梅の木の植栽の近くに、ぽつんとクロッカスが目を覚ましました。
そうだ!ここは、ムスカリやクロッカスがささやかに
春を告げていた場所。
そこが梅の木だけの場所になってからも、
だれの思いも受けずに、球根を痩せさせながら、
ただそこにあり続けていた。
何十年も経っているというのに・・・
今年も変わらず咲いた、二株の黄色い花。
そしてつい先日には、
大きな夏ミカンの木が、真新しい切株になっていた。
白い切りくずを傍らに少し散らしながら。
彼らを思い出せる人達は、
もう数少ないことでしょう。
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東日本から十年、心に残る言葉があった。
「悲しみは一度だけではなく何度も押し寄せます。
10年たっても震災は終わっていなくて
何度行っても伝えるべきことがある」
(3月6日・朝日新聞・beテレビ欄・nhkスペシャル
大越健介さんの記事より)