goo blog サービス終了のお知らせ 

天と地の間

クライミングに関する記録です。

大崩山域 落水の氷瀑

2023年01月30日 | ICE
この寒気は逃せないと、土曜日に大崩山域にある落水の氷瀑に行って来た。
メンバーはアリキチちゃん、岡君。
AM6時半に麓で落ち合い。歩くこと3k。念願の落水の滝は繋がっておらず、途中までも薄く、リード不可能な状態。まったくの外れ。
逆層が大きいために、完全に氷れば面白いのだが。
ここは標高が低い(800m)ために、もう少し低い寒気が一週間程度つづかないとだめなようだ。
気を取り直して、標高をあげて2本目の氷瀑に行くも、ここは全く発達しておらず。
最後の3本目に行くと、繋がってはいるものの、スクリューをセットできないほど薄く、リード不可能。
せっかくだからと、トップロープをセットして遊んで帰った。

追記・・・下山途中で上がってくる7人ほどのハイカーに出会った。ほぼ、氷瀑見学と思われる。次回、行くことがあれば、ハイカーが上がってくる前、薄暗いうちから取り付いた方が無難なようだ。


落水の滝
高さ50mほど。スケール、傾斜ともに申し分ないが。
残念ながら繋がっておらず、かつ、薄い。
デブリがあることから、氷瀑は一度、落ちた模様。寒気が5日ほど続けばいいのだが。


ここも申し分のない高さ(50mほど)と傾斜。高度を上げ、移動してきものの、
ここは繋がってはいたが薄く、リード不可能な状態。
今季一級の寒気といえども、まだまだ温度は高い。


写真では傾斜がないように見えるが、結構な傾斜。
ただ、逆層の段差が小さいために、単調ではある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

-10℃の宇土内谷

2016年01月25日 | ICE
数十年ぶりの大寒波が来るという予報。それでも寒気の期間から考えると大滝の状態は危ぶまれる。しかし、何れにせよ、
今期、氷を目指せるのは最初で最後だろう。そう思うと行かないわけにはいかない。
トレーニングと割り切り、23日、前夜から入ることにした。
比叡を通過するとき、染み出しの水が凍っていない。これでは大滝は無理だ。ダキ山も。多分、昨年に続いて三段か。
明けて日曜日、今日のメンバー二人(アリキチさんとこんどうさん)と乗り合わせて林道に入ると薄っすらと道は雪化粧。
近年には珍しい。路肩は凍っていない。
大滝を通りかかるときに覗くと完全につながっていないのが見て取れる。取りあえずは見るだけでもと空身で上って見る
と、ベルグラが多い。登れてもトップロープがやっとだろう。今日は氷が始めての二人を連れている。三段の滝が無難な
ようだ。


ご覧のとおり。リードは不可。
近年、ブルーアイスも見ない。


逆層のため、足元の氷を砕くと被ってくる。グレードは見た目より高い。

三段の滝は氷結しているものの、薄い。温度は取り付きでマイナス10℃。それでもこの状態とは。
昔は5日も寒気が続けば大滝も登れた。今回はめずらしく寒気が居座った。気温もかなり低い。にもかかわらず、この状態
は寒気が入る前の気温の影響だ。流れ落ちる水の温度が高いのである。ある程度、冬なりの低温が続き、そこへ今回のような寒気が入ればいうことはないのだが。


結局、三段の滝に落ち着いた。
ここは毎年なんとかのぼれるが・・いかんせん傾斜が・・・
講習にはよいが。

温暖化を考えれば、今後も寒気は今回のようなパターンになるのだろう。ますます九州でのアイスクライミングは難しくな
る。最後に大滝をリードしたのはいつだっただろうか。思い出せないほど過去になった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大崩 宇土内谷 三段の滝

2015年02月08日 | ICE
2月に入り念願の寒気が入ってきた。めったにないチャンス、4日に有休をとって行くことにした。
メンバーはつつみ氏、おはら氏。
前夜入りが理想であるが、メンバーの都合がつかず、大分を4時に出発。宇土内への林道に入って
から氷も雪も見えず、いささか心配になる。
7時前、大滝下部着。林道から見上げてみると氷の出来は乏しく、可能性の無いは明らか。それでも、
来たことのないメンバーのために、直下まで案内する。氷が発達した状態を見せたかったが、これば
かりは文字通り水物。仕方がない。年々、状況は悪くなっているようだ。やむなく、宇土内谷へ入る
ことにする。
対岸から見ると、氷質は良くないものの、なんとかスクリューは効きそうである。感覚を呼び戻すた
めの練習と割り切り取り付く。


