中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

徒然雑草

2012-09-18 07:35:35 | 中国のこと

9月16日

 中国各地の五十都市以上で十五日、反日デモが行われ、少なくとも計八万人が参加した。デモ隊の一部が暴徒化し、山東省青島市でパナソニックなど約十社の日系企業が放火されるなど、各地の日系の企業や店舗が破壊や略奪の被害を受けた。(東京新聞 TOKYO Web)

 http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2012091602000113.html

 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120916-OYT1T00592.htm?from=top

 後のYOMIURI ONLINE の記事を見ると、明らかにあらかじめ破壊を計画したもので、何らかの手が背後にあったのだろう。記事の中にあるが、まさに「強盗団」だ。21世紀の大国での出来事とは思えない。

 放火、破壊、略奪、このような恥ずべき蛮行も「愛国無罪」として許されるのか。中国人は激昂すると抑制が利かなくなる国民性があるのか。整然としたデモなどの方が威圧的だと思うのだが、しょせん中国人には無縁なのだろう。経済的には世界第2位かもしれないが、その国民の民度は三流以下ではないか。中国政府は国際的に恥ずかしくないのだろうか。このような文明国家にあるまじき蛮行を許す中国共産党の指導者たちは、どの先進国の指導者に比べても政治家としての資質は劣る。腐敗にまみれた自分達に人民の怒りの矛先が向かない限り、国際的に恥ずかしいことでも容認すると言うのはあまりにもずるい。

 だが、ここで「中国人」と味噌も糞も一緒にしてしまうことは、西安の李真や謝俊麗、上海の唐怡荷など親しい友人たちのことを考えるといささかためらいがある。やはり「一部の程度の低い中国人」とするべきなのだろう。常識を弁えた親日的な彼女達は尖閣問題に対する考えはともかくとして、このような反日デモの実態をどのように思っているのだろうか。

9月17日

 ○丹羽中国大使の後任に決まっていた西宮伸一中国大使が死去した。13日朝に自宅を出たところで倒れ意識不明の状態で病院に運ばれていた。

 西宮大使の死去について中国国営の新華社通信は速報したが、ネット上には「中国を恐れて死んだ」などと言うひどい書き込みが相次いでいるそうだ。大半が「死を以て中国国民に謝罪した」などと西宮氏を侮辱する内容で、「中国に来たくなかったのだろう。釣魚島が中国のものであることを知っていたから、中国国民と対面する勇気がなく、中国国民に対し恥じ入っていたのだ」との独善的な意見に最も多くの支持が集まるなど侮辱的なものだ。いったい中国と言う国はどうなっているのだろう。死者に対する哀惜もどこかへやってしまって鞭打つとは、まさに三流国民だ。これが孔子の言う礼の国とは笑止千万だ。それでも僅かに「安らかに眠ってください。アジアが平和に発展することを願う。中日韓はいつになったら平和的に共存できるのか」と言うものもあったそうでちょっと心が慰められる。こういう良心的な人もいるのだろうが、声高に叫ぶ愚衆の声に押されてひっそりしているのだろう。戦争中の日本を思い出す。

 少数者と言えば北京の反日デモのさなかに、デモ隊と反対の歩道を「冷静対応、反対暴力」と書いた紙を掲げて一人だけで歩く若者もあったそうで、狂気のような反日デモの渦の中にあって、勇気のある行動だと思う。


徒然雑草

2012-09-17 09:21:16 | 身辺雑記

9月14日

 ○自民党総裁選が告示され、5氏が立候補した。どのような結果になるのかは分からない(私個人は安倍元首相だけはごめんだが)。これについて『東京』新聞は社説で、「政権転落の反省を忘れてもらっては困る」と言い、さらに

「政権奪還の可能性が出てきたのは、自民党自身による党再生の努力が評価されたからではなく、民主党のマニフェスト破りや政権運営の稚拙さが嫌われたためだ。民主党が政権交代後に直面している困難な課題は自民党政権時代の「負の遺産」がほとんどだ。

