先日、妻が脱毛症で丸坊主にしているのをアカデミー賞授賞式の席で揶揄されたウィル・スミスが、揶揄したクリス・ロックを平手打ちする出来事がありました。上の写真は米国で早速売り出された「皆がクリスを嫌っている」というフィギュアーです。
(日本でなら、こんなフィギュアーを発売したら批判されそうですが、アメリカは誤解や批判を恐れない国ですね)
日本橋さくら法律事務所代表の上野晃弁護士はネット記事でこんなことを言っています。
「クリスの「ジョーク」について、誉められたものではないという点では日米共通していますが、日本ではこのクリスの発言を「言葉の暴力だ」と捉える向きが多いのに対して、米国では「あまり感心しないね」という程度の受け止め方です。
(私:そうでしょうか?こんなフィギュアーが売り出されていますよ)
要するに、日本人は無意識に「男性」という性別を「強者」だと認識しているのではないでしょうか。そして「女性」という性別を「弱者」だと認識しているのではないでしょうか。」
短絡的な考え方だと思います。この解釈は誤りです。例えばウィル・スミスの息子がアメリカンフットボールの選手で、ウィル・スミスの1.5倍の体格があり、けれども脱毛症で、そんな息子のことをクリスから揶揄された場合でもウィル・スミスは同じ行動を取り、日本人やアメリカ人も今回と同様の感情を抱くからです。
こういう出来事があると、「要するに、日本人は・・」と、いつも男女差別問題というような「○○差別問題」というフレームに落とし込んでしまうのは、「弁護士の悲しい性」ですね。
クリス・ロックは2016年のアカデミー賞授賞式でも、アジア系俳優をアニメキャラのミニオンズと比較して、「アジア人は数学が得意、勤勉であそこが小さい」と差別的発言をして、その発言に対する批判にも
「そんなに文句があるならアジア製のスマホでツイートしてみろ」と発言しています。
さて、クリス・ロックは非言語性学習障害 (nonverbal learning disability)だそうです。
以前私は、
「私たちは、ブドウ糖75gという一定量のブドウ糖ジュースを飲んだ際に、ある一定以上の血糖値になってしまう人を「耐糖能異常」と診断して、本人やその周りの人に今後不利益が生じないように留意します。精神や人格の異常も同じで、皆が早くそういう人たちを「異常」と診断してあげて、何らかの対策をとらないと、周りにも本人にも不利益が広がるばかりなのです」と主張しました。
このことは今回のクリス・ロックの出来事に当てはまります。
私は「非言語性学習障害」を批判するつもりは全くなく、こういう人には司会者をやらせないという対策を取るべきだったと言いたいのです。
非言語性学習障害に関して米国医師会雑誌に以下のような論文があります。
↓
Estimated Prevalence of Nonverbal Learning Disability Among North American Children and Adolescents
JAMA Netw Open. 2020;3(4):e202551.