傾斜が無いが贅沢はいえない。どんな暖冬でもここは凍る。
だが、今回は薄い。


一世を風靡したローのハミングバード。体感してもらおうと持ってきた。
刺し味は抜群。しかも、氷は崩さない。これを超える刺し味はあまりない。
しかし、もう、セミチューブの時代は来ないだろう。


これまた、セミチューブ。未だに現役の梶田のバイルにセミチューブをセット。


これもまた、古いツール、スナーグ。
ハンマーで叩かなければならないが氷を壊さず入っていく。そして良く効く。

時間があったので、上がりきったところで「くるくるポン」と「アバラコフ」、「スタンディングアックスビレイ」の実演をしてみた。


アバラコフ作成中




2015 02 04 1210372

「くるくるポン」
セットが上手くなっても、使える状況に身をおかなくては意味がない。
そういう状況から遠ざかって久しい。いつかまた行きたいものだ。




新調ツールのクオークを携えたオハラ氏。
軽くて良い物だ。だが、刺し味は微妙だった。


帰りがけ、道路わきの12aのスラブ、クラック、Ⅱ峰下部のショートルートを案内する。かつては賑わいのあった場所だ。比叡といえば、今は
ボルダーが盛ん。取り付く人もそんなにいないだろう。いろんなジャンルの登りができる貴重なエリアである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大滝 アイスクライミング

2012年02月06日 | ICE
宮崎でアイスクライミングをやっているというと、九州で出来るんですかととよく言われる。できるどころか、十分に堪能できる。
ただ、本州の人と比べれば、取り付くチャンスに限りがあるが。
先週はふもとで-7℃だったとか。凍らないわけが無い。その後、いったんは緩んだが、週明けからまた寒気が入った。今期最後かも
しれないと思うと、準備に気合が入る。夜な夜なピックとアイゼンにやすりをかけ、ナイフのごとく研ぎ澄ます。今回の相方は、先
週に引き続いて事件記者。このところ、アイスに力を入れてきている若手だ。


大滝は車を降りて7分程度。これほどアプローチに恵まれ、
スケールも大きい氷瀑はそうはないだろう。
今回は、氷の色が良い。

遠目に、氷の質の良さがうかがえる。ブルーアイスとまではいかないまでも、十分にリードは可能と見て、取り付きに着くと早速、
準備を進める。

氷瀑は90度以上にはならないといっても、ここ大滝のように岩が逆層の場合、落ち口が盛りがる。その下のツララを破壊すれば、足
はピックの先にでる。手は当然、ピックから離れているため、薄被りの体勢になったりもする。そしてなんといっても、ここは九州。
氷結しても長くて一週間。氷はやはり、割れやすい。スクリューをセットする場所も限られるため、適正なルート取りが必要となる。
意外と大滝はむずかしい。


リードする私。
ここから傾斜が急に強くなる。下部が緩いだけに体感は増す。

大滝は1シーズンに何度もやれるわけではないため、登るときには緊張する。
3、4mおきにスクリューをセットする。スクリューはよく効く。多分。この辺りのところは落ちてみないと分からない。多分、止ま
るのだろうが、それ以前に、落ちるときに鋭利に研いだピックが向かってくるほうが怖い。刺されば終わりだろう。そうでなくとも
ピックでロープをこさぎ切るかもしれない。あくまでも、落ちないのが前提のクライミングだ。しかし、不確定要素が強いのがアル
パイン。何があるか分からない。落ちるときは冷静に落ちることをいつもより念頭に入れピックを振るう。


もっとも安定した右よりにルートを取る。

取り付きからの長さはおよそ37m。

後5mほどで終了点という箇所までくるとさすがに腕が張ってきた。ここからまた、若干立ってくる。気が抜けないところ。ピックが
ぶれないように刃先に意識を集中し、ものポイントをピックの穴におきスタンスを取っていく。最上部のテラスに深々とピックを入
れ、立ち上がる。なんとかフリーで完登。
力も持久力も確実に落ちているが、それを補って余りあるのがギア。ギアの力は絶大だ。


気合の事件記者。
ミゾーのバイルがよく決まるようだ。


傾斜は無いように見えるが、見ての通り逆層のため、
実際は落ち口は立っている。


彼は壁から離れることなく登りきった。
ミゾーか腕か。みごと。


ルーフに下がる氷。
左側はよほどの良い条件で無い限り登れない。


昼前、氷が緩んできたため、私もトップロープで真ん中を登る。


高度感はかなりのものだ。


林道上部から望む大滝。
上まで2ピッチ。しかし2ピッチ目は緩やかになる。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ダキ山「神楽ルンゼ」 、阿蘇「松ケ尾谷」