日本経済の長期低迷、国と地方合わせて一千兆円に上る膨大な財政赤字、原発事故を招いた厳格さを欠く原子力行政、天下りに代表される政官業癒着と強固な官僚主導政治。沖縄に過重な基地負担を押し付けることで成り立つ日米安全保障体制、などなど。

三代にわたる民主党政権を擁護する必要はないが、かつての自民党政治に対する自省抜きで、いくら政策を訴えても空疎に響く」と述べているが同感だ。

 谷垣総裁は口を開けば「解散、総選挙」と言っていたが、民主党政権がいかに頼りないものではあっても、『東京』紙が指摘するように、それまでの自党の政策がさまざまな歪みをもたらしたことを忘れてもらっては困る。巷ではあの東北大震災が自分たちが政権を担っていた時に起こらなくて良かったと、自民党の連中は思っているのではないかという陰口もあった。 

9月15日

 ○尖閣諸島問題に端を発した「反日デモ」は、中国では北京初め各都市に広がっている。北京では日本大使館前に2万人が集まって、石、卵、トマト、ペットボトルを投げて大使館に押し入ろうとした。武装警察隊が出動して制圧を図ったがデモ隊は引き下がらずに殴られる警官も出たとのことだ。参加者は20代、30代の若者がほとんどだったそうだ。

 湖南省長沙市では、5千人規模のデモ隊の一部が興奮し、日本車を見るたびに取り囲み、運転手に「中国製に替えろ」と迫り、そのうちの1台はすべてのガラス窓を割られた後に「倒せ、倒せ!」という掛け声とともに裏返しにされたと言う。このような行動はすべて「愛国無罪」とされるのだからまさに狂気の沙汰だ。中国政府は、11日に外務省報道官が「日本の誤ったやり方に対する義憤は理解できる」などと発言するなど、抗議デモを容認するかのような姿勢を見せていたから、お墨付きを得たように暴れ回っているのだろう。中国政府はデモも日本への圧力として利用する意向だという見方もある。

 しかし、この中国政府の思惑を超えてデモ隊の行動は過激になる一方で、果たしてどこまで抑えきれるのか。北京でのデモ隊のある20代の女性は「対日開戦」と書いた紙を持っていたと言うし、「沖縄を回収せよ」や「日本人を抹殺しろ」などということばも目立ったそうだ。最近とみに対外的には大国主義的な傾向のある中国という国家にして、この人民だと思う。

 かつての江沢民主席は、自身が日本に対して反感を持っていたこともあって愛国教育を、普及、強化したが、「愛国教育」は「反日教育」に転化されたと言う。その頃の学校での愛国教育はテレビでも紹介されたことがあるが、異様な雰囲気だったそうだ。「愛国」と言うことばは、私が幼い頃の日本にも溢れていたが、その行きついた先は周知の通りだ。偏狭なナショナリズムがもたらす弊害は大きい。中国もこのような民衆の偏狭で程度の低いナショナリズムに依拠していれば、やがては大きな反動に直面するのではないか。

 このような世界的には恥ずかしい民衆の行動は、中国は果たして先進的な文化国家なのかと疑わせるものだ。

 

 

 

 


痩せこけたヒグマ

2012-09-16 07:50:19 | 身辺雑記

 世界自然遺産・北海道知床で痩せたヒグマの目撃例が相次いでいるというニュースを見ました。(毎日jp)

 

    写真を見ると顔はとんがり、首から後は痩せこけているし手足も細くなっています。ヒグマと言えば勇壮なむしろ恐ろしい動物ですが、これはまた何とも哀れな姿です。よほど飢えているのでしょう。人間の手で餌をやるわけにもいかず、かわいそうにと胸が痛みました。知床ではどれくらい生き残れるでしょうか。これも生存競争の実態なのでしょうが、生きることにとって自然は厳しいものです。

 

 

    

