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確信を持てる情報は自分自身で集めること『龍が哭く』

2021-10-08 07:49:44 | 歴史から学ぶ
薩長の私怨と私利私欲の戦いに敗れ夢半ばで消えたがその魂は庶民に深く刻まれている。それは地元を愛し命をかけた戦争なき平和への執念であり、最後まで変わらず民衆の力にもなったことだ。「この戦いがこの国のために必要だったと胸を張って言えるのか」が印象的だ。長岡藩の一人の武士がその執念を持って藩政改革をしようとした行動(世を知るための旅・諸外国の知識情報収集・行動力ある人脈)は現代でも通じるベンチャースピリットになるかもしれない。
『考えなさい。調査し、探究し、問いかけ、熟考するのです』
ウォルト・ディズニー -
『龍が哭く』秋山香乃
「概要」一介の武士から長岡藩家老に抜擢され、戊辰戦争に際し武装中立をめざした男、河井継之助の生涯を描いた時代小説。
時は幕末、未曽有の財政難に苦しむ長岡藩を救いたい一心で、河井継之助は備中松山藩の山田方谷に弟子入りを申し込む。 方谷のもとで経世済民の教えを学ぶかたわら、継之助は会津藩の頭脳・秋月悌次郎や仙台藩の隠密・細谷十太夫、のちに武器商人となるエドワード・スネルらと親交を深め、やがて長岡藩において軽視できない存在になっていく。 しかし大政奉還、戊辰戦争といった時代の渦に、長岡藩はいやおうなしに巻き込まれていくことになり――。
ー継之助は、将来の長岡藩改革への勉学のため全国へ旅に出る。各藩で成功した師を求め勉学し知識と人脈を増やしていく。備中松山、九州長崎、出雲大社、江戸等、行き先には攘夷、倒幕等を動きたしだ各藩からの密偵等も多く、特に九州では武器等の最新技術を始め西洋医療等の知識も吸収、更に薩摩、長州、佐賀等の動きと中心人物等にも出会う。そこで得た知識は10年後には外国の文化や制度を取り入れ国が一変すること、また富国強兵に努めなければ弱肉強食の戦国となり早急に藩政を変革し、実力を養い、足もとを固めなければならないと決意した事だ。
ー情報源の変わった場所は人の集まる「旅籠」「湯屋」「遊郭」 情報を得、裁断を誤ることを避けるために、時に変装し、噂話し等を自ら現場に出向き確かめた
ー文中での印象に残る言葉
「当たり前のことを当たり前に」の難しさを説く
    当たり前のことができなくなった長期政権、徳川幕府、各藩政への不満として噴出
・「各藩の事情通になった者が藩を動かす」
    各班の経済の流れ(米や特産物が市場でどう利益が上がり藩を潤すのか)
「我等改革者というのは、いくら才幹があっても引き立ててくれる殿がいなければ、絵に描いた餅ほどに役に立たぬ存在じゃ」
「もしお主がこの人物しかいないという強い信頼と絆を得ることができたなら悩まずに進め」
・「大胆な演技量もに注目する、政治とは演出だ」
・「少しでも成功する可能性があるのなら、平凡な人生を生きるより、存分にやってみたい」スコットランド出身トーマス・グラバー22歳(幕末の武器商人となる)
・「長崎には決して列強に気圧されることなく黙々と自分の道を極めようとする男達がいた」
・「先が見えてもそれを率直に口にせず、少しずつ相手がわかる範囲で伝える」
「男てえのは嫌われるくらいでちょうどいい」
・先生と俺のどこが違うのか「実践」だ、そして「実績」
・「反省の地位に就かせるのは名もなき者達の圧倒的な声による支持なのだ」
「保身に走った男など、何ほどのことも成せぬとな」
・「世を正しく治め、民を救う術としての経済、それは時を知り、勢いを知り、人情を知らねばならないこと
・「少しでも上に立つ者は、人情本を読み、芝居を見ろ」(理屈より感情を理解すること)
「薩長の私怨と私利私欲が絡んだゆえの戦いだっだ」


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