2012年01月31日 | ICE
週初めより冷え込んできたために、事件記者と土曜日に氷瀑に行くことにした。
金曜日、夜半に庵に着くと、珍しく電気も点いていない。隣の村さんが云うには明日から結構入るとの事。昨日は-7℃だったとのこ
とで期待が持てる。当初、大滝に行く予定であったがダキ山に変更し、昨年、初登された神楽ルンゼに行くことにした。
翌日、気温が上がった。比叡周辺の水量の少なさと、ダキ山の下部のスラブのことを考えると、F1はリードは難しいかもしれないが、
出たとこ勝負でダキ山へと向かった。
山道を登ること30分、神楽ルンゼへ至る沢へと下る。20分ほどでF1下部に行くと、すっかり落ちて、滝の下には崩落した氷のブロ
ックが堆積していた。半ば予想していたとはいえ、めげる。


F1直下。崩落した氷が積もる。
壁は水量が少ない。今年は氷結し
てもリードは無理だろう。

引き返して、大滝に転戦しようかとも考えたが、せっかくここまで来たからにはと、F1を右のブッシュ帯から巻き、1ピッチ目から
取り付くことにした。これがなかなかやっかいであった。安定した滝の上に立てる場所まで行くためにかなりの距離の藪の急登を強
いられた。F1上部に立つと、F2からは質は満足いかないまでも、十分にリードができる状態でほっとする。F2を私がリードし、F3を
事件記者と交互にリードし、計4回の交代で、終了点へ達した。


F1上部からは快適に楽しめたが、
昨日から気温が上がって氷の質は
いまひとつ。氷の色で分かるとおり。



神楽ルンゼはF1が一番傾斜が強く、距離も長いために、この部分が氷結すれば楽しめるのだが。


F1を懸垂で下りる。ここが凍ってい
れば。。。

10年ほど前から、ダキ山に可能性を見出し、周辺の氷瀑を探そうと試みてきたが、如何せん、氷をやろうとする相手が少なく、パー
トナーに事欠く有様。それでもこれまでに3本、登攀可能な大きな滝を見つけることができた。
ダキ山の氷瀑は共通した特徴がある。先ず、取り付きがスラブ帯で一番長く、傾斜は60度ほど。次に上部が何段にも連なりマルチの
アイスクライミングを楽しめるということ。ただ、肝心の取り付きのスラブが、厚く着氷しにくいようだ。これは水量が少ないため
と長いスラブであることから崩落しやすいのだろう。よほどの寒気が入らない限り、リードは難しくなる。しかし、F1を巻くことを
厭わなければ2ピッチ目から取り付いても十分楽しめる。アプローチが短いためにお勧めである。

2年ほど前から、アイスクライミングの人口がにわかに増えたような気がする。雑誌の影響からだろうか、ギアの発達も寄与している
のだろうか。よいことだ。これからも、傾斜の強い氷瀑を探して行きたいが、なにぶん、温暖化が加速している状況では、アプロー
チがよりいっそう長くなるだろう。その上、年々衰える体力。だんだんと難しくなりそうだ。


ダキ山から下山後、松ケ尾谷登攀のために阿蘇へと向かう。白きりさんの別荘に9時前に行くと、メンバーが前後して集まってきた。久
しぶりの再会に杯を重ね、11時に就寝。
明けて日曜日。5時に起床。朝食を済ませた後、仙水峡へと向かう。
今日のメンバーは、総勢6名。(白きりさん・りりぃさん・ゼルブスさん・ますもっち・事件記者)
7時10分。九州自然歩道より入り、鷲ヶ峰を望むと、雪が少ない。せめて氷があればよいのだが。



最後の堰堤を越えた箇所から谷へと入り少し遡上すると、氷がちらほら見えてきたが、やはり薄く、かつ少ない。
足元の水没を免れるために右に左に巻いていると時間がかかる。やがて、チムニー滝に到着すると、滝の下の釜が凍っておらず、取り
付けない。そこで左の壁を登ることにしたが、ハーケンは完全に腐食しており、テンションを掛けるのも危険な状況で、怖い思いをし
て、やっとチムニー滝上部に達することができた。


滝に近づけないのがもどかしい。


チムニー滝の左の壁から巻く。
ハーケンがぼろぼろな上、岩質も不安定。
ほとんどソロに近い。


軽やかに登ってくるりりぃさん。


期待していたチョックストーンはご覧のとおりで、
右から越すことに。

チョックストーンを越えてたのはちょうど12時。これからは、先に氷が望めないため、右にトラバースして虎ヶ峰につづく尾根に上が
って、第1キレットを目指す。
仙水峡着3時50分。6人で入ったわりにはまずまずの所要時間だろうか。
参加者の皆さん。お疲れ様でした。




コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする