医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

カルシウム拮抗薬という高血圧の薬はなにが一番いいか(その3)

2005年12月19日 | 循環器
今回はアダラートというカルシウム拮抗薬で大規模臨床試験があるか調べてみました。

Retardation of angiographic progression of coronary artery disease by nifedipine. Results of the International Nifedipine Trial on Antiatherosclerotic Therapy (INTACT). INTACT Group Investigators. Lanct 1990;335:1109.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★☆☆)

過去に心臓の血管に動脈硬化があると診断された348人を、商品名アダラートというカルシウム拮抗薬80mg一日3回(日本の用量は一日40mgです)の投与群(n = 134)と非投与群(n = 148)に無作為に分け、3年間後ろ向き(過去を調査する)に調査しました。

結果は、心疾患死は非投与群で2人、投与群8人、心筋梗塞などの発症は非投与群で35人、投与群38人と、動脈硬化性心臓病に対する有効性は認められませんでした。

アダラートには、ノルバスクには認められた「心臓の血管の風船治療やバイパス手術を減らす」と「狭心症による入院を減らす」など動脈硬化性心臓病に対して効果はありません。ペルジピン同様、血圧を下げる事で臓器に対する負担を軽減し、疾患を予防する作用はあります。

参考までにアダラートの後発品の名前も挙げておきます。
エマベリン、カサンミル、キサラート、ケパクル、コリネール、トーワラート、ニフェスロー、ニレーナ、ヘルラート

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