中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

足立美術館

2009-08-29 14:36:46 | 身辺雑記
 Hg君が車を運転して、Hg君の奥さん、Hr君の4人で、島根県安来市の足立美術館に行った。中国道、米子道を経て途中の休憩も挟んで4時間の行程だった。

 11時半に到着したので、まず駐車場前にある店で蕎麦で腹ごしらえをした。このあたりの蕎麦は出雲蕎麦と呼ばれ、腰があってうまい。

 
 足立美術館の入り口。この美術館は地元出身の実業家であった足立全康氏が創設したもので、昭和45年に開館した。


 入り口から館内に入りしばらく行くと寿立庵という茶室がある。




 そこを通り過ぎると小さな滝のある庭がある。


 やがて大きなガラス窓越しに広々とした庭園が眼前に広がる。5万坪の敷地に造られ背後の山を借景した庭園は枯山水、白砂青松、苔庭などが連なる見事なもので、「庭園もまた一幅の絵画である」という氏の言葉を具現化したものと言う。
枯山水





 白砂青松

 館内の大きなガラス窓越しに見る庭の様子は額縁の絵のように見える。


 亀鶴の滝。会館8周年を記念して造られた高さ15メートルの人工滝。


 館内からいったん外に出ると池庭の前に出る。






 池庭の傍らに「生の掛け軸」と称する建物があり、この建物は床の間の壁などがくりぬいてあって一幅の掛け軸のように見えるようになっている。




 この建物から外に出る。




 再び館内に入り2階に上がる。2階は絵画の展示室であって横山大観常設展示室や年4回の特別展示をする大展示室がある。


 大展示室では「花図鑑 日本画に咲く花ばな」という展示をしていたが、榊原紫峰、小林古径、川合玉堂、橋本関雪、横山大観などの日本画の大家の作品35点で、いずれも花が描かれていて、久しぶりの日本画に堪能した。とりわけ橋本関雪の「涼宵」という、あたりを窺う狸にヨルガオを配したモノクロームの作品に非常に惹かれたが、撮影禁止なので残念ながら紹介できない。


 館内1階中央部あたりに「翠」という喫茶室がある。庭園を正面に見る最高のロケーションで、コーヒー、紅茶などすべて千円とかなり高いが、入って休んだ。広々としたガラス窓越しに広がる庭園を観賞しながらのちょっと贅沢なひと時を味わった。








 この美術館はフランスの旅行ガイド誌「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で最高の三ツ星評価を得ており、米国の庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」(JOJG)の「2008年日本庭園ランキング」で6年連続で「庭園日本一」に選ばれている。