天と地の間

クライミングに関する記録です。

今年3度目の八面無線塔エリア

2018年11月18日 | ボルダー

先月、八面ボルダー無線塔エリアの「一撃必殺」初段の離陸ができたので、少しでも前進させようと、今日も
また、無線塔エリアに来た。
すでに多くの車が止まっている。みんな無線塔エリアに行っている。


止めるスペースのないほどの車。

メインボルダーの手前にあるスラブでひっそりと、アップをした後、メインへ行くと今日も知らない若者ばか
り大勢いる。やはり引いてしまう。いや、向こうが引くかもしれない。
例えて言うならば、一人でビアガーデンに行って飲むような雰囲気」といえば分かるだろうか。無論、そんな
ことをしたことはないが。一人でボルダーするにはこの核心を越えなければならない。
昔はこんな事を考えたことはないがいつ頃からだろうか。
いい年こいて、一人でボルダーするには避けて通れないことだと思うしかない。


超人気の課題。「ノーズ」2級。次から次へと取りついている。


「一撃必殺」両手があまく、離陸が難しい。

さて、本題に移ろう。正面のノーズは相変わらずの賑わいだ。目当ての課題に行くと一人取りついている。お
邪魔させてもらい、取りつくが離陸が出来ない。何度か目にやっとできたが右手が出ない。ポケットがはるか
遠くに思える。それもしつこくやっているうちにどうにか触るまでになった。しかし、保持するには程遠い。
一方、同じ課題をやっていた若者は昼前に落として、他の課題に移動した。これからは一人。ムーブも見れな
い。自分のやり方でやるしかない。
逆転の発想で気にしていた左足を気にしないようにしたら、遠かったポケットに止まった。その後がわからず、
思い切ってガバに飛びつこうかと思ったが怖くて手が出せずフォール。そんなことが2度続いた。

指を休めようと、車の戻って昼食をとった後、休んでいると雲行きが怪しくなってきた。予報では夕方より雨と
なっていたが早まりそうだ。ゆっくりもしてられないと、30分ほどで戻り、再び取りつくと、離陸で失敗。重く
なったか。食べ過ぎたかと、10分ほど置いて集中して取りついたら、ポケットが取れた。今度は無理はすまいと、
焦らず冷静に左手を添えたら上手くかかった。思い切って右手を飛ばすとガバが取れた。
それでもう終わりかと思ったら、それからが意外に悪い。ガバから先は確認していない。スポッターは誰もいな
い。怖い。それ以上にここまで来て落ちたくはない。慎重に足を確認しながらスローバーをつないでいくと頂点
に届いた。

今回は思っていたよりも少ない便数で落とすことができた。幸いだったことは2回あるデッドが右手だったことだ。
左手が一回でもあったならばやめていただろう。
反省点は上部がわからない状況でかつ、スポッターもいない状況で登ったこと。今日は20人を超える人が来てい
たが私は一人。無理はしないようにせねば。

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小積谷偵察

2018年11月11日 | 開拓

土曜日、季節が良くなってきたので、一人で岩場の偵察に行くことにした。
場所は湧塚の南側に平行に聳え立つ岩塔。袖ダキの展望台からよく見える。湧塚を通るたびに見下ろし、いつかはと思っていた場所である。


袖ダキ展望台より撮影(数年前に撮影のもの)左に立っている岩が
目指す岩塔。右にやや傾斜している。

登山口に到着すると、近くに止めるところがないほど多くの車が駐車している。この時期の大崩はとかくお客さんが多い。
登山道を歩くこと1時間。小積谷へと分け入り、道なき道をさらに1時間20分。目的の岩塔にたどり着いた。
途中、滑りこけて顔面を打ったり、踏んだ石の近くの巨岩が崩れ落ちたりと、危うく映画127時間の二の舞になるところであった。原生林の中の谷はとかく危ない。ここでけがをすれば大変なことになる。ここはだれも通らない。
基部にはすぐに来れたが、開拓の可能性がある北面に回り込むのが一苦労。空身ではなんてこともない所でも時間がかかる。無理は禁物だ。


小積谷から望む小積はでかい。


岩塔基部より撮影。北面は傾斜している。無論、ルート取りは北面。
右にまっすぐに立っている樹木は10mほど。

北面を見渡すと、思った通り、可能性のあるクラックが走っている。下部はシンクラック、上部に行くにしたがいワイドとなる。3本ほど良いラインが引けそうだ。そして、どれも傾斜があるだけに難しそうだ。
気になるのは1点。北面だけに苔があり、掃除に時間がかかりそうだ。この時期に乾いていないのが気にはなる。
ここにルートを引いたとしても、誰も来るものはいないだろう。それでも取付く価値は十分にある。
この日は一応、試登もするつもりでギアとロープを担いできたが、試登するには難しすぎる上に、ギアも足りない、時間も足りない。諦めた。
結局、何より足りなかったのは・・情熱だったか。
その情熱が年々薄れていく。雲母が剥がれるかの如くに。

北面の基部全体を隈なく見て、写真に収めて下る準備にかかっていると、「上部から大丈夫ですか!」と声が聞こえてきた。振り仰ぐと袖ダキ展望台に4人のハイカーが小さく確認できる。おそらくは、私が迷っていると思ったのであろう。当然であろう。ここに来るものは誰もいない。
何れにしてもありがたいお声掛けである。すかさず、両手で丸を作って返した。


スカイラインの上段のテラスが袖ダキ展望台。3,4人確認できる。声をかけてくれた人だ。

谷に戻ると、歩きのトレーニングでもしようと、谷をつめ、湧塚と坊主尾根の間のコルに上がって、
坊主尾根を下った。


小積の頭より広タキを望む(中央右壁)。その直下はクロスケオテ谷。今年も狙っていたが、都合の合う
日は豪雨にみまわれ行けずじまいとなった。来年こそは行きたい。
左の壁は通称馬の背。登参口からおよそ40分で行ける。大崩では広タキに並んでアプローチの短い壁で
ある。壁はかなりでかい。弱点は少なく、ルートは1本のみ。6ピッチ最高グレード13Ⅽだったか。

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