セレンディピティ ダイアリー

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桜 さくら SAKURA 2018

2018年04月05日 | アート

都内の桜もほとんど散ってしまいましたが、今しばらく桜の話題におつき合いくださいませ。先週、山種美術館で開催中の「桜 さくら SAKURA 2018 美術館でお花見!」展(~5月6日まで)のギャラリートークに参加してきました。

近代日本画のコレクションで知られる山種美術館が、桜を描いた作品を厳選して公開する展覧会で、今回6年ぶりの開催とのことです。山種美術館は好きな作品が多く、こじんまりとした雰囲気の中、作品が身近に感じられるところが気に入っています。今回もいくつかの作品と再会するのを楽しみにしていました。

主な作品に解説がついていますが、美術館を開設した山崎種二氏が画家との交流の中で収集された作品なので、美術書とはひと味違い、体温が伝わってくるように感じられます。今回は学芸員の方のお話をうかがいながら、より興味深く作品を鑑賞することができました。

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上のフライヤーにある作品は、土田麦僊(つちだばくせん)の「大原女」(1915)。京都・大原ののどかな春の情景が屏風に描かれ、小鳥のさえずりが聞こえてくるような気がしました。大原女さんの足を線でさっと描いて動きを表現しているのは、セザンヌなどの近代西洋画の影響なのだそうです。

展覧会のスタートを飾るのは、東山魁夷の「春静」(1968)。京都・鷹ヶ峰の風景を描いた作品ですが、整然と立ち並ぶ杉の木?の中、満開の桜がひときわ美しく目を引きました。

小林古径が、安珍・清姫の道成寺伝説を8枚の絵巻物に仕立てた『清姫』の中の1枚「入相桜」(1930)です。安珍・清姫を埋葬した場所に植えられたという入相桜は、2人の魂を優しくなぐさめているように見えました。

奥村土牛の代表作「醍醐」(1972)。師である古径の7回忌の法要の帰りに立ち寄った、京都・醍醐寺三宝院のしだれ桜に極美を見出し、10年後に完成させたという作品です。

同じく土牛の「吉野」(1977)。連なる山々を花霞が覆い、夢のような風景です。

石田武「千鳥ヶ淵」(2005)。石田武はイラストレーターから日本画家に転向し、山種美術館賞を受賞して注目された画家だそうです。他に「月宵」「吉野」が展示されていましたが、どれもデザイン性があってすてきでした。本作は、さざ波の立つ薄緑色の水面と枝を伸ばした桜の花々、遠近の表現に引き込まれました。

第二展示室は夜桜のコーナーでした。こちらは千住博の「夜桜」(2000)。ほのかな月明りの下、桜の花々が空から降り注ぎ、幽玄な美しさが怖いほどでした。左下に金で描かれた細い月がちらりと見えます。

ゆっくり桜のアートを鑑賞したあとは、1階の”Cafe椿”でひと休み。企画展にちなんだ和菓子を楽しみました。5種類ある中、こちらは菱田春草の「桜下美人図」をモチーフに”うたげ”と名づけられたお菓子です。

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ビクターズと、目黒川の桜

2018年04月03日 | グルメ

ブログでを通じて仲良くしていただているzooeyさんとノルウェーまだ~むさんとランチをごいっしょしました。場所は恵比寿のウェスティンホテル22階にあるフレンチレストラン、ビクターズ(Victor's)です。メインディッシュを選ぶプリフィクスのコースをいただきました。

前菜は、”鴨のスモーク 季節のサラダ仕立て パルミジャーノとバルサミコ”。いろいろな野菜を使っていますが、カラフルすぎず、エレガントな一皿でした。黒い皮の大根、にんじん、パプリカ、ミニトマトなど、ドライ野菜のユニークな食感と風味が楽しめました。

本日のポタージュは、黄色い人参のポタージュでした。春らしい優しいお味です。

メインディッシュは、zooeyさんと私は”白身魚のヴァプール 味噌風味のオランデーズソース”をいただきました。蒸した白身魚にソースをかけて焼いたお料理ですが、白味噌を使っているので洋風西京焼きみたい?? クリーミィなソースがお魚によく合いました。

