週初めより冷え込んできたために、事件記者と土曜日に氷瀑に行くことにした。
金曜日、夜半に庵に着くと、珍しく電気も点いていない。隣の村さんが云うには明日から結構入るとの事。昨日は-7℃だったとのこ
とで期待が持てる。当初、大滝に行く予定であったがダキ山に変更し、昨年、初登された神楽ルンゼに行くことにした。
翌日、気温が上がった。比叡周辺の水量の少なさと、ダキ山の下部のスラブのことを考えると、F1はリードは難しいかもしれないが、
出たとこ勝負でダキ山へと向かった。
山道を登ること30分、神楽ルンゼへ至る沢へと下る。20分ほどでF1下部に行くと、すっかり落ちて、滝の下には崩落した氷のブロ
ックが堆積していた。半ば予想していたとはいえ、めげる。
F1直下。崩落した氷が積もる。
壁は水量が少ない。今年は氷結し
てもリードは無理だろう。
引き返して、大滝に転戦しようかとも考えたが、せっかくここまで来たからにはと、F1を右のブッシュ帯から巻き、1ピッチ目から
取り付くことにした。これがなかなかやっかいであった。安定した滝の上に立てる場所まで行くためにかなりの距離の藪の急登を強
いられた。F1上部に立つと、F2からは質は満足いかないまでも、十分にリードができる状態でほっとする。F2を私がリードし、F3を
事件記者と交互にリードし、計4回の交代で、終了点へ達した。
F1上部からは快適に楽しめたが、
昨日から気温が上がって氷の質は
いまひとつ。氷の色で分かるとおり。
神楽ルンゼはF1が一番傾斜が強く、距離も長いために、この部分が氷結すれば楽しめるのだが。
F1を懸垂で下りる。ここが凍ってい
れば。。。
10年ほど前から、ダキ山に可能性を見出し、周辺の氷瀑を探そうと試みてきたが、如何せん、氷をやろうとする相手が少なく、パー
トナーに事欠く有様。それでもこれまでに3本、登攀可能な大きな滝を見つけることができた。
ダキ山の氷瀑は共通した特徴がある。先ず、取り付きがスラブ帯で一番長く、傾斜は60度ほど。次に上部が何段にも連なりマルチの
アイスクライミングを楽しめるということ。ただ、肝心の取り付きのスラブが、厚く着氷しにくいようだ。これは水量が少ないため
と長いスラブであることから崩落しやすいのだろう。よほどの寒気が入らない限り、リードは難しくなる。しかし、F1を巻くことを
厭わなければ2ピッチ目から取り付いても十分楽しめる。アプローチが短いためにお勧めである。
2年ほど前から、アイスクライミングの人口がにわかに増えたような気がする。雑誌の影響からだろうか、ギアの発達も寄与している
のだろうか。よいことだ。これからも、傾斜の強い氷瀑を探して行きたいが、なにぶん、温暖化が加速している状況では、アプロー
チがよりいっそう長くなるだろう。その上、年々衰える体力。だんだんと難しくなりそうだ。
ダキ山から下山後、松ケ尾谷登攀のために阿蘇へと向かう。白きりさんの別荘に9時前に行くと、メンバーが前後して集まってきた。久
しぶりの再会に杯を重ね、11時に就寝。
明けて日曜日。5時に起床。朝食を済ませた後、仙水峡へと向かう。
今日のメンバーは、総勢6名。(白きりさん・りりぃさん・ゼルブスさん・ますもっち・事件記者)
7時10分。九州自然歩道より入り、鷲ヶ峰を望むと、雪が少ない。せめて氷があればよいのだが。
最後の堰堤を越えた箇所から谷へと入り少し遡上すると、氷がちらほら見えてきたが、やはり薄く、かつ少ない。
足元の水没を免れるために右に左に巻いていると時間がかかる。やがて、チムニー滝に到着すると、滝の下の釜が凍っておらず、取り
付けない。そこで左の壁を登ることにしたが、ハーケンは完全に腐食しており、テンションを掛けるのも危険な状況で、怖い思いをし
て、やっとチムニー滝上部に達することができた。
滝に近づけないのがもどかしい。
チムニー滝の左の壁から巻く。
ハーケンがぼろぼろな上、岩質も不安定。
ほとんどソロに近い。
軽やかに登ってくるりりぃさん。
期待していたチョックストーンはご覧のとおりで、
右から越すことに。
チョックストーンを越えてたのはちょうど12時。これからは、先に氷が望めないため、右にトラバースして虎ヶ峰につづく尾根に上が
って、第1キレットを目指す。
仙水峡着3時50分。6人で入ったわりにはまずまずの所要時間だろうか。
