「老人力」 赤瀬川原平著 (ちくま文庫) 定価:680円
【この本を読んだ理由】
今年の3月、赤瀬川原平著「新解さんの謎」を読んだとき、この著者の別の本が読みたくなった。
【読後感】
人間、歳をとると段々「もの忘れ」がひどくなる。
「ほら、あれ・・・」とか「ほら、あの人が・・・」とかでも会話が通ずることがある。
こんな会話ができるのは、何故だろう?
そこに何か力が働いているのでは・・・。
著者が言っている「老人力」とは、こんな力のことだろうと私は理解した。
他にもいくつか「老人力」に関する例が紹介されていたが、私は思い出すことができない。
もう一度この本を読むしかない。
特にスポーツの世界では、年寄りでも、まだまだ若者に負けない力を持っている人がいる。
その力のことを著者は「老人パワー」「まだまだ的パワー」と言って、「老人力」とは別物としている。
「老人力」とは、マイナスの力であるが、何処か洒落ぽく自分にも歳と共に付けて行きたくなるような良い力のような気がする。
赤瀬川原平の本は、これで2冊読んだが、少し理屈ぽいところがあるが、ユーモラスな文章が随所に見られるので、私は気に入っている。