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今月9日、市川三郷町の末期がんを患う住職が、その妻に殺害されるという事件がありました。
痛みに苦しむ夫を見かねたことと看病疲れにより、妻も精神的に悩んでいたようです。
昨日のニュースでは精神鑑定の結果、犯行当時は責任能力がなかったとされ、不起訴処分になりました。
先日耳にした話では、亡くなられた住職は、荼毘にふされたものの、まだ、本葬は行われていないとのこと。
今後、本葬等いろいろな問題について、どのようにしていくのかはまだまだ、そこまで話が進んでいないとも聞いています。
昨日の不起訴処分を受けて、多少の進展がみられることと思いますが、まだまだ解決しなければならない問題はたくさんあることでしょう。
宗門の集まりがあるたびに、同じ地域の寺院の方は、他の地域の方から、「ところで、あれはどうなったの?」の聞かれています。
周りの寺院の方々も大変です。
明後日からは8月、お盆を迎え、どの寺院でも大変忙しい時期になります。
事件のあった寺院でもそれは同じ、さぞかし檀家の方々も困惑されていることでしょう。
がん患者を取り巻く環境も少しづつ良くなってきていることと思いますが、このような悲惨な事件を繰り返さないようにも、もっと、支援体制が強化されることを願っています。
そして、限界を超えてしまう前に、ひとりで悩まないで相談するということを心がけたいものです。
まして、人の安寧と幸福を祈る宗教家夫人が、手に掛けた事など驚きました。
檀家さんや近所の皆さんの驚きや戸惑いもかなりあるかと思います。
寺庭夫人には、病院で治療され、亡き御住職の御霊を残りの人生を掛けられ御供養される事を切に望みます。
それにしても、老老介護の実態を、行政が調査され、適切に運用されたら、日本中に起きているこんな悲劇的殺人は有り得なかったと思います。
政治家も利権に群がらり、福祉を切り捨て、社会保障を年間2200億円削り、最低限度の生活を更に切り詰めた結果が今の日本の有様ではないでしょうか?
行政の対策はもちろんですが、私たち一人一人も助け合うという精神を大切にしたいものです。