あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
例年通り、2024年に鑑賞した映画の中から、特に心に残った3作品をご紹介いたします。昨年は劇場で鑑賞した作品がわずか6本(うち新作5本)という状況でしたので、今回は映画・ドラマ、新作・旧作、劇場・配信を問わず選ばせていただきました。
ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌 (Hillbilly Elegy) 2020
奇しくも昨年はアメリカ大統領選挙がありましたが、このタイミングで、トランプ大統領の右腕であり、1月20日に副大統領に就任予定のJ.D.ヴァンス氏の自叙伝を映画化した本作を見て、考えさせられたことがありました。
2009年にオバマ大統領が誕生した際、私はアメリカにいて、歴史の転換点を肌で感じ、「アメリカは真の民主国家だ」と確信しました。しかし、その後の民主党政権がすべての国民を幸せにしたわけではなく、むしろ社会の分断を招いてしまった面もありました。
トランプ氏には多くの問題がありますが、今回の選挙結果は現時点でのベストな選択だったのでしょう。この映画を見ながら、ヴァンス氏は新しい時代におけるアメリカンドリームを象徴する人物なのだなーと強く思いました。
Fair Play フェアプレー (Fair Play) 2023
働く女性を題材にした作品や、がんばる女性を描いた物語が好きなので、本作は大いに楽しめました。主人公エミリーを演じたフィービー・ディネバーは魅力的でしたし、親族の財力に頼らず、自らの努力で道を切り開いていく姿がまぶしく映りました。
しかし、彼女が男性たちの嫉妬によってあらぬ疑いをかけられ、追い詰められていく様子には、ひりひりと胸が締め付けられました。終盤のホラーのような展開は映画ならではの誇張ではありますが、エミリーの本心を見事に映し出していたと思います。
真に実力を備えたエミリーなら、どのような道を選んでもきっと再び成功を掴めると信じ、彼女を応援せずにはいられませんでした。
エリック (Eric) 2024
Netflix製作の全6話のドラマ。普段ドラマをあまり見ない私ですが、これはとても楽しめました。治安が最悪だった1980年代のニューヨークを舞台に、ダークな世界観の中で繰り広げられるサスペンスフルなストーリーに引き込まれました。
人の心を理解することが苦手で、人間関係をうまく築けないエキセントリックな天才を演じたベネディクト・カンバーバッチが、とても魅力的でした。