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 


尖閣諸島問題

2012-09-14 19:18:09 | 身辺雑記

 尖閣諸島の問題で日中関係が悪化していますが、上海では日本人が中国人に暴行される事件も起きています。このことで東京の旅行社に勤めている上海人の施路敏とチャットしましたら「中国人の恥です」と言いました。「上海人は温和だと聞いていたが」と言いましたら「最近の上海には地方から来た人間が多い」とのことでした。しかしやはり彼女も中国人ですから、「今度のこと(国有化したこと)は日本政府が悪い」とは言いました。そして「9月18日は柳条湖事件(いわゆる満州事変)の発生日であることあって、15日(土)から18日(火)は反日情勢の最も厳しい時期であると思われます。大都市においては反日デモの可能性もあります」と付け加えました。

 中国政府は反日デモの矛先が自分たちに向けられない限り容認するでしょうし、現に丹羽中国大使の車が襲われ国旗を奪われた事件の犯人に対する処置も、この犯人たちを英雄視する国民感情に配慮したのか、軽い処分で済ましています。外に向けては強引に自己主張し、内向きには国民を恐れて弱腰のこの中国政府の在り方には納得できないものを感じます。

 また中国外務省このほど中国が尖閣諸島の周辺海域を「領海」と主張して、初めて発表した基点、基線の座標と海図を国連事務総長に提出したと発表し「国連海洋法条約が規定する義務を履行し、釣魚島(尖閣諸島の中国名)の領海の基点、基線を公布するためのあらゆる法的手続きが終了した」と主張しているそうです(YOMIURI ONLINE)。中国がこのように国連に働きかけるならば、日本政府も尖閣諸島が歴史的にも国際法上も日本の領土であることを主張すべきでしょう。この点に関しては次の記事が明確だと思います。

 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-09-20/2010092001_03_1.html

  われわれ日本人もただ中国を非難するだけでなく、また一部の中国人のように暴力に訴えるのではなく、理性的に対応するべきでしょう。

 

 


徒然雑草

2012-09-13 07:28:19 | 身辺雑記

9月11日

 ○『論語』の中でも有名な「巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)ということばがある。「たくみなことばやたっぷりした表情の人間には仁(ほんとうの人の心)は少ないのだ」(陳舜臣氏解説)という意味だが、このことばを見るといつもどうしても今をときめく橋下徹氏のことを思い出してしまう。彼には仁があるとは思えない。こんな人物の巧言令色にどうしてマスコミなどが騒ぎたて、大阪人をはじめとする庶民が酔ってしまうのだろう。

 

 ○近所に評判の良い魚屋がある。毎日主人が明石の市場まで出掛けて、新鮮な魚を仕入れてくるが、夕方にはほとんど売れてしまう。サンマの季節になったので頼んで刺身にしてもらった。人によっては好まないこともあるようだが、なかなかおいしかった。焼いたものも食べたいが、家で焼くことができない。焼いたサンマのはらわたの苦みが大好きだ。

9月12日

○国民新党の松下忠洋金融・郵政民営化担当相(73)が自殺した。今のところ理由はよく分からないが、今日発売の『週刊新潮』の新聞広告によるとこうだ。

 「73歳『松下忠洋』痴情果てなき電話と閨房」と大見出しでその後に小さい文字で短い文章があるのだが低劣なので取り上げない。本文ではどんな記事なのか分からないが、おそらく氏の自殺とは無関係ではないだろう。同誌編集部は「亡くなられたと聞いて驚いています。お悔やみ申し上げます」とコメントしたそうだが、自社の記事で一人の死を招いた可能性もあるのに、白々しい他人事のようなコメントだ。これが週刊誌というものなのだろう。

  松下氏がどのような性格の人物かは知らないが、暴露記事掲載には耐えられなかったのだろう。このような気弱だと思われる人がいる半面、やはり週刊誌でかつての女性関係を暴かれても、当座は神妙にしていたがマスコミの追及がないと、たちまち何事もなかったようにしれっとして、新党だ国政進出だと相も変わらず騒がしい橋下徹大阪市長のような人物もいる。やはり今の政治家の資質には「鉄面皮」ということも必要なのかも知れない。

