成田より、9時間かかってようやくサンフランシスコに到着。いささかグッタリする。
空は今回もまた、どんよりと曇っている。そういえば、昔、カリフォルニアの青い空という歌がヒットしたし、カリフォルニアドリーミング
では、カリフォルニアの気候にあこがれる内容の歌詞であったような気がするが、来る度、いつも曇っているような気がする。といっても、
二回目であるが。時期的に天気が不安定なのかもしれない。ヨセミテでの天気が気になる。
サンフランシスコ空港で3時間の足止めの後、やっとフレズノ行きのプロペラ機に乗り、約一時間でフレズノ空港へ着陸。
レンタカーを借り、すぐにNeedlesへ向けてHighway99を南下するも、たまに間違えて左走行をしそうになったり、ウインカーを上げたつも
りがワイパーを点けたりしながらのドライブになる。
やはり、アメリカは広い。時折、民家を見かけると、ローラ・インガルスがかけてきそうな錯覚になったりする。調子に乗って飛ばしている
と、いきなりストップの標識が現れたりしてびっくりさせられる。
Needlesのキャンプ場は、トイレ以外何もないため、途中、水、食料、ガスカートリッヂを購入する。
ガスカートリッヂは、アメリカのスーパーはコールマンのカートリッッヂばかりでEPI系のカートリッヂを探すのに2軒回る羽目になった。ヨ
セミテのショップにはあるが、知られていないところに行く場合、予備として、ガソリンバーナーを持っていたほうが無難であろう。
Needlesキャンプ場近くの地区、ponderosaにある売店。
アメリカの家は総じて、遠くから見ると見た目は良いが、中に入ると立て付けの悪さとか、ペンキの塗り方の荒さ等が目にかかる。しかし、そ
れがまた、西部劇に出てくる酒場のような雰囲気をかもし出し、居心地が良い。
フレズノから約3時間でNeedlesのキャンプ場へ着く。キャンプ場は、天と10数張り程度の規模しかない。幸い、3,4パーティー程しかいない。そ
れにしてもアメリカの岩場50選に選ばれ、最も美しい花崗岩と評されている割には人が少ない。やはり、アプローチがあるからだろうか。もっと
も、ここから6時間も飛ばせばヨセミテである。当然、そちらのほうに流れるのであろう。アメリカからしてこうである。日本から訪れた人はま
れであろう。ちなみにインターネットで検索したところヒット件数は3件のみであった。
ここは、標高2500m。かなり冷える。薪、松ぼっくりを拾い、焚き火をしながら飲んでいたら、ジェットラグの影響でうとうととなる。時差は16
時間、日本より遅い。日本が0時の時に8時。しばらくは、ゆっくりと始動しよう。
Needlesへのアプローチ。ここから1時間半の行程となる。ザック20k程のザックを背負ってのアプローチはいささかつらい。
1時間ほど歩くと前方にNeedlesの岩峰とその上に乗った見張り台があらわれる。
この見張り台、中は8畳ほどで生活用品は一式完備している。それもそのはず、泊り込みでレンジャー(おばちゃん)が火事の見張りをしている。
360度見渡せる最高のロケーションである。うらやましくもあるが、一週間もいれば飽くかな。
やってきました。見張り台から見るNeedlesの全景。すばらしい岩場である。
6月1日(月) WitchエリアのIgor(5.9)に取り付く。 ピッチ数4
1,2PをI辺さんがリード。フォローで上がったが9にしては悪い。
3ピッチ目から私が登り、結局、4ピッチを飛ばし継続してピークまで上がった。最後の核心はとても9には思えなかった。
ピークよりTitanicの岩場をバックに撮影。真下は切り立っており、足がすくむ。いまさらではあるが。
絶景である。
一番後ろの岩塔の上に小さく見えるのが見張り台。
そして、手前、真ん中の岩塔が明日登る予定のThin iceがあるSorcerer。
黄色に見える部分は、苔である。日本と違い、岩と一体になっているため、剥がれることもなく、スメアにはまったく問題はない。
やや中央の点がわかるだろうか。リード中のスペイン人。壁のスケールと傾斜が分かろうというもの。
同ルートを横から見たところ。傾斜が強い。
左上部の点は、これまた人。
ビレイ点から登ってくるスペイン隊を撮影。フォローで登っているのは女性。
登攀中の私。
終了点にて。スペイン人が気軽に撮影に応じてくれた。実に陽気だ。わたしもつられて。
6月3日 今日はヨセミテへの移動日。
たいして登っていないのに、もうヨレている。長いアプローチとジェットラグの影響か?
移動だけではもったいないということで、かるく登ろうとNeedlesの近くにあるDome Rockに行くことにした。
Domeというだけあって、傾斜はないものの、ふっとホールドが乏しい。楽には登らせてくれなかった。
Needlesを遠望。