今年になって、美内すずえ著のマンガ「ガラスの仮面」の第43巻が発売されました。
その前の42巻が発売されたのは2004年12月とのことなので、おおよそ4年ぶりの新刊です。
連載紙での掲載はどうなっているのかは知りませんが、恐ろしくペースの遅い展開です。
単行本の帯に書かれている、蜷川幸雄氏のメッセージではないですが、本当にいつまでも待たせないでという感じです。
読者の中には自分が生きているうちに完結してほしいという人もいるそうです。
このマンガが始まったのはもう何十年も前のことですから、その当時の読者も相当年をとってしまっていることでしょう。
作風も昔のまま、いかにも古臭い感じで、いまどき若い世代に受け入れられるのかなあと思いますが、ストーリーの面白さは万人受けしているようです。
そのすぽ根的なストーリーは男性にも受け、ファンも多いとのこと。
私が注目しているのは作品のなかでの劇中劇です。
どれも、実際に舞台で観てみたいと思える作品ばかりです。
その中でも、現在作品中で取り上げられている「紅天女」という作品はもうすでに新作能として上演されたようです。
帯にコメントを載せた蜷川幸雄氏も、もしかしたらこの「紅天女」を演出してみたいとひそかに思っているのではと思えてなりません。
いままで、シェークスピアの演出では舞台の上に巨大な雛壇、仏壇など日本的なものを取り入れて、世間の度肝を抜いてきた人ですから、もし、彼がこの作品を演出したらどんな舞台になるのか、想像するだけでわくわくします。
ぜひ蜷川演出の「紅天女」を見てみたいですね。
ともあれ、ガラスの仮面もクライマックスに近づいているようなので、とりあえずは早く完結してもらいたいです。
途中半端で結末が分からない推理小説を読んでいるようで落ち着きません。