中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

万引き

2009-10-07 09:05:04 | 身辺雑記
 万引きが多いのだそうだ。老人にも子どもに増えているらしい。

 万引きというものは昔からあり、特に女性などは生理期間中にその衝動が起こるということも聞いたことがある。精神状態が不安定になるのかも知れない。しかし、老人や子どもの万引きは違った様態のようだ。

 老人の万引きには生活苦からと考えられることもあるだろうが、確かにそういう背景はあっても、必ずしもそうでないこともあり、金を持っていてもやってしまうことがあるようだ。家族にとっては世間体もあるし悩ましいことだろうから、それについての相談も少なくないようだ。母親の万引き癖についてのある相談に、次のような回答があるのを見た。

 アルツハイマーとは違うタイプの認知症として「ピック病」が知られるようになってきました。その特徴に、万引を繰り返すなどの行動傷害があるそうです。脳の画像を見れば、該当するかどうか分かるようなので、一度、お医者さまに見せられてはどうですか。
「ピック病」との診断が下れば、犯罪としての訴追は免れるでしょうし、お店の方にもあ
らかじめの対応をお願いできるのでは。定年まじかの公務員の方が、「万引き」でクビになったものの、事後にピック病が判明したため、退職金がおりたとの記事が以前、新聞に載っていました。早期に診断できれば、ケアの仕方も工夫できるそうです。

 だいぶ前のことだが、近所の中年の女性が万引きはもちろん隣近所の物もたびたび盗むので、皆困っていた。それも堂々としていて、私の家でも子どもの自転車カバーがなくなっていたので探すと、その女性の家の自転車にかけてあった。苦情を言って取り返したが、このようなことがかなりあった。あるときはその女性の夫が「またやったのか」と怒鳴っていたのが聞こえていたと言うから病的で常習的なものだったのだろう。ひょっとすると「ピック病」の類だったのかもしれない。

 家族があれば話し合っていろいろケアもできるだろうが、1人暮らしの老人の場合はなかなか難しいかもしれない。いつかテレビであるスーパーのベテランの女税監視員の勤務の様子を見たことがあるが、万引きした者(多くは女性)は捕まっても、別に居直るわけではないのだが、何ともちゃらんぽらんな、のらくらした受け答えで、悪いことをしたと言う自覚も反省の気持ちも伝わってこず、これは大変だなあと思ったことがあった。生活のためにやむを得ずと言うのでなく、やはりこれは病気なのかなと思ったものだ。 (続)