 

 ○川崎市の路上で自転車に乗った母親と1歳8カ月の男の幼児が乗用車に轢き逃げされて幼児が頭を打って死亡した。母親は男の子を英会話教室に連れていく途中だった。まだ幼いのに痛ましいと思う。子どもに小さい時から英語を学ばせるというのがその母親の方針だったそうで、この子の兄も習っているようだ。それは母親の教育方針だから自由だが、そんな小さい子どもに英語を学ばせる必要があるのだろうか。幼児の時には親がそばにいていろいろ教えることが大切で、ことばにしても英語よりもまずきちんとした日本語を教えるべきなのではないだろうか。僅か1歳8カ月の命。可愛い盛りのこの子が哀れだ。

 


徒然雑記

2012-09-11 07:45:41 | 身辺雑記

9月9日

 ○今日の『朝日』一面のトップはまたしても維新の会の記事だ。大きく「維新衆院400人規模擁立」とあり「国政進出決定 週明け公募開始」と続く。三面には紙面の半分を使って「日本維新、早くも存在感]という見出しで記事が書かれている。まるで維新の会の広報のようなものだ。

 36面に小さな囲み記事で「お断り」として「大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長が8日、国政新党『日本維新の会』を結成する方針を正式表明しました。橋下氏は新党の党首に就任する予定で、国政選挙にも積極的に関与する意向です。これを受けて朝日新聞は政治・報道の中立性を保つ観点から、当面の間、橋下氏の名前を冠した社会面の企画記事『考・橋下流』を休載します」とある。

 『考・橋下流』はもちろんだが、連日のようの紙面トップでうんざりするほど橋下や維新の会の名前を溢れさせていることはどうなのかと言いたい。『朝日』は橋下や維新の会に関しては、とっくに「政治・報道の中立性」を踏み外しているのではないか。

  

 ○近くの稲田の稲が稔りの時を迎えている。近づくとかぐわしい稲の香りがする。最近はあまりコメを食べなくなったし、農家の出でもない私だが、やはりこの時期の稲田を見てその香りを嗅ぐと、稲作民族のDNAのなせることなのか、何とも言えない良い気分になる。

 

 

 ○『東京新聞』の本日付の社説を読んだ。なかなか読ませる。新聞も全国紙よりも地方紙に気骨があるものがよく見受けられる。

  http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012090902000116.html

 

9月10日

 ○まだ残暑が厳しく、朝夕は蚊がやってくる。このあたりの近頃の蚊は皆小さく、それにシマカのようなものもいない。それでも蚊だから寄ってくるが、その時にはあの独特の羽音がするから払う。気がつかないうちに腕や足に止まって血を吸うとチクリと痒い。それでそこを叩くと、何回かに一度はうまく叩きつぶす。蚊にとってはこれからご馳走にありつこうという瞬間につぶされて幽明境を異にするのだから哀れだ。なぜ羽音がしたり血を吸う前に痒みを与えるのだろう。それがなければ、もう少し生き延びることはできるだろうにと思う。自然界はそうやってバランスが取れているのかも知れない。

 

 


徒然雑記

2012-09-09 14:28:39 | 身辺雑記

9月6日

 ○広島市で夜、小学6年生の女の子が塾の帰りにバスから降りて母親の迎えを待っていると、大学生に誘拐された。誘拐された地名が私の妻の実家があったところでふと興味を惹かれた。大学生は東京の成蹊大学に在籍していて所属学部を留年中だそうだが、誘拐の手口、は悪質で、少女をナイフで脅かして市内で買ったスーツケースに閉じ込め、タクシーを拾い、あらかじめ予約してあったホテルまで行こうとした。幸い異常に気付いた運転手が少女を救い出し、通行人の協力で大学生を捕えた。大学生はホテルで少女に猥褻な行為をしようとしたらしく、大学での部活動に行き詰っていたと言う。

