ヒマジンの試行錯誤

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「笑う脳」を読んで!

2011年04月30日 09時02分31秒 | 

 「笑う脳」   茂木健一郎著  (アスキー新書)  定価:743円


【この本を読んだ理由】
「笑う脳」というタイトル。
ちょっと気になるタイトルである。
“われ笑う、故に脳あり”
“笑いを探求することは、肥大化した脳をもつ人間を探求すること”と脳科学者の著者はいう。
東日本大震災が起こる前から読み出していたのだが、震災のショックでしばらく読書を中断していた。
そして最近何とか読み終えた。


【読後感】
著者は“まえがき”で、
“困難な時代だからこそ、「笑い」を通じて脳の潜在能力を生かすこと。
そのような目的を心に、この本を作りました。
ぜひ、お手に取ってお読み下されば幸いです。”
と書いている。

著者は第1章で笑いのメカニズムについて以下のように書いている。
“この地球上で笑うことができるのは、人間だけである。
しかし、現代の脳科学の知見でも、笑いのメカニズムの全容は解明されずにいる。
笑いはいまだ神の領域に属しているのだ。
その特異性で、涙と笑いは似ているだろう。
だから、笑いと涙を探求することは、人間そのものを探求することに通じる。
笑いや涙に関しては人間だけが持つ感情であり、現象だからこそ、動物実験ができないという限界がある。”

また、おもしろい研究結果として、「くすぐり」を扱った脳科学の研究を挙げている。
そこでは、
“自分で自分をくすぐってもくすぐったくないのは何故かを解説している。
すなわち、笑いはいくつもの要件を備えなければならない、複雑で高度な脳活動によって起こっているのである。”
と。

さらに著者はイギリス人のユーモア精神を賞賛している。
著者は自身のブログ「茂木健一郎 クオリア日記」で毎年4月1日にエイプリルフールに嘘の日記を書いて楽しんでいるとのこと。
それは著者がイギリスに留学していた経験からであることを白状している。
その「閑話休題」というブログが4本紹介されていた。
最後の方で著者は、
“エイプリルフールの不文律とは、後味がさわやかなことと、そして誰も傷つけてはならないというものだ。”
 と。(全く同感である。)

そして、日本人のお笑い芸人の笑いにはユーモアが足りないともらしていた。

以上が、この本を読んで印象に残ったことである。
コメント
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