上の図はその論文に示されている非言語性学習障害の存在割合です。
Healthy Brain Networkと呼ばれるサンプルでは存在率は2.78%、Nathan kline institute-Rockland Sampleと呼ばれるサンプルでは存在率は3.87%。
この論文によると北アメリカ大陸の6~19歳の調査では、3~4%が非言語性学習障害だそうです。
筑波大学小児神経科 荻野先生方の症例報告に興味深い性質が示されています。
非言語性学習障害の定義的なことも、この論文が参考になります。
「他人同士が話しているときに勝手な話題で口をはさむことが多い。相手の都合の悪い時、忙しい時にも意に介さないで一方的に話をする。人が話しかけてくれている時に、相手の話題とは無関係のことを話す。友達との大きなトラブルは無いが、いらぬお節介をして喧嘩になることがよくある。また、命令口調など、きつい言葉遣いをして喧嘩になりやすい 。」と書かれています。
私の個人的意見ですが、非言語性学習障害を早く診断・宣言して、周囲が「だからしかたがない」という認識を持ち、「対人関係の重要な役に置かない」などの対策をとらなければ、3~4%の割合で存在する非言語性学習障害の者もいじめの対象になってしまい、いじめはなくならないのではないでしょうか。
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(日本でなら、こんなフィギュアーを発売したら批判されそうですが、アメリカは誤解や批判を恐れない国ですね)
日本橋さくら法律事務所代表の上野晃弁護士はネット記事でこんなことを言っています。
「クリスの「ジョーク」について、誉められたものではないという点では日米共通していますが、日本ではこのクリスの発言を「言葉の暴力だ」と捉える向きが多いのに対して、米国では「あまり感心しないね」という程度の受け止め方です。
(私:そうでしょうか?こんなフィギュアーが売り出されていますよ)
要するに、日本人は無意識に「男性」という性別を「強者」だと認識しているのではないでしょうか。そして「女性」という性別を「弱者」だと認識しているのではないでしょうか。」
短絡的な考え方だと思います。この解釈は誤りです。例えばウィル・スミスの息子がアメリカンフットボールの選手で、ウィル・スミスの1.5倍の体格があり、けれども脱毛症で、そんな息子のことをクリスから揶揄された場合でもウィル・スミスは同じ行動を取り、日本人やアメリカ人も今回と同様の感情を抱くからです。
こういう出来事があると、「要するに、日本人は・・」と、いつも男女差別問題というような「○○差別問題」というフレームに落とし込んでしまうのは、「弁護士の悲しい性」ですね。
クリス・ロックは2016年のアカデミー賞授賞式でも、アジア系俳優をアニメキャラのミニオンズと比較して、「アジア人は数学が得意、勤勉であそこが小さい」と差別的発言をして、その発言に対する批判にも
「そんなに文句があるならアジア製のスマホでツイートしてみろ」と発言しています。
さて、クリス・ロックは非言語性学習障害 (nonverbal learning disability)だそうです。
以前私は、
「私たちは、ブドウ糖75gという一定量のブドウ糖ジュースを飲んだ際に、ある一定以上の血糖値になってしまう人を「耐糖能異常」と診断して、本人やその周りの人に今後不利益が生じないように留意します。精神や人格の異常も同じで、皆が早くそういう人たちを「異常」と診断してあげて、何らかの対策をとらないと、周りにも本人にも不利益が広がるばかりなのです」と主張しました。
このことは今回のクリス・ロックの出来事に当てはまります。
私は「非言語性学習障害」を批判するつもりは全くなく、こういう人には司会者をやらせないという対策を取るべきだったと言いたいのです。
非言語性学習障害に関して米国医師会雑誌に以下のような論文があります。
↓
Estimated Prevalence of Nonverbal Learning Disability Among North American Children and Adolescents
JAMA Netw Open. 2020;3(4):e202551.
上の図はその論文に示されている非言語性学習障害の存在割合です。
Healthy Brain Networkと呼ばれるサンプルでは存在率は2.78%、Nathan kline institute-Rockland Sampleと呼ばれるサンプルでは存在率は3.87%。
この論文によると北アメリカ大陸の6~19歳の調査では、3~4%が非言語性学習障害だそうです。
筑波大学小児神経科 荻野先生方の症例報告に興味深い性質が示されています。
非言語性学習障害の定義的なことも、この論文が参考になります。
「他人同士が話しているときに勝手な話題で口をはさむことが多い。相手の都合の悪い時、忙しい時にも意に介さないで一方的に話をする。人が話しかけてくれている時に、相手の話題とは無関係のことを話す。友達との大きなトラブルは無いが、いらぬお節介をして喧嘩になることがよくある。また、命令口調など、きつい言葉遣いをして喧嘩になりやすい 。」と書かれています。
私の個人的意見ですが、非言語性学習障害を早く診断・宣言して、周囲が「だからしかたがない」という認識を持ち、「対人関係の重要な役に置かない」などの対策をとらなければ、3~4%の割合で存在する非言語性学習障害の者もいじめの対象になってしまい、いじめはなくならないのではないでしょうか。
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