 大学生にもピンからキリまであり、これまでにも不祥事を起こしてニュースになったことも多いが、この事件は異常だ。なぜ東京から広島まで出てきたのか分からないが、計画的なのか衝動的なのか、何とも見当がつかない常軌を逸した行為だ。 

 

 ○西安の謝俊麗から、私の怪我のことで見舞いの電話があった。夫君の劉君ともどもずいぶん心配したようでてくれたようで「(独りでは心配だから)西安においでよ」と言ってくれた。元気ならすぐにでも行きたいくらいだ。息子のナオナオや李真の息子のチェンチェンに会えたらどんなに嬉しいことかと思う。それだけにもう会うことはないのだと思うとひどく寂しい。

 9月7日

 ○維新新党の党首に橋下徹氏が選ばれるというニュースがあったが、当の橋下氏は市役所で報道陣に対して「国全体の政治に関与する新党の代表に地域政党の代表から横滑りはできない」と述べ、党内選挙で選ぶ考えを示したと言う。

 その理由について「大阪府民、市民から直接選挙で選ばれた自分が地域政党の代表を務めるのは許される。国政政党となると、一定の民主主義の手続きをとらないと、危険な集団になってしまう」と述べたらしいが、その言や善し。当然のことだろう。新聞などで発表された後で維新の会の内部で疑義が出されたのかも知れない。松井知事が幹事長に擬せられていることも一緒に扱うのか。党内選挙の「党内」は近く結成されると言う維新新党のことなのか。いずれにしてもその党内選挙の結果、橋下氏ということになると民主的手続きは済ませたとして受けるのか。そのあたりのことはよく言を変え適当な詭弁で言いくるめる彼のことだから、彼のお得意の弁ではないが「2万パーセント」分からない。

 

 ○大阪でリゾートホテル事業を手掛ける企業が100万円の特別おせちを売り出したそうだ。フォアグラやキャビア、トリュフ、三重県産の伊勢海老などを使うと言う。金杯付きで8個限定だが、7日午後6時現在で6個が予約済みとのこと。ほどなく完売するだろう。負け惜しみと言われるだろうが、おせちと言うと美味しくないという先入観がある私だが、世の中にはこんな物に惜しげもなく金を使う人がいるものだと思う。羨ましいというよりは呆れてしまう。本当に世の中不景気なのか。それとも貧富の差が極端になっているのか。 

9月8日

 ○今日の『朝日』の朝刊一面トップは、またしても維新の会関連の記事だ。見出しは大きく「新党名『日本維新の会』」とある。こんな記事は四面でいいと思うが、『朝日』はよほど橋下氏や維新の会への思い入れが強く、この右翼政治家と政党の国政での「躍進」「活躍」を期待しているのだろう。ふと敗戦後に、『朝日』が戦争に協力し、国民を誘導したことを懺悔する記事を出したことを思い出した。マスメディアはまた同じ過ちを繰り返すのか。

 


マスコミは社会の木鐸?

2012-09-07 07:42:54 | 身辺雑記

 4日付けの『朝日』朝刊は、一面トップに大きく「党首・橋下氏 幹事長・松井氏」とあり、続けて「維新新党、概要固まる」として四段抜きの記事にし、二人の写真とともに、ご丁寧に維新新党の組織図も載せています。『朝日』が一地域政党の人事をこれほどまで大きく取り上げる意図は何だろうかと首を傾げます。他の新聞はどのくらいの扱いをしているのか分かりませんが、ネット版を見る限りではそれほど大きな扱いはしていないようです。今注目されている政党だからというのでしょうが、それもマスコミが作り上げたものでしょう。

 「山上俊夫・にほんとせかいあちこち」というブログを見ますと、「関西でいえば、朝日放送(ABCテレビ)のワイドショー「キャスト」が異常だ。連日、橋下持ち上げの大キャンペーンだ。メインキャスターの顔は高揚感でいっぱいだ。もちろん腰ぎんちゃくのようなコメンテーターをそろえて。維新の選挙支援、橋下政権樹立めざしてつっぱしるつもりなのだろう。もう、放送倫理もなにもない。フジテレビ系列関西テレビのほうがずっと冷静だ」とあります。 

