今、ユキノシタの花が咲いているのですね!
以前に書いた記事ですがーー忘れがたく。
故郷・軽井沢の、今は昔の物語です。
☆ユキノシタの花と母
季節の花300
umeさんがまだ80代で、軽井沢でひとり暮らしをしていたころのこと。
ひさしぶりに母の家に行った。
夕食がすんでくつろいでいると、待ちかねたように、母はしゃべりだした。
「今、ユキノシタの花が咲いているのよ」
「下から2枚長い白い花びらが出ていてね、それが、風にひらひら、揺れるでしょう。こんな風に」と・・・、母は身振り手振りで話す。
「上の方の花は、ちょこんと小さいけど、白地に紫っぽい模様がついて、これも何ともいえずおしゃれなんだよ。持ってきてみようか」
庭からユキノシタの花を1枝とってきた。
「ほら、この長い花びらが風に吹かれて、ひらひらひらひら揺れる様子がね、私は、可愛くって可愛くてしょうがないの」
ユキノシタを示し、立ったまま、満面の笑み。
ひさしぶりに母の家に行った。
夕食がすんでくつろいでいると、待ちかねたように、母はしゃべりだした。
「今、ユキノシタの花が咲いているのよ」
「下から2枚長い白い花びらが出ていてね、それが、風にひらひら、揺れるでしょう。こんな風に」と・・・、母は身振り手振りで話す。
「上の方の花は、ちょこんと小さいけど、白地に紫っぽい模様がついて、これも何ともいえずおしゃれなんだよ。持ってきてみようか」
庭からユキノシタの花を1枝とってきた。
「ほら、この長い花びらが風に吹かれて、ひらひらひらひら揺れる様子がね、私は、可愛くって可愛くてしょうがないの」
ユキノシタを示し、立ったまま、満面の笑み。
(お母さん、それを、ずっと誰かに伝えたくてたまらなかったんだね。)
誰かに伝えたい素敵なことを、いつも、飲み込んでいたのね。
ユキノシタなんて、知ってはいても、そんな風に考えたことはなかった。
その日は、せめて聞いてあげられてよかった。
ーーブログに咲いている「ユキノシタ」を見て、思い出したことーー。