MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

RAW少女のめざめ

2018-07-14 21:32:09 | 洋画
この強烈なポスター映像とフランス映画なのに
"RAW"って言う英語の邦題から
そして
"知ってしまった味(タブー)――"
って言う惹句から、いくら映画の情報を入れないと言う私でも
これはカニバリズム映画だっていうのくらい理解できます
そして、こんな美女がいかにしてカニバリズムに目覚めていくのか・・・それだけでレンタルしてきました

厳格なベジタリアンとして育てられてきた16歳のジュスティーヌ
姉のアレックスが通う獣医大学へと進学した彼女は、
入寮儀式で上級生たちからの強制で生まれて初めて動物の生肉と言うか
ウサギの生肝臓を口にする
その日から徐々に変化していく彼女の心と体のお話となっています

オープニング人っ子一人見当たらない街道で故意に事故らされる映像から始まりますが
このシーン中盤でしっかりと説明をつけてくれますが
それにしても獣医科大学の入寮式は常軌を逸していると言える

普通の少女の思春期を通しての隠された家族の実態が浮き彫りにされていくのですが
思春期の少女が目覚めるって言うのは普通はセックスだと思うのですが
この映画のキーとなっているのはベジタリアンとして育てられた少女が
カニバリズムに目覚めるって言うのは性に目覚めるのとおんなじことで

映画の展開していく中では同時に思春期の性行為っていう展開もありますが
喰うこと=性行為っていうのはドラキュラ映画では同一に扱ってますよね
大学の先輩でもある姉アレックスから色々と教えてもらうジュスティーヌ
当初は姉のこの行為が十分に理解できまでんでしたが
最後の最後で姉の行動のすべても理解できるオチが待っていましたが
そこまでは姉の行動の理解には見てるこっちも苦しみます

まさかのルームメイトは男性のアドリアンって言うのも
なんと彼はゲイであると公言をしてるものの、なんと最終的にはジュスティーヌの
初体験の相手となるのですが
愛ゆえの悲しさかジュスティーヌの最初の犠牲者となってるんですね

"カニバリズム"という宿命を背負ったジュスティーヌ
実は彼女のこの悲痛な問題の根源は・・・
果たして彼女はこの先の人生をどう過ごしていくのだろうか・・・

実にセンセーショナルで突飛な映画ではありますが実に面白かった
きわめて普遍的な少女から大人へと脱皮していくための通過儀礼が
この少女にとっては性的初体験ではなくカニバリズムの目覚めであったようです
実に寓話的な映画だった

2016年製作、フランス・ベルギー合作映画
ジュリア・デュクルノー脚本・監督作品
出演:ギャランス・マリリエ、エラ・ルンプフ、ラバ・ナイト・ウーフェラ、ジョアンナ・プレス、ローラン・リュカ、ブーリ・ランネール、マリオン・ヴェルヌー
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色情旅行 香港慕情

2018-07-14 16:43:00 | 邦画
一日1本エロチック作品を見ていく企画
今日の1本は昨日に引き続いての日活ロマンポルノ作品です
昨日の作品と比べていただくとおわかりのように
内容も製作年度も違いますが不思議とジャケットが対になってるのが
監督は一緒の小沼勝なんですが、全くの別作品となってますし

DVDでは小川節子さんが主演のようですが、濡れ場と言い、二役演じてると言うことで
宮下順子さんの映画と言っても過言ではないんですが
本来時代劇ポルノ出演が多い小川節子さんの現代劇
私個人的にも2本目の現代劇でしたが・・・なんと濡れ場はワンシーン、それも犯されてしまう役所って言うか、もう少しじゃなくて
彼女のちっパイもっと見たかったなぁ

濡れ場と言ったらロマンポルノ作品では確たる地位を擁立されてる片桐夕子さんも
犯されて殺されるだけの役所って・・・香港へカレシと一緒にルンルン
っていうことでしょうか、あの犯されシーンは日本のスタジオだと思うけども
さらに濡れ場裸共にたったお一人でお引き受けの宮下順子さんですが
この映画実にポルノ作品としての濡れ場シーンは実に少ないしエロっぽくもないんですね

所謂香港に長期ロケを敢行して日活お得意の無国籍アクション映画をロマンポルノ作品の姿を借りて復活させた作品といっても過言ではないだろうし
脚本の中島丈博の意図だったのではないのかな
そういう意味では日活映画ファンとしてはうれしいかぎりだけれど
ロマンポルノ作品からの監督業である小沼勝監督にはポルノと無国籍アクションとの融合にちょっと苦労されてたような・・・

一応ロマンポルノ作品から主役を張るようになった井上博一さんも
多分に日活アクション映画にも出演されてた経験が生かされているといってもいい
香港に長期ロケしてる作品ということでロマンポルノ作品としてはそれなりにお金をかけてつくった作品の割りには
先に書いたように監督さんの戸惑いがあったのか不明ですが
ポルノ作品としては実に緩い映画ではあるし
私の鑑賞力量の不足からかテーマもなんにも見えて来ない作品となってるのが残念でした

1973年製作、日本映画、日活ロマンポルノ作品
小沼勝監督作品
出演:小川節子、片桐夕子、宮下順子、井上博一、やかた和彦、清水国雄、白井鋭、南昌子
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前科・ドス嵐