こちらはまだ~むさんが召し上がった”鶏胸肉のロースト コルドンブルー風 ハーブ入りマッシュポテト添え”ですが、想像したのと違ったのでびっくりしました。思わずまだ~むさんに写真を撮っていただきました。

コルドンブルー(パリのお料理学校)のスペシャリテなのかしら?と思ったら、お肉を薄くたたいてハムとチーズを包んでカツレツにしたお料理を、コルドンブルーというのだそうです。(Wikipedia) ナイフを入れると肉汁ぶしゃ~っとあふれます♪

デザートの盛合せ。右からシトラスのジュレ、小松菜のクレームブリュレ、チョコレートムース、ベリー3種、マンゴーソルベです。

実はこの日はzooeyさんのバースデー。この後の小菓子(プチマドレーヌとアマンド)の時に、お店の方ですてきなメッセージプレートを用意してくださいました。コーヒーとともにおいしくいただきました。

ヨーロピアンテイストのエレガントな空間。この日は数組のお客様がいらっしゃいましたが、私たちが最初にきて最後までいました。^^ 窓が大きく、22階からの眺めがすばらしい。すぐ近くには自然教育園の広大な緑が広がり、遠くにはレインボーブリッジや東京タワーが見えました。

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食事の後は、坂道をぶらぶらと下って目黒川へ。

目黒川沿いの桜は、そろそろ満開を過ぎたところでしたが、春風に舞う花吹雪がとても美しかったです。

お天気に恵まれ、気持ちのよい散策となりました。

 

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キャロットカップケーキと、イースターの朝食

2018年04月01日 | 料理

Happy Easter♪ 今日は最高気温20℃を超え、半袖ですごせるほどの暖かいイースターサンデーとなりました。今年も恒例のキャロットケーキを焼きました。イギリスの人気シェフ、ジェイミー・オリバーのレシピです。

Carrot Cupcakes (Jamie Oliver)

すべての材料を半量にして作ったら、大きめのペーパーカップにちょうど4個分できました。clementine(クレメンタイン)は日本の温州みかんに似た小さなオレンジですが、私は愛媛県産の”せとか”を使いました。

ピンクの花柄の春らしいペーパーカップは、富澤商店で購入。素朴に焼き上がったキャロットカップケーキの上に、クリームチーズ・フロスティングをラフにぬり、くるみを刻んで飾りました。

お気に入りのイースターのペーパーナプキンを敷いて。にんじんたっぷりのヘルシーなケーキ。おいしくいただきました。

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今朝はイースターらしく卵を使った朝食を用意しました。

トーストしたイングリッシュマフィンに5種類のスプラウトを広げて鳥の巣に見立て、ポーチドエッグをのせてエッグベネディクトにしました。いちごとバナナのスムージーに、フルーツを添えて。オレンジは”せとか”です。薄皮まで全部食べられて、甘くておいしいです。

ポーチドエッグにナイフを入れると、中から黄身がとろ~り。卵は那須の赤い太陽を使っていますが、味が濃厚なので、塩こしょうもオランデーソースも要りません。黄身の味だけでおいしくいただけました。

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先日教わったイースターのフラワーアレンジメント。

これだけだとやや寂しい印象ですが、ユリが開くとぐっと華やかになります。今回初めて、羊毛フェルトなるものにチャレンジしましたが(右の方に見える2つの卵)、つくづく自分に向いていないことがわかりました。^^; でも今は材料・道具が100円ショップで揃えられるからすごいですね。気軽にトライできるキットもいろいろ出ていました。

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いきなりイースターらしからぬ写真ですみません。

家族の門出を祝し、昨夜はリクエストで焼肉を食べに行きました。春は出会いの季節。いいスタートをきれたらと思います。この春新しい世界に飛び出すすべての新人たちに、幸ありますようにとお祈りします。

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