スーツケースの半分は(近藤史恵 祥伝社)
大学の同級生、真美、ゆり香、花恵、悠子がそれぞれ主人公になって海外旅行の楽しさを描く短編集。表題の意味は、スーツケースの半分はあけて旅立ち、そこにお土産を詰めて帰ろう、ということ。旅慣れた人にはあたりまえのことなのだろうが、初めて聞いたので「なるほどね」と思えた。
出不精の私からすると、ミュージカルを見るために、旅慣れない真美が勇気を出してニューヨークへ一人旅に出かける「ウサギ、旅に出る」がよかった。
友人でバックパッカー的な旅のベテラン:ゆり香から真美へ送られた「まあ、生きて帰ってきたら成功ってことにしておこうよ」というメールがいい。
登場人物たちが(旅行に)持ち歩く青いスーツケースが、本当の意味の本作の主人公で、いろいろな人たちの間をスーツケースがわたりあるいていくプロセスが、興味深く読めるように工夫がしてあり、短編の連作がうまい著者らしいなあ、と思えた。
大学の同級生、真美、ゆり香、花恵、悠子がそれぞれ主人公になって海外旅行の楽しさを描く短編集。表題の意味は、スーツケースの半分はあけて旅立ち、そこにお土産を詰めて帰ろう、ということ。旅慣れた人にはあたりまえのことなのだろうが、初めて聞いたので「なるほどね」と思えた。
出不精の私からすると、ミュージカルを見るために、旅慣れない真美が勇気を出してニューヨークへ一人旅に出かける「ウサギ、旅に出る」がよかった。
友人でバックパッカー的な旅のベテラン:ゆり香から真美へ送られた「まあ、生きて帰ってきたら成功ってことにしておこうよ」というメールがいい。
登場人物たちが(旅行に)持ち歩く青いスーツケースが、本当の意味の本作の主人公で、いろいろな人たちの間をスーツケースがわたりあるいていくプロセスが、興味深く読めるように工夫がしてあり、短編の連作がうまい著者らしいなあ、と思えた。