@世間知らずの青年19歳、相手は21歳の謎の美女、儚い恋は手の届かない、人妻的存在だった。一目惚れで恋心を抱いた相手は歳も、住んでいる環境も全く違った世界の人だったのだ。 青春の一コマのような小説。興味持ったことには好奇心を持ってとことん追求、前に出てみることだ。そうすることで新たに何かを発見でき、長い人生での良い経験となる。 やらないよりやって方がいいと言うことだ。
『夏、19歳の肖像』島田荘司
「概要」オートバイ事故で入院中の青年が病室の窓から、双眼鏡で目撃した「谷間の家」の恐るべき光景。父親を刺殺し、遺体を工事現場に埋める美しい女性―しかし、青年は彼女に恋をしてしまった。
ー青年は美しい女性を間近で見たいとストーカー的存在となり、彼女がアルバイトの勤め先まで突き止める。そこで青年もバイトをすると担当だという彼女と初めて会話をすることができた。その後も何度かバイト先と昼食をする機会を作り、思い切って映画に誘った。家まで送っていくと彼女の母親に叱られ、青年も貶された。母親は厳しい人でそれは亡くなった夫の性格そのものだった。
ー彼女は家出を覚悟で青年を頼り、一人暮らしを始める。それは「家から、母から離れたい」と言う気持ちだった。その母は異常なほど娘を子ども扱いに叱り付けるだけの存在となっていた。
ーある日、ヤクザ三人から襲撃を受け致命傷を負う。目を覚ますとそこには彼女が・・だが三人のヤクザに連れ去られる。
ー男として助けたいとバイクで別荘に突っ込むと、彼女から真意を告白される。それは彼女はヤクザのボスの囲い女で、病院の窓から見て亡くなったのは子供、あの時の工事現場に運んだのは子供のおもちゃなどで実際の父は昔亡くなっており、今の父(パパ)はヤクザの大ボスだと言うことがわかった。