世田谷区には、「池尻2丁目都有地活用プロジェクト」という企画があって、
先日の常任委員会(区民生活と福祉保健)において、どうもおかしな報告
をしていた、ということで会派で議論となり、今日(火曜日)、現地視察に
行って来ました。
ここは、元都営アパートの跡地で、民間業者がその土地を東京都から購入し、
すでにマンション建設が始まっています。
「池尻2丁目都有地活用プロジェクト」というのは、その土地の一部に、保育園、
児童館、地区会館などの施設を建ててもらって、それを世田谷区が民間事業者
から買い取る、という計画です。
今回、おかしな報告、と、うちの会派が思ったのは、「財産評価委員会が
評価できない(適正価格かどうかの判断をすることができない)というので、
日本建築積算協会という社団法人に依頼しています」という部分。
財産評価委員会は、「建物がない状態では売買代金の評価が出せない」
と言っている。これは至極当然のことでしょう。「請負契約」ではないのだ
から。
だからと言って、簡単に別の機関に依頼して評価してもらえばいい、という
話ではありません。なぜなら、事業者(住友商事、東急建設)は、世田谷区
との協定書において、契約予定価格は区財産評価委員会の議を経て決める
となっているからです。
協定書に有る限り、そこがダメだったから、ほかでやってもらえばいいや、
という簡単な話ではありません。そんなことが許されたら、どんな契約条件
も無意味となってしまいます。多額の税金が使われる事業ですから、当然
手続きはきちんとしなければならないと思います。
とはいえ、保育園、児童館、地区会館などの施設はないと困る。
いったいどうしてこんなことになったのか?その責任はどこにあるのか?
区としてはどうするつもりなのか?
我々議会サイドも、どのようにすべきかをよく考えなければと思います。