今回は宮崎県にあるかのう谷を遡行する。
25日、金曜日の夜、大分を出た直後から、ぽつぽつと雨が降り出し、見立峠へと向かう九十九折の狭い道を上げって行くと、本降りと
なってきた。左に現われる小滝からはかなりの水が落ちている。今回もまた、沢の水量は多そうだ。
集合場所である見立のキャンプ場で仮眠を取りながら待っていると、1時間半遅れで、メンバーの白きりさんと事件記者こと島美人が
到着。島美人といっても、ふっくらしているが男である。彼は、甲子園の取材からやっと開放され、久々の沢になる。しばらく歓談し
たが、到着が遅れたため、そうそうに寝ることにする。明日は曇りの予報。空を見上げると満天の星。天気が回復したのか。期待が持
てる。
就寝 1:30
6時前 起床。
すぐ脇を流れる日之影川は前夜から大きな音を立てていたが、実際見ると、その流れはすごいことになっている。ここを少し下ったと
ころには河原に日之影ボルダーエリアがある。近県のボルダラーが集う人気のエリアだ。私も何度か訪れたことがある。その時とは比
較にならないほどの水量である。期待した天気も前夜とうって変わって、雨。今回もまた、水量に悩まされそうだ。
7時05 入渓
3人とも、かのう谷は初めて。何をするにも所見は楽しい。迷って時間のかかるリスクはあるが、それもまた、味わいの一つだろう。
沢に入ると、懸念であった水量も思ったほどではなく、ほっとする。もともと少ない沢なのであろう。
予想のほか少ない水量であったが、涸れ沢と記載され
ている場所が流れているところを見ると、やはり、通常
よりも多めなのだろう。
胸まで浸かる箇所は少ない。
さて、沢へと入って、私は靴の選別を間違ったことに気づいた。山域からして、花崗岩だろうと思っていたところ、砂岩であった。時
折、チャートも混じったりする。コケが多く、良く滑る。今回のソールはステルスだ。それも専用の沢靴であればまだ良いが、3年も
履いて擦り減ったアプローチシューズのため、余計に滑る。フェルトにすべきであったか。滑れば、体勢を立て直すために普段は使わ
ない筋力を使い、余計に消耗する。最近、良く聞くインナーマッスルとかコアとかいわれている部分だろうか。
石垣の箇所に来て、遡行が間違っていないことにほっ
とする。
それにしても、ここまで来て、これほどの石垣。山を
生活に糧にしてきた先人の思いが伝わる。
滑りやすいが、岩は順層なために快適に滝を越えられる。越えられない滝は何本か巻いたがこの箇所が悪い。終始、雨が降っているた
めに足元が不安定。岩のほうへ行くと、ほとんどの岩が浮いている。自分はもとより、下を来る人に岩を落とさないよう細心の注意を
要する。
ここは巻いた箇所。
滝の左を登る私。
昼前に、兜巾岳直下の滝に達する。ここは右の尾根を登って、トラバースして滝の上部へと出るとなっている。傾斜がかなりある。結
構大きな木が在るのだろうと登っていくと、目の前に現われる木や根は枯れ木ばかり、要所要所にある木は直径1、2cmのもの。緊張を
強いられる。トポには中級と紹介されているが上級とされている祝川よりも悪い。枯れ木が生きていた当初は確かにそのグレードにな
るだろうが自然は刻々変化する。滝の上に立ったら、後は藪を少し漕げば兜巾岳の山頂だ。
ピークに立ったのは、12時55分。ほぼ6時間の行程であった。
ここが兜巾岳山頂。
標識は風化して、ごらんの有様。
長く人が訪れていない雰囲気がある。
帰りは林道へと下り、洞岳経由で下りることにしたが、これが非常に悪かった。
登山道はほとんど消え去っている上、足元はぬかるみ。文字通り、泥沼にはまってしまった。下りは登りよりも体力を消耗した。近く
を林道が通っている場合、その下の登山道はとかく荒れるものだ。山が、兜巾岳や洞岳といったマイナーな山ではなおさらそうなるの
であろう。予測はしていたがこれほどまでとは思わなかった。
今回の遡行は一日中雨に見舞われた。時折、激しく降った。視界はきかず、景色を十分に満喫することが出来なかったが、沢は十分楽
