<盛大に行われる施餓鬼法要、本堂に入りきれない方のために本堂前にテントが建てられています。別のテントではかき氷もふるまわれています。>
今日もまた、近隣寺院で施餓鬼です。
今日のお寺の本堂は古い木造建築で、当然のことながら、屋根は瓦です。
しかし、昔の木造建築は耐震性に乏しく、さらに、屋根瓦の重さもかかるので、補強工事が必要なお寺も多いようです。
最近このお寺でも耐震工事をされたと聞いていたのですが、ずいぶんとリニューアルされていました。
まず、外壁に筋交いを入れ、壁に格子の木枠がはめられていました。どちらも強度を増すためなのでしょう。
本堂の床、下陣と呼ばれる一般の方が入るスペースは、畳からフローリングに変えられています。
このところ、座布団で正坐することができない方が増えているので、椅子を用意しているお寺も多くなってきています。
このお寺でも、通常の法事では椅子を使っているということなので、あえて畳にすることはないので、フローリングに変えたのでしょう。
さらに、本堂内の壁も塗り替えられ、天井には冷暖房の装置がはめ込まれています。
さすがにここ数年暑さが尋常ではないので、クーラーが取り付けられたのでしょう。
これで共同で施餓鬼を行っているお寺7軒のうち、本堂にクーラーが取り付けられていないのは、清運寺を含めて2軒しかなくなりました。
清運寺で、今まで導入できなかったのは、電気代や機器の購入費などかなり高額な費用がかかるためだったのですが、なんとか工面しなければならないようですね。
知り合いの他宗派のご住職ともその話をしたことがあるのですが、その宗派では本堂は修行の場なのでクーラーを入れるのは邪道であるとい考え方が一般的だとおっしゃっていました。
しかし、クーラーを入れたお寺の方々にお聞きすると、修行をするのは僧侶で、一般の方にまでそれを強いるのはどうかと思うという意見も多く聞かれました。
たかがクーラー、されどクーラー、いろいろな考え方があるようです。
でも、白衣の上に衣を着て、その上に袈裟を掛け、頭には角もうすなどのかぶりものをつけての法要はまさに我慢大会、法要をしている本人が一番暑いんですよね。
これをどう考えるのかも、クーラーを導入するひとつの動機となっているのかもしれません。
このように、お寺の外観は見た目あまり変わりませんが、確実にいろいろな面で、(進化か退化かは、後の世の人が評価することですが、)変化し続けているのです。
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