2018-07-14 15:50:35 | 邦画
タイトルもすごいですが、前の記事では書かなかったんだけど
渡哲也が歌う主題歌「俺は前科者」っいうのの歌詞がすごいんです
演歌調の曲調にテンポがいいのですが
多分にレコード化(当時ですから勿論45rpm)されても歌詞で放送禁止な感じです
なんせ♪俺は~前科ものぉ~
ですから、護送車に乗ってる渡哲也のアップの顔に被る歌詞に実に説得力がありすぎ

相変わらず4年で娑婆に出てくる松永竜次
オープニングでは降りしきる雨の中、
親分衆の会合に殴りこむ二人の男
標的であるサカキ組の親分は渡哲也に始末されますが、
もう一人の男はなんと宍戸錠
目的達成のために渡行かせて自分は壮絶な憤死です
宍戸錠さんはたったこれだけのご出演です
これでノンクレジットだとカッコよかったのですがクレジットはキチンとされてます
贅沢なキャスティングです

キャスティングと言えば渡哲也の昔からの友人に佐藤允、さらに宍戸錠の妹役に
麻生れい子とか
そして大御所親分に中村竹弥、そのかみさんに奈良岡朋子
渡哲也の生みの親に森光子とか
日活以外から実に多くのおたかさそうな役者さんを招聘されてます

佐藤允なんていてもいなくてもいいようなだし
麻生れい子さんは実質ヒロインですからねぇ
っていっても日活デビューの役者沖雅也にしても前作では優遇されてましたけど
今回の役はチンピラAかBですからねぇ

舞台も再び新宿と言うことでしたが
街頭ロケも制約されていたようで前作ほど広がりを見せませんが
二組の抗争の中間に位置してと言う設定は黒沢の「用心棒」を拝借したんだと思わせる設定を書いたのは星川清二
ただ先にも書きましたが麻生れい子と佐藤允の二人をいかしきれてなかったような

そして森光子との親子の情愛もなんか中途半端で全体的に煮えきらない
詰め込みスギでしょう
最後の新宿パラダイスの殴り込みはグーでしたが

1969年製作、日本映画、日活作品
小沢啓一監督作品
出演:渡哲也、佐藤允、麻生れい子、奈良岡朋子、伊藤るり子、森光子、中村竹弥、宍戸錠、今井健二、沖雅也、増田順司
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前科・仮釈放(かりしゃく)

2018-07-14 04:01:12 | 邦画
チャンネルNECOでいつ録画したのかもわからないですが
渡哲也の「東京流れ者」とこの「前科」シリーズ2本がBlu-rayにしっかりと録画されていました
"銀幕スター列伝"企画を録画していた模様です
このシリーズと言っても「前科」シリーズは2本しか製作されていませんが
日活さんの屋台骨も折れかかって来はじめた頃の作品ですよねぇ
日活が好んでと言うかダイヤモンドなんとかってことで無国籍アクション映画と
裕次郎御大のムード歌謡アクションの流れとは別に

東映さんが堀当てた金脈である仁侠路線映画を真似して日活でも色々と製作してきたなかで
ヤクザ映画の着流しは高橋英樹一人に任せて
他の役者さんはヤクザ映画の時代設定を現代において
主人公から義理と人情味を徹底的に廃し、ヤクザ組織や一匹狼としてもただただ己に忠実にと言うか
自己中心の生きざまをヤクザ世界のしがらみの中で描いて名作と言わさしめた「無頼」シリーズの後継作品ですよねぇこの作品

と言うことで、脚本は「無頼」シリーズの生みの親池上金男(池宮 彰一郎)に書かせての
新宿を舞台にした映画
昭和44年の新宿ってまだ都電が走っていたんですねぇ
歌舞伎町の車庫専用路線じゃなくてちゃんと靖国通りを走ってるし
青梅街道から靖国通りを大ガード舐めで撮影してるんですが
町並みが全体的に低い
って言うか南口の甲州街道のキチン宿宿泊客の飲み屋さんが散見できるのも
なんだろうなある意味記録資料となってるのですよね映画って言うのは

東口のシーンでは現在のABCマート店舗がワシントン靴店なんですね
向かえには"カメラのさくらや"でさえまだ存在もしていない
そんな新宿をシマにしてるのヤクザ大矢根組に厄介になってるのが渡哲也扮する大原竜次
シノップスは時代に主人公から義理と人情の世界観を取り上げただけで
基本的には東映さんが描いてるプロットと全く違わないんですが

主人公の渡哲也の生き方が飄々としていて己れの欲望には忠実に・・・ってのが実にキャラに似合ってるし
ヒロインに松原智恵子をもって来てたのもさらに彼女を汚してるってのが東映にはないシノップスだったかな

大木実の古臭いヤクザが渡哲也とコントラストになっていたようで・・・
クレジットロールでちょっとびっくり日活ニューアクションの旗手となる澤田幸弘が助監督なのね

1969年製作、日本映画、日活作品
小沢啓一監督作品
演:渡哲也、松原智恵子、沖雅也、大木実、長内美那子、久万里由香、杉本エマ、今井健二、青木義朗、戸上城太郎、内田稔
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