 『朝日』と言えばかつてはリベラルな立場を標榜し、『産経』などからは「左翼」扱いされていましたが、今ではその面影はないようです。橋下氏と言えば上記の山上俊夫氏に言わせると「ウルトラ右翼」とされているように、今や紛れもない右翼政治家ですが、「アサヒ」はこの右翼政治家と政党のお先棒をどこまで担ぐつもりでしょうか。 

 これが週刊誌になるともっと露骨で『週刊現代』の最近号の新聞広告を見ると、これでもかという大きな文字で、「やっぱりこの国には橋下徹しかいない」とあり、「10月解散・11月総選挙 橋下新党が圧勝する」とあります。勝手に「この国には橋下徹氏かいない」などと吹くなよと突っ込みを入れたくなりますが、マスコミは喧しく橋下氏持ち上げの鐘を鳴らすだけで、社会の木鐸としての役割はかなぐり捨てたようです。もっともテレビや三流週刊誌にはのっけからそのようなことは期待していませんが。 

 敗北主義に陥るつもりはありませんが、おそらく橋下氏と維新政党は次の総選挙には「躍進」するのでしょう。『朝日』などのドヤ顔が目に浮かぶようです。そうしないためにはどうすればいいのか。マスコミに期待できないとなるとやはり一人ひとりがささやかではあっても声を上げなければと思います。本当に「いつか来た道」を思い出させる嫌な風潮です。

 

 

 


徒然雑記

2012-09-05 08:46:17 | 身辺雑記

9月1日

 ○今日は「防災の日」。それに合わせたのか、このところ「南海トラフ巨大地震」の記事が多い。最悪クラスの地震(マグニチュード9.1)が起こると32万3千人が死亡すると言う。にわかには信じられないような数字だが、有識者会議の想定だからもちろん根拠はあるのだろう。最悪クラスの地震が起きる可能性は低いとも指摘されているが、東海、近畿、四国、九州など関係のある地域の府県の住民の不安は大きいだろう。と言って今逃げ出すわけにもいかない。いつ起こるか分からない大地震の備えをどれだけ早急にできるのだろうか。不安が不安を呼んでちょっとした地震にもあたふたすることにならないか。私が住んでいるところは津波の心配はないが、地震の影響は予想がつかない。有識者会議は「過度に心配する必要はなく、正しく恐れてほしい」と要請してもいるようだが、「正しく恐れる」とは言うは易いが実際にはどうすればよいのか。これからまた、週刊誌辺りがセンセーショナルに書きたてて不安を煽らなければいいがと思う。

 東日本震災以来外国人でも日本に旅行するのを敬遠する傾向が強かったが、その不安が収まっていない今、このようなニュースが海外でも大きく取り上げられたら、その不安は高まるのではないか。中国からの観光客を受け入れる仕事をしている東京にいる上海人の施路敏も頭が痛くなるだろう。 

 

 ○この辺りの学校では9月1日が2学期の始業式のところが多いが、1日、2日は土曜、日曜で始業式は3日になる。2日「儲けた」ことになるが、早く子どもが学校に行ってほしいと願っていた親の中にはヤレヤレと溜息する者もいるかもしれない。いつものことだが、夏休みに入ると「さあ、40日もあるぞ]とウキウキするのだが、過ぎてしまうと「もう終わったのか」と思い、サボっていた宿題に追われる。                              

 近所の輸入食品を扱っている店の主人はイタリアにいたことがあるが、イタリアの学校の夏休みは3カ月で、宿題もないらしい。子どもたちは戸外でのびのびし、日に焼けていないと嗤われるとか。だからイタリア人はだめなんだという陰口もあるようだ。

