さきたま自然日記(別館)

埼玉中心になんでもありの写真日記です。
花鳥風月、自然を中心に撮ってます。

イカルチドリの足の形

2018年01月16日 | 野鳥
昨年末の在庫からです。
今シーズンのI沼、例年に比べて静かな状態が続いてますが、イカルチドリは元気でした。
この日は3羽が行ったり来たり、ゆっくり観察できました。



さて、このチドリの仲間の趾(足指)は他の鳥たちと、ちょっと違うんですよ。
通常、鳥の趾(足指)は4本(第1~4趾)ですが、種類によって、足の指の向きや数が異なっています。

もっとも一般的なのは、「三前趾足(さんぜんしそく)」と呼ばれれる形で、
第1趾が後ろ向きで他の3つの趾(第2趾、第3趾、第4趾)と向かい合ってるため、枝などに止まったりするのに適した形です。
鳥の6割以上がこの形で、通常よく見かける形です。

それではチドリの仲間はどうでしょうか???
上記の「三前趾足(さんぜんしそく)」から後ろ向きの第1趾がなく、指(?)が前向きにの3本だけしかないタイプ。
これを「三趾足(さんしそく)」と言い、このタイプは、鳥の中でも2番目に多いタイプだそうです。
主に地上性の鳥に見られ、歩いたり走ったりすることに適しています。もちろん枝などに止まるのは難しそうですね。

今回撮った写真の中から、足の部分を大きくトリミングしてみました。
分かりますか? ご覧の通り、後ろ向きの第1趾がありません。


歩き方も、左右の足を踏み違えて歩き、体を揺らして歩くように見えることから、「千鳥足」の語源になったとか・・・・(「鳥名源」より)
そんな歩き方を想像しながら見てみてくださいね。




水の中に入るのが嫌なのか、ちょっと一っ跳び!!



イカルチドリのいる先の杭の傍に何やらここでは見かけない鳥が2羽いました。
タシギのようですね。私は、この沼で見たのは初めてです。
暫く待っても増したが、ちょうど休憩タイムだったようで、動いてくれませんでした。




ちなみに、鳥の足指の形は、「三前趾足(さんぜんしそく)」「三趾足(さんしそく)」以外に何種類あるか???
我孫子市鳥の博物館発行の「鳥の形とくらし」によると・・・・

・二趾足(にしそく):ダチョウなどに見られるだ3趾と第4趾の2本のみ
・合趾足(ごうしそく):足の配置は三前趾足(さんぜんしそく)と同じですが、カワセミのように、第2・3・4趾が表皮でくっついて1本の趾のように見えます。
・変対趾足(へんたいそく):第1と第2趾が後ろ向きで第3と第4趾が前向き。キヌバネドリの仲間にだけ見られる形。
・対趾足(たいしそく):第1と第4趾が後ろ向きで第2、第3趾が前向き。インコの仲間などに見られる形。
・外対趾足(がいたいしそく):対趾足の第4趾(後趾)が水平になってるタイプで、樹に登るキツツキの仲間で見られます。
               樹の幹を登るときは「外対趾足」、枝に止まるときは「対趾足」の形に変化させることができるそうです。
・可変対趾足(かへんたいしそく):ミサゴやフクロウの仲間に見られる形で、第4趾が前向きにも後ろ向きにも動くタイプ。
                 足の指が自由に動くため、獲物を包み込むように握ることができるそうです。
・皆前趾足(かいぜんしそく):第1~第4趾まで、すべて前向きの形で、垂直な岩の壁面にしがみつくのに適していて、アマツバメの仲間などに見られます。
その他に、各タイプの中間型もあるようですから、それぞれの生態に適応した形をつくっているようで、不思議ですね。
鳥の体には、もっと不思議な仕組みがあるようですよ。


少し、頭が混乱してきたようなので、この辺で終わりますが、イカルチドリから相当脱線してしまいましたね。

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