参加者の皆さん。お疲れ様でした。
金曜日、夜半に庵に着くと、珍しく電気も点いていない。隣の村さんが云うには明日から結構入るとの事。昨日は-7℃だったとのこ
とで期待が持てる。当初、大滝に行く予定であったがダキ山に変更し、昨年、初登された神楽ルンゼに行くことにした。
翌日、気温が上がった。比叡周辺の水量の少なさと、ダキ山の下部のスラブのことを考えると、F1はリードは難しいかもしれないが、
出たとこ勝負でダキ山へと向かった。
山道を登ること30分、神楽ルンゼへ至る沢へと下る。20分ほどでF1下部に行くと、すっかり落ちて、滝の下には崩落した氷のブロ
ックが堆積していた。半ば予想していたとはいえ、めげる。
F1直下。崩落した氷が積もる。
壁は水量が少ない。今年は氷結し
てもリードは無理だろう。
引き返して、大滝に転戦しようかとも考えたが、せっかくここまで来たからにはと、F1を右のブッシュ帯から巻き、1ピッチ目から
取り付くことにした。これがなかなかやっかいであった。安定した滝の上に立てる場所まで行くためにかなりの距離の藪の急登を強
いられた。F1上部に立つと、F2からは質は満足いかないまでも、十分にリードができる状態でほっとする。F2を私がリードし、F3を
事件記者と交互にリードし、計4回の交代で、終了点へ達した。
F1上部からは快適に楽しめたが、
昨日から気温が上がって氷の質は
いまひとつ。氷の色で分かるとおり。
神楽ルンゼはF1が一番傾斜が強く、距離も長いために、この部分が氷結すれば楽しめるのだが。
F1を懸垂で下りる。ここが凍ってい
れば。。。
10年ほど前から、ダキ山に可能性を見出し、周辺の氷瀑を探そうと試みてきたが、如何せん、氷をやろうとする相手が少なく、パー
トナーに事欠く有様。それでもこれまでに3本、登攀可能な大きな滝を見つけることができた。
ダキ山の氷瀑は共通した特徴がある。先ず、取り付きがスラブ帯で一番長く、傾斜は60度ほど。次に上部が何段にも連なりマルチの
アイスクライミングを楽しめるということ。ただ、肝心の取り付きのスラブが、厚く着氷しにくいようだ。これは水量が少ないため
と長いスラブであることから崩落しやすいのだろう。よほどの寒気が入らない限り、リードは難しくなる。しかし、F1を巻くことを
厭わなければ2ピッチ目から取り付いても十分楽しめる。アプローチが短いためにお勧めである。
2年ほど前から、アイスクライミングの人口がにわかに増えたような気がする。雑誌の影響からだろうか、ギアの発達も寄与している
のだろうか。よいことだ。これからも、傾斜の強い氷瀑を探して行きたいが、なにぶん、温暖化が加速している状況では、アプロー
チがよりいっそう長くなるだろう。その上、年々衰える体力。だんだんと難しくなりそうだ。
ダキ山から下山後、松ケ尾谷登攀のために阿蘇へと向かう。白きりさんの別荘に9時前に行くと、メンバーが前後して集まってきた。久
しぶりの再会に杯を重ね、11時に就寝。
明けて日曜日。5時に起床。朝食を済ませた後、仙水峡へと向かう。
今日のメンバーは、総勢6名。(白きりさん・りりぃさん・ゼルブスさん・ますもっち・事件記者)
7時10分。九州自然歩道より入り、鷲ヶ峰を望むと、雪が少ない。せめて氷があればよいのだが。
最後の堰堤を越えた箇所から谷へと入り少し遡上すると、氷がちらほら見えてきたが、やはり薄く、かつ少ない。
足元の水没を免れるために右に左に巻いていると時間がかかる。やがて、チムニー滝に到着すると、滝の下の釜が凍っておらず、取り
付けない。そこで左の壁を登ることにしたが、ハーケンは完全に腐食しており、テンションを掛けるのも危険な状況で、怖い思いをし
て、やっとチムニー滝上部に達することができた。
滝に近づけないのがもどかしい。
チムニー滝の左の壁から巻く。
ハーケンがぼろぼろな上、岩質も不安定。
ほとんどソロに近い。
軽やかに登ってくるりりぃさん。
期待していたチョックストーンはご覧のとおりで、
右から越すことに。
チョックストーンを越えてたのはちょうど12時。これからは、先に氷が望めないため、右にトラバースして虎ヶ峰につづく尾根に上が
って、第1キレットを目指す。
仙水峡着3時50分。6人で入ったわりにはまずまずの所要時間だろうか。
参加者の皆さん。お疲れ様でした。