しむことが出来た。
25日、金曜日の夜、大分を出た直後から、ぽつぽつと雨が降り出し、見立峠へと向かう九十九折の狭い道を上げって行くと、本降りと
なってきた。左に現われる小滝からはかなりの水が落ちている。今回もまた、沢の水量は多そうだ。
集合場所である見立のキャンプ場で仮眠を取りながら待っていると、1時間半遅れで、メンバーの白きりさんと事件記者こと島美人が
到着。島美人といっても、ふっくらしているが男である。彼は、甲子園の取材からやっと開放され、久々の沢になる。しばらく歓談し
たが、到着が遅れたため、そうそうに寝ることにする。明日は曇りの予報。空を見上げると満天の星。天気が回復したのか。期待が持
てる。
就寝 1:30
6時前 起床。
すぐ脇を流れる日之影川は前夜から大きな音を立てていたが、実際見ると、その流れはすごいことになっている。ここを少し下ったと
ころには河原に日之影ボルダーエリアがある。近県のボルダラーが集う人気のエリアだ。私も何度か訪れたことがある。その時とは比
較にならないほどの水量である。期待した天気も前夜とうって変わって、雨。今回もまた、水量に悩まされそうだ。
7時05 入渓
3人とも、かのう谷は初めて。何をするにも所見は楽しい。迷って時間のかかるリスクはあるが、それもまた、味わいの一つだろう。
沢に入ると、懸念であった水量も思ったほどではなく、ほっとする。もともと少ない沢なのであろう。
予想のほか少ない水量であったが、涸れ沢と記載され
ている場所が流れているところを見ると、やはり、通常
よりも多めなのだろう。
胸まで浸かる箇所は少ない。
さて、沢へと入って、私は靴の選別を間違ったことに気づいた。山域からして、花崗岩だろうと思っていたところ、砂岩であった。時
折、チャートも混じったりする。コケが多く、良く滑る。今回のソールはステルスだ。それも専用の沢靴であればまだ良いが、3年も
履いて擦り減ったアプローチシューズのため、余計に滑る。フェルトにすべきであったか。滑れば、体勢を立て直すために普段は使わ
ない筋力を使い、余計に消耗する。最近、良く聞くインナーマッスルとかコアとかいわれている部分だろうか。
石垣の箇所に来て、遡行が間違っていないことにほっ
とする。
それにしても、ここまで来て、これほどの石垣。山を
生活に糧にしてきた先人の思いが伝わる。
滑りやすいが、岩は順層なために快適に滝を越えられる。越えられない滝は何本か巻いたがこの箇所が悪い。終始、雨が降っているた
めに足元が不安定。岩のほうへ行くと、ほとんどの岩が浮いている。自分はもとより、下を来る人に岩を落とさないよう細心の注意を
要する。
ここは巻いた箇所。
滝の左を登る私。
昼前に、兜巾岳直下の滝に達する。ここは右の尾根を登って、トラバースして滝の上部へと出るとなっている。傾斜がかなりある。結
構大きな木が在るのだろうと登っていくと、目の前に現われる木や根は枯れ木ばかり、要所要所にある木は直径1、2cmのもの。緊張を
強いられる。トポには中級と紹介されているが上級とされている祝川よりも悪い。枯れ木が生きていた当初は確かにそのグレードにな
るだろうが自然は刻々変化する。滝の上に立ったら、後は藪を少し漕げば兜巾岳の山頂だ。
ピークに立ったのは、12時55分。ほぼ6時間の行程であった。
ここが兜巾岳山頂。
標識は風化して、ごらんの有様。
長く人が訪れていない雰囲気がある。
帰りは林道へと下り、洞岳経由で下りることにしたが、これが非常に悪かった。
登山道はほとんど消え去っている上、足元はぬかるみ。文字通り、泥沼にはまってしまった。下りは登りよりも体力を消耗した。近く
を林道が通っている場合、その下の登山道はとかく荒れるものだ。山が、兜巾岳や洞岳といったマイナーな山ではなおさらそうなるの
であろう。予測はしていたがこれほどまでとは思わなかった。
今回の遡行は一日中雨に見舞われた。時折、激しく降った。視界はきかず、景色を十分に満喫することが出来なかったが、沢は十分楽
しむことが出来た。