 9月3日

 ○救急車で市民病院に運ばれた。私鉄の駅のコンコースで両脚が後ろによろめき,尻餅をついてそのまま仰向けに倒れて頭を打った。棒倒しになったのではなかったから気を失うこともなかったし、瘤もできなかった。すぐに通りがかりの人が集まって、いささか恥ずかしい思いをしたが、体を支えてくれたり、扇子で扇いでくれたり、茶を勧めてくれたり、脈をとってくれたりと皆親切だった。近くの私学の小学生らしいのが覗きこんで面白そうに笑ったが、怒る気にもなれず笑い返したら立ち去って行った。そのうち駅員などがやってきて、やはり頭を打っているのだからと救急車を手配してくれたが、意識ははっきりしていたし胸がむかつくこともなかった。運ばれる途中で救急隊員のてきぱきした仕事ぶりを見たが初めての経験だった。市民病院の脳神経科で頭のCTを撮ってもらったが、出血もなくその他の異常もなかったので病院で小一時間休養してタクシーで帰宅した。脚が後ろによろめいた原因は分からないのがちょっと気になる。親切にしてもらった人たちにお礼を言うすべもないが、心から感謝している。

  

 ○ロンドン・パラリンピックの競泳女子100メートル背泳ぎ(視覚障害)で明大大学院の秋山里奈選手が1分19秒50で優勝した。この選手は生まれつき目が見えないが金メダルについて「きっとこの世で一番きれいな色なんだと思う」と話したそうだが、何と良いことばだろうと感動した。 

9月4日

 ○寝起きする時にどうも肩や首筋が痛むので、かかりつけの医院で診てもらった。鞭打ち症だそうだ。頭を打つとなるらしい。幸い軽いようで、気分が悪いと言うようなことはない。昨日は暑い中を今の私の脚ではちょっと歩き過ぎたようだから、これからは気をつけようと思う。つくづく脚が弱くなったと思う。脚が弱るとことさらに年齢を感じる。 夕方、最近世話になっている鍼灸院で手当てをしてもらったが丁寧に施療してくれ、今後のことについても細かくアドバイスしてくれた。今のところ異常は出ていない。

 


政治家

2012-09-04 08:28:19 | 身辺雑記

 次期総選挙も近いと噂されるせいか、最近近辺では現職や新人などのポスターを見かけます。実際にはどうなるのかまったく不明ですが、このようなポスター、特にまだ若い新人のものを見るたびに、この人物はどのような志を抱いて政治家を目指すのかと思います。 

 かつての小泉旋風の時にたくさんの「小泉チルドレン」が誕生しましたが、中には当選早々に「料亭に行きたい」などたわけたことを数々発言して「オバカ議員」などと揶揄された人物もいました。その他のチルドレンも「抱負」を聞くと首をかしげるようなことが少なくなかったのですが、その多くはさしたる働きもせずに、今はほとんどが消えています。 高額の歳費を考えると税金の無駄遣いだったと思います。

 国会議員になろうとする者は、問われれば大方は「国家のために尽くす」というのでしょうが、これに対して大阪市長の橋下徹氏はかつて自著の「まっとう勝負」(小学館)で次のように述べているそうです。

  「なんで『国民のためとか、お国のために』なんてケツの穴が痒くなることばかり言うんだ?政治家を志すっちゅうのは、権力欲、名誉欲の最高峰だよ。自分の権力欲を達成する手段として、嫌々国民のため、お国のために奉仕しなければいけないわけよ。ウソをつかない奴は政治家と弁護士にはなれないよ!」 

 例によって、どうしようもないほど彼の品性の低さを感じさせます。彼は弁護士であり、そこから政治家になったのですが「ウソをつかない奴は政治家と弁護士にはなれないよ!」とは彼に当てはめるならば、まことに言い得て妙というところなのでしょう。立派な志を持った政治家も、庶民のために尽くす弁護士ももちろんいます。彼の雑言はそういうまじめな人達を、独断で貶めるものです。それにしてもこの人物は本当に品が悪い。