蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ブレット・トレイン

2023年04月19日 | 映画の感想

ブレット・トレイン


レディバグ(てんとう虫)というコードネームのギャング(ブラッド・ピット)はマリア(サンドラ・ブロック)の依頼で、東京駅から京都行きの新幹線に乗る。依頼されたブリーフケースの回収は簡単にできたが、このケースに絡む他のギャングたち(ウルフ、みかん、レモン)に邪魔されて降車できなくなってしまう。ギャングたちが争いながら新幹線は京都へ走る・・・という話。

よくある「アメリカ映画に出てくる日本」の光景が最初から最後まで登場する。これは、制作側の日本への無理解から来ているのではなく、わざと現実の日本からはかけ離れた描写をして、日本人以外の観客には「ああ、日本ってこんな感じだよね」と思わせ、日本人の観客には「こんな日本ありえね〜」と思わせて、そこに面白みを感じてもらいたいという狙いなのではなかろうか??

そうでないと、富士山が名古屋と京都の間にあったり、夕方?に東京を出発した新幹線が夜明けに京都に着く、みたいな、あまりにも考証不足なシーンができたりしないだろうし、真田広之らの日本語のセリフもわざと翻訳調にしているとしか思えなかった。制作はソニーだし。

伏線が軽快に?回収されていって、コメディっぽいバイオレンス映画として見るなら楽しめるが、原作の、乾いた、それでいてぞっとさせるようなムードとは別物の作品だった。

コメント
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