを設定。米ファイザー製を使い、従来株よりも感染力が強い英国型変異株の影響も考慮した。
五月下旬以降の国内の接種回数は、一日五十万〜六十万回前後で推移している。現状...
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