天と地の間

クライミングに関する記録です。

未知の氷瀑を求めて

2011年01月18日 | 開拓
土曜日に勝さんと数年来、気になっていたダキ山北面の氷瀑を探しに行くことにした。
その氷瀑は宇土内谷の林道を下りる折に遠目に見ることができる。
その全容は下記の写真の通り。


落差は下部だけでも70mはあろうか。そして、傾斜もかなりある。
まだ行った人はいない。期待が膨らむ

上鹿川キャンプ場入口の駐車場で勝さんと落ち合い、人工林へと続く林道から入る。林道を30分ほど詰めたところで氷瀑の方向へと藪に
入り、こぐこと2時間。40mはありそうな氷瀑に出くわした。一瞬、これかとも思ったが高さはあるものの如何せん、傾斜がない。方角
からしてこれではないだろうと、次の沢へと移動することにした。


スラブに付く氷は薄い。
右端がなんとか登れそうだが、アイスフックがいく
つか要りそうだ。

60m程移動したところで、またも同じような氷瀑にでた。ここより先はもうありそうにはない。宇土内の林道を見ることが出来、方角も
ここのようだが、あまりに林道から見たものと違いすぎる。


やっとたどり着いたが・・・

愕然とする。過去にも、たどり着いてみた見た壁のショボさにがっかりしたことが何度かあるが、これほど違うと期待が大きかった分、
ショックは大きい。


この日は庵で泊。
翌朝は-7℃。ここから500m上がったところにある大滝は状態が良いだろうと、先週に引き続き大滝に行くことにした。
(勝さん、千石さんはダキ山に未練があったようだが)
庵で他に3人のメンバー「千石さん、土橋君、おばるさん(初対面)」と落ちあい、四駆一台でむかう。
さすがに四駆は違う。荒れた林道に積もった雪もものともしない。


先週よりもブルーがかり、硬そうに見える。

大滝に上がると、さすがに気温が低いとあって、先週より硬くなっているのが見て取れる。しかし、依然、つららの径は細い。リードす
ればスクリューの設置場所に苦労しそうだが、リードするには問題なさそうだ。


                  リード中の私。



アイスでのリードは他のクライミングでのリードよりも怖い。不確定要素がつよすぎるため、落ちれない。このへんは冬壁と同じ。
久しぶりのリードは緊張したがなんとか上まで抜けることができた。しかし、1箇所、スクリューのセット場所が無く、手間取ったために
バイルにテンションをいれた。次回はオールフリーで行きたいところだ。


先週に引き続き大滝を登る千石さん。彼もダキ山
に期待を寄せて来たのだが。 
この日は、大滝が初めての土橋君、おばるさんとも
楽しめたようだ。  



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氷瀑 「大滝」

2011年01月13日 | ICE
土曜日に安さんと本匠の井上タワーで登った後、次の日に予定しているアイスクライミングのために比叡へ移動。ここで福岡から来た懲り
ない面々5人と落ち合い、テントを立てる。
外は寒くともひとつテントの中に7人も入って酒盛りをすると暖かい。暖かいのは温度だけではないようだ。いつまでも飲んでいたかった
が早めに行かなければ氷が解けてしまう。5時の起床を決め12時前にお開きとした。
5時、少々頭が重かったが予定通りに起床。昨日の鍋に残ったスープの中にうどんを入れ、すばやく朝食を済ませて出発する。

林道を30分ほど進むとアイスバーンになった箇所がでてきた。なんとかそれをかわしながら進むも、傾斜がある場所でスリップして進めな
くなったために、やむなく車を置いて歩くことにした。まだ結構な距離があると思っていたが、皆でしゃべりながら歩いていると徒歩も苦
もない。すぐに大滝の登り口へ着いた。

大滝は宮崎は延岡市北方町にある。上鹿川から宇土内谷へと続く林道を車で40分ほど登ると、林道の右上に見えてくる。アプローチは5分
程度と、アイスゲレンデには申し分のない場所である。


大滝全景。林道から沢に入るとすぐに見えてくる。
高さは40m程。下部は傾斜は緩いものの、そこを
越えると逆層になっているためにほぼ、垂直になる。


昨年は氷の状態が悪く、登ることがかなわなかったためにアイスクライミングは2シーズンぶり。取りあえず、ウォームアップを兼ねて傾
斜の緩いところへリードでトップロープを掛けに行くことにした。やはり、2シーズンぶりとなると動きがぎこちない。感覚が戻るのにし
ばらくかかりそうだ。
氷の状態は、このところの冷え込みにもかかわらず、いまひとつといったところ、スクリューを入れる厚みはあるもものの、ツララの径は
小さく、硬さもない。それもそのはず、気温は-1℃。高い。もっと早めに取り付けばなんとか上までリードできただろうが、今日のとこ
ろは安全を期し、トップロープで楽しむことにした。


スクリューの支点で作ったトップロープ。
ここで鍛えればたいがいの所は通用すると私は
思っている。後は、氷の硬さへの慣れと、氷質の見
極めの目をやしなうこと。



南国宮崎でここの氷瀑は貴重。九州では最も大きく傾斜も強い。



初おろしのアナコンダカップを軽々と振るう綾吉。
アナコンダカップは刺し味は抜群だった。



今日がアイスクライミングデビューのぴろこ。
楽しめたかな。


大滝の標高はおよそ1000m。標高の高さからこれまで氷結してきたが、温暖化の影響で年々、リードできるチャンスが少なくなってきている。
非常に残念なことである